アスペクトは天体同士の「関係性」
天体は「何が」、サインは「どのように」、ハウスは「どこで」をあらわします。そこにアスペクトが加わると、天体同士がどう関わり合っているかという視点が生まれます。
ホロスコープの天体は、それぞれが単独で働いているわけではありません。ある天体は別の天体と協力し合い、ある天体は別の天体と緊張関係にある。そうした結びつきによって、天体の力は強まったり、混ざり合ったり、刺激し合ったりします。
たとえば同じ「ふたご座の金星」をもつ人でも、金星が火星とアスペクトをとっていれば、軽やかな好奇心に情熱や行動力が加わります。土星とアスペクトをとっていれば、慎重さや持続力が加わります。サインとハウスだけでは見えてこない、その人ならではの個性の掛け合わせが見えてくるのが、アスペクトのおもしろさです。
主なアスペクトは6つ
古くから使われてきたのは、コンジャンクション、セクスタイル、スクエア、トライン、オポジションの5つで、「プトレマイオスのアスペクト」とも呼ばれます。インコンジャンクト(クインカンクスとも呼ばれます)は近代以降に重視されるようになった角度で、マイナーアスペクトに分類する占星家もいます。このシリーズでは、読み解きで出会う機会が多いことから、主要アスペクトのひとつとして扱います。
まず押さえておきたいのは、次の6つのアスペクトです。
ソフトアスペクトとハードアスペクト
アスペクトは大きく、ソフトとハードの2つに分けられます。
ソフトアスペクト
天体同士の力がなめらかに流れる角度です。60度のセクスタイルと120度のトラインがこれにあたります。持って生まれた才能や、無理なく発揮できる強みとして読まれることが多いアスペクトです。
ハードアスペクト
天体同士の力がぶつかり合い、摩擦や緊張を生む角度です。90度のスクエアと180度のオポジションが代表で、150度のインコンジャンクトもこちらに含めることがあります。葛藤やプレッシャーを感じやすい一方で、そのぶん大きなエネルギーを生み出し、成長や達成の原動力にもなります。
0度のコンジャンクションは、どちらにも分類されません。2つの天体の力がひとつに溶け合うため、組み合わせる天体によって、心地よく働くこともあれば、強烈すぎて扱いにくく感じることもあります。
なお、「ソフト=良い」「ハード=悪い」と単純に分けられるものではありません。この点は、別記事でくわしく解説します。
オーブ:ぴったりでなくてもアスペクトになる
2つの天体が、ちょうど90度や120度になることはめったにありません。そこで占星術では、正確な角度から多少ずれていてもアスペクトが成立しているとみなします。この許容範囲のことをオーブと呼びます。
オーブを何度までとるかは、流派や占星家によって考え方が異なります。目安としては、メジャーアスペクトで5〜8度前後、太陽や月が関わるときはやや広め、インコンジャンクトは2〜3度以内と狭めにとるのが一般的です。
また、角度が正確であるほど、そのアスペクトの影響ははっきりあらわれやすいとされます。オーブ1〜2度以内のアスペクトは「タイトなアスペクト」とも呼ばれ、ホロスコープの中でもとくに目立つポイントになります。
サインの数で数えるとわかりやすい
角度の計算が苦手でも、サインの数を数えれば、だいたいのアスペクトの見当がつきます。1つのサインは30度なので、同じサインなら0度、2つ隣なら60度、3つ隣なら90度、4つ隣なら120度、5つ隣なら150度、6つ隣(真向かい)なら180度です。
たとえば、おひつじ座といて座はサイン4つぶん離れているので120度のトライン。おひつじ座とかに座は3つぶんなので90度のスクエアです。
ただし、これはあくまで目安です。おひつじ座2度の天体とふたご座28度の天体は、サインの上では2つ隣ですが、実際の角度は86度。セクスタイルよりも、スクエアに近い角度になります。このように、サインの数え方と実際の角度がずれるアスペクトは「アウト・オブ・サイン」と呼ばれ、最終的には度数で確認することが大切です。
メジャーアスペクトとマイナーアスペクト
ここまでの6つのほかにも、30度、45度、72度、135度、144度などの角度が使われることがあります。これらはマイナーアスペクトと呼ばれ、ホロスコープをより細かく読み込むときや、未来の流れを読む技法の中で使われます。
まずはメジャーアスペクトを確実に読めるようになることが先決です。
まとめ
・アスペクトは、ホロスコープ上で2つの天体がつくる意味のある角度のこと
・天体同士の関わり方をあらわし、サインやハウスだけでは見えない個性の掛け合わせが見えてくる
・主なアスペクトは0度・60度・90度・120度・150度・180度の6つ
・ソフトは力がなめらかに流れ、ハードは摩擦とエネルギーを生む。0度は組み合わせしだい
・正確な角度からの許容範囲を「オーブ」と呼び、角度が正確なほど影響は強い
・サインの数を数えれば、だいたいのアスペクトの見当がつく