現場の穴埋めで疲弊する日常。そこに舞い込んだ「クレヴィオ(CREVIO)」からの1本の電話
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その日は朝から踏んだり蹴ったりだった。
早朝6時前、鳴り響くスマホの音で目を覚ます。「現場で急病人が出た」という連絡を受け、急遽自分が制服に袖を通し、誘導灯を握りしめて現場へ突行。排気ガスと北風に晒されながら一日中誘導作業をこなし、夕方ヘトヘトの状態で事務所へ戻ってきた。
老眼鏡をかけ、デスクに山積みとなった請求書と格闘していたその時、事務所の電話が鳴った。
「お電話ありがとうございます。株式会社◯◯です」
相手は、クレヴィオ(CREVIO)という求人サービスを扱う求人代理店の営業担当者だった。
「吉村社長、突然のご連絡失礼いたします。現在、警備員の人手不足や、現場を支える日本人警備員の採用でお困りではありませんか?」
普段なら営業電話など適当にあしらって切ってしまうところだ。しかし、一日現場作業で体をすり減らしていた俺の心に、その「警備員 求人」という言葉がズシリと重く響いた。
「うちはずっと昔ながらの縁故や紙媒体で集めてるからね。どうせ求人サイトに高い掲載料を払っても、誰も来ないでしょ?」
俺は溜め息混じりにそう吐き捨てた。だが、これが会社の運命を変える小さな第一歩になるとは、この時の俺はまだ知る由もなかった。