【現場叩き上げ社長の独白】休日のツーリングと、つい目が向いてしまう「誘導灯」の角度

【現場叩き上げ社長の独白】休日のツーリングと、つい目が向いてしまう「誘導灯」の角度

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コラム
日曜の早朝、ガレージのシャッターを押し上げる冷ややかな空気。愛車の1100ccに火を入れた瞬間に響く重低音のエンジン音。これこそが、一週間を走り切った自分にとって最高の癒やしです。

ヘルメットをかぶって走り出してしまえば、事務所の電話のベル音も、現場からの急なトラブルの知らせも届きません。ただ目の前の道路とエンジン音だけに意識を集中できるこの2〜3時間だけが、経営者という重責から解放される貴重な時間となっています。

今日もサッとひと走りして、朝の9時には帰宅しました。

「おかえり。悪いんだけど、コロの散歩行ってきてくれる?」

バイクを降りた瞬間に、妻から頼まれます。我が家は妻と大学生の長女、高校生の長男の4人家族。年頃の子供たちは休日の予定で忙しく、朝から私を相手にしてくれるのは5歳になる柴犬の「コロ」くらいです。

エンジンの熱を冷ましつつ、リードを手にいつもの散歩コースへ向かいました。

散歩の途中で出てしまう「職業病」

近所を歩いていると、道路工事の現場が目に飛び込んできました。

一般の方なら気にも留めない光景でしょうが、私は違います。叩き上げで現場から上がってきた身としては、どうしても立っている警備員の動きを凝視してしまうのです。

「あの位置取りは素晴らしい。歩行者の動線とドライバーの視線がしっかり見えている」

「あっちの新人さんは、誘導灯の振りが少し曖昧だな。車側が迷ってしまう」

頭の中で勝手に指導を開始している自分に気づき、苦笑いしてしまいました。休日の犬の散歩くらい、仕事を忘れてリラックスすればいいのにとつくづく思います。

現場を知る人間だからこそ分かること

20代で警備業界へ飛び込み、制服を着て現場に立ち続けてきました。夏の焦げるようなアスファルトの熱気も、冬の指先が凍えるような寒さも肌で知っています。だからこそ、現場に立つ隊員たちの苦労も、ほんの少しの動きが安全を左右する重みも身にしみて分かります。

「まあ、うちの会社の現場も今日は無事に進んでいるだろう」

コロの頭を撫でながら心の中で呟きました。

明日になればまた新たな一週間が始まります。現場の配置繰りや元請け企業との打ち合わせ、そして最近ずっと悩みの種になっている「人材の件」も待っています。

しかし、今日はここまで。ベランダの野菜に水をやり、午後は家族で食事に行くとしましょう。現場の問題は、明日の朝一番に事務所のドアを開けてから向き合えば良いのです。
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