台風で客足が止まった日や、臨時休業の日。売上に0と書いた行に人件費率の式を入れると、「#DIV/0!」が出ます。月末にその列を見るだけで、うんざりします。
日報の売上と人件費から、日ごとの人件費率と月の人件費率を出す式を書きます。売上が0の日も、空の日も、エラーにしません。Windows の Excel で、売上が0の日・売上が空の日・人件費が空の日・ふつうの日を入れて、答えを確かめました。
■ 表の形
1行目に見出し、2行目から1日を1行で入れます。列は次のとおりです。
・A列:日付 B列:売上(円) C列:人件費(円) D列:人件費率(式)
H1のセルに、目標の人件費率を入れておきます。この記事では例として30%にします。数字はお店で決めてください。
人件費率の目安の数字は、ここには書きません。業態やお店のやり方で大きく違うからです。自分のお店の数か月分の実績を見て、目標を決めてください。
■ 日ごとの人件費率
D2に、次の式を入れます。
=IF(AND(ISNUMBER(B2),ISNUMBER(C2),B2>0),C2/B2,"")
売上と人件費がどちらも数字で、売上が0より大きいときだけ、人件費÷売上を出します。ほかのときは空欄にします。D2を下へコピーして、D列を%の表示にしてください。
IF を使わずに =C2/B2 とだけ書くと、売上が0の日も空の日も「#DIV/0!」になります。売上があって人件費が空の日は、0%と出ます。書き忘れの日が「人件費ゼロの優秀な日」に見えてしまうので、この式では空欄にしました。
■ Excel で確かめた結果
売上と人件費を入れたときの、D列の表示です。
・売上100,000円・人件費28,000円:28.0%
・売上150,000円・人件費36,000円:24.0%
・売上20,000円・人件費12,000円:60.0%
・売上0円・人件費12,000円:空欄
・売上が空・人件費12,000円:空欄
・売上80,000円・人件費が空:空欄(IF なしだと0%)
・売上も人件費も空:空欄
・売上が文字として入っている行:空欄
全角で「30000」と打っても、Excel は数字に直しました。空欄になるのは、セルの書式を「文字列」にしたときなど、文字のまま入っている行です。数字が入っているのに空欄の行は、文字になっていないか見てください。
■ 月の人件費率は「合計÷合計」で出す
月の率を、日ごとの率の平均で出すと、数字がずれます。架空の2日で試します。
・雨の日:売上20,000円・人件費12,000円。率は60%
・土曜日:売上150,000円・人件費36,000円。率は24%
日ごとの率を平均すると、(60%+24%)÷2で42%です。人件費の合計は48,000円、売上の合計は170,000円なので、合計÷合計は28.2%になります。14ポイントも違います。
平均は、売上20,000円の日と150,000円の日を同じ重さで数えます。お店に入ったお金のうち、人件費に出たのはいくらかを知りたいなら、合計÷合計が合います。
好きなセル(ここではF2)に、次の式を入れます。
=IF(SUM(B2:B32)=0,"",SUM(C2:C32)/SUM(B2:B32))
B2:B32 は、1日から31日までの31行です。売上の合計が0の月は、空欄になります。上の2日の例では、Excel の答えは28.2%でした。比べるために平均の式も入れると、42.0%でした。
=IFERROR(AVERAGE(D2:D32),"")
注意が1つあります。売上が空で人件費だけある日は、日ごとの率は空欄でも、月の合計には人件費が入ります。売上の書き忘れなら、月の率が高く出ます。月末に、B列の空欄を探してください。
■ 目標を超えた日に色をつける
目標が30%なら、60%の日に色がつくようにします。
1. D2からD32までを選びます。
2. 「ホーム」の「条件付き書式」から「新しいルール」を開きます。
3. 「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選びます。
4. 式の欄に、次を入れます。
=AND(ISNUMBER($D2),$D2>$H$1)
5. 「書式」で塗りつぶしの色を薄い赤にして、OK を押します。
D2から選んだので、式の中のD2は先頭のセルを指します。$ の位置は、このまま写してください。ISNUMBER を外すと、空欄の行にまで色がつきました。Excel は、中身が空の文字("")を数より大きいと見るためです。
上の例では、60.0%の日だけ色がつきました。28.0%と24.0%には、つきません。H1の数字を変えると、色のつく日も変わります。
条件付き書式の式は、Excel で確かめました。メニューの名前は、お使いの版で少し違うことがあります。
■ 使う前に気をつけること
人件費に何を入れるかは、お店で決めて、毎日同じにしてください。社会保険料や賄い、交通費を入れる月と入れない月があると、率を比べられません。
営業が日をまたぐお店は、売上の日付と人件費の日付がずれることがあります。日ごとの率は崩れますが、月の合計÷合計なら、ずれの影響は小さくなります。
この記事の式は、Windows の Excel で確かめました。ほかのソフトでは試していません。使うときは、上の確かめた結果の数字を何行か入れて、同じ答えになるかを見てください。
■ 自分の日報に合わせて作りたい方へ
お店の日報の形に合わせて、この式を組み込んだ表を作ることもできます。飲食店のシフト・人件費・売上の集計を Excel で作る出品をしています(3,000円から。オプションは別料金です)。表や関数は AI(Claude)を使って作り、架空のデータで動かして確かめてから納品します。
今お使いの日報の写真を、メッセージで送ってください。名前と金額は隠してかまいません。作れるかどうかをお返事します。受け渡しは、ココナラのトークルームだけで行います。