社員からセクハラの相談を受けた。
ところが、行為を指摘された上司は全面否定している。
「そんなことはしていません。何かの間違いです」
相談した社員も、訴えを変えない。
どちらも、普段から一緒に働いている社員です。簡単に、どちらかがうそをついているとは思えません。
それでも、会社として何らかの対応を進めなければならない。
小さな会社の社長にとって、負担の大きい場面です。
■ 「どちらを信じるか」だけで考えると、行き詰まる
「部長は長年働いてくれた人だから、そんなことをするはずがない」
「社員がここまでつらそうなのだから、訴えどおりに違いない」
気持ちがどちらかに傾くことはあるでしょう。
しかし、人柄や印象だけでは、実際に何が起きたかはわかりません。
必要なのは、人を丸ごと信じるかどうかを決めることではなく、出来事を一つずつ確かめることです。
たとえば、相談の内容が次のようなものだったとします。
「会食の帰りに身体に触られ、性的なことを言われ、その後、担当の仕事も減らされた」
ここには、少なくとも三つの確認事項があります。
身体への接触、発言、仕事の変更です。
発言はチャットで確認できても、接触についてはわからないかもしれません。仕事が減った事実は確認できても、その理由は別に調べる必要があるかもしれません。
一つの申告でも、確認できる部分と、判断できない部分が分かれることがあります。
■ 調べ方がわからないまま、結論を急いでいませんか
「双方から話を聞いてください」
そう言われても、初めて対応する社長には、さらに疑問が残ります。
何を聞くのか。どんな順番で聞くのか。説明が違ったら、どう質問し直すのか。
メールやチャットがあれば、それだけで判断してよいのか。録音がなければ、確認できないということなのか。
PDF教材『社内でセクハラの相談があったとき、社長がすること』では、この部分を詳しく説明しています。
事実認定の章では、次の順番で考え方を整理しました。
1.対象となる出来事を分ける
2.双方の説明と資料を並べる
3.資料が何を示しているかを確かめる
4.重要な食い違いについて、説明を聞く
5.会社としての判断と、その理由を残す
専門用語を並べるのではなく、具体例と会話例を使って説明しています。
■ 「認定できない」と「うそだった」は別の結論
調査後の対応にも、難しい分かれ道があります。
セクハラが認められた場合は、被害を受けた社員への配慮と、行為をした社員への対応を進めます。
しかし、十分に確認しても判断できない場合と、行為がなかったと確認できた場合では、その後の対応が違います。
さらに、行為がなかったからといって、相談した社員が故意にうそをついたとは限りません。
本教材では、この違いを分けて説明しています。
・セクハラが認められたときに行うこと
・確認できなかったときの説明と措置の見直し
・行為がなかったときの、疑われた社員の不利益の是正
・故意の虚偽申告を疑う場合に、別途確認すべきこと
「結局、会社はどう動くのか」まで見通せる構成です。
■ 社長の頭の中だけで、判断を抱え込まないために
全67ページの教材には、会社の判断と理由を整理するシートも収録しています。
個別の法的結論を保証する教材ではありませんが、何がわかり、何がわからず、外部に何を相談すべきかを整理するために使えます。
双方の主張が食い違い、対応が止まっている。
そのようなときは、結論を急ぐ前に、判断までの手順を確認してみてください。
『社内でセクハラの相談があったとき、社長がすること』は、ココナラで販売しています。
商品ページで、教材の構成と内容をご確認ください。