"痩せる" ≠ "美しい身体"

"痩せる" ≠ "美しい身体"

記事
コラム
”痩せることと、美しい身体は同じではない”

「3kg痩せたのに、なんだか前より老けて見える気がする。」
そんな経験はないでしょうか。

体重計の数字は確かに減った。
以前より服も少しゆるくなった。
でも、鏡を見ると、
「思っていた感じと違う……」
そう感じる。

実は、これはそれほど不思議なことではありません。
なぜなら、身体の印象は体重だけで決まるものではないからです。

筋肉のつき方。
脂肪のつき方。
姿勢。
身体の動かし方。
そして、表情。

同じ体重でも、それらが違えば、身体の見え方は大きく変わります。
だから私は、こんなことを考えるようになりました。

「痩せること」と「美しい身体」は、本当に同じなのだろうか。

いえ、そうではない気がします。

「もう少し痩せたい」
美容や健康について話をするとき、よく聞く言葉です。

若い頃の体重に戻りたい。
あと5kg痩せたい。
昔の服をもう一度着たい。

そう思うことは、決して特別なことではありません。
私自身も、体重を適切に管理することは健康のために大切だと思っています。

ただ、ここでも一つ考えてみたいことがあります。

「痩せること」と「美しい身体」は、本当に同じなのでしょうか。

私は、必ずしもそうではないと思っています。

体重だけでは、身体は分からない
体重は、とても分かりやすい数字です。

増えれば「太った」。
減れば「痩せた」。
だからこそ、私たちは体重を身体の評価として使いやすいのだと思います。

でも、人の身体は体重だけでできているわけではありません。

筋肉があります。
脂肪があります。
骨があります。
そして、それらを支える姿勢や身体の使い方があります。

同じ身長、同じ体重でも、身体のラインや姿勢、動き方がまったく違うことがあります。
つまり、体重が同じだから、同じ身体というわけではありません。

例えば、体重を減らすことだけを目標にすると、
「何kg減ったか」
ばかりが気になってしまいます。

でも、本当に大切なのは、

その身体で元気に動けるのか。
必要な筋力を維持できているのか。
姿勢をしっかり支えられているのか。
疲れにくい身体になっているのか。
そして、自分自身がその身体を心地よく感じられるのか。

そうしたことではないでしょうか。

数字が減ったとしても、身体を支える力まで失ってしまえば、それは必ずしも「より良い身体になった」とは言えません。

だから私は、「何kgになったか」だけではなく、
「どんな身体になったか」を見てほしい
と思っています。

年齢を重ねると、身体の条件も変わっていく
ここで「アクセプト・エイジング」の考え方につながります。

20代の頃と、40代、50代、60代では、生活環境も身体の状態も違います。

仕事の内容も違う。
運動量も違う。
睡眠時間も違う。
筋肉の状態も違う。
身体の回復の仕方も違う。

それなのに、「昔と同じ体重に戻ること」だけを
目標にする必要があるのでしょうか。

私は、必ずしもそうではないと思います。

20歳の頃の自分を基準にするのではなく、
「今の自分にとって、健康で美しい身体とは何か」
を考えてみる。

それが、アクセプト・エイジングの一つの考え方だと思っています。

私は、年齢を重ねるほど、
「痩せる」より「整える」
という視点が大切になってくるのではないかと思っています。

体重だけを見るのではなく、

筋肉を維持する。
姿勢を整える。
身体を動かす。
無理のない範囲で体力を保つ。
食事や睡眠を見直す。
そして、自分の身体を自分で支えられる状態を目指す。

そうすると、体重の数字が大きく変わらなくても
身体の印象が変わることがあります。

立ち姿が変わる。
歩き方が変わる。
身体のラインが変わる。
表情まで変わって見えることがあります。

美しい身体には「数字に表れないもの」がある
例えば、体重が若い頃より増えていたとしても、

背筋が自然に伸びている。
歩き方が軽やか。
身体を無理なく動かせる。
必要な筋力がある。
自分の身体に自信を持っている。

そんな人は、年齢を重ねていても、若々しく見えることがあります。

反対に、体重が軽くても、身体を支える筋力が不足していたり、姿勢が崩れていたりすると、必ずしも健康的で若々しい印象になるとは限りません。

もちろん、これは「体重はどうでもいい」という話ではありません。
体重や体脂肪などを健康管理の指標として考えることは大切です。

ただ、一つの数字だけで、自分の身体の価値を決めないでほしい。
私はそう思っています。

歳を重ねると、

「昔はもっと細かった」
「昔はもっと動けた」
「昔はもっと体力があった」

そんなふうに、過去の自分と今の自分を比べることがあります。

でも、過去の自分に戻ることだけが目標になってしまうと、今の自分を否定することになってしまいます。

そうではなく、
「今の自分に何ができるのか」
を考えてみる。

以前より体重が増えていてもいい。
以前より身体が変化していてもいい。

そのうえで、
今より少し身体を動かしてみる。
今より少し姿勢を意識してみる。
今の身体に必要な筋肉を維持する。
今の生活に合った食事を考える。

そうやって今の自分を少しずつ整えていく。
それでいいのではないでしょうか。

私は、美しさというものを、
「昔の自分に戻ること」
だけで考える必要はないと思っています。

20歳には20歳の美しさがあります。
40歳には40歳の美しさがあります。
60歳には60歳の美しさがあります。

年齢を重ねれば、身体は変化します。
でも、その変化を受け入れたうえで、

姿勢を整える。
身体を動かす。
筋肉を大切にする。
自分に合った体型を考える。

そうすることで、
今の自分にしかない美しさ
を育てていくことはできるのではないでしょうか。

「もっと痩せなければ」
と考えるのではなく、
「今の自分を、もう少し整えてみよう」
と考えてみる。

そのほうが、長く続けられることもあるかもしれません。
そして何より、身体を敵にしなくて済みます。

体重が増えたから身体が嫌いになる。
シワが増えたから自分が嫌になる。
昔の服が着られなくなったから、自分は駄目だと思う。

そんなふうに、自分自身を否定する必要はありません。

身体は、これまで自分の人生を支えてきてくれたものです。
だからこそ、
「変えなければいけない身体」ではなく、
「大切にしながら整えていく身体」
として見てみる。

それも、アクセプト・エイジングの一つなのだと思います。

若い頃の体重に戻ること。
細くなること。
数字を減らすこと。

それだけが、美しさではありません。

健康であること。
身体をしっかり支えられること。
無理なく動けること。
姿勢が自然であること。
そして、今の自分の身体を、自分自身が受け入れられること。

そんなところにも、美しさはあるのではないでしょうか。

私は「痩せること」から「整えること」へ。
そして「若返ること」から「今の自分をより良くすること」へ。

そんな考え方を大切にしていきたいと思っています。

それが、私の考える
「アクセプト・エイジング」
という考え方です。

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