新メニューも販促も、アイデアが出ない夜に。個人店のための「オズボーンのチェックリスト」9つの問い

新メニューも販促も、アイデアが出ない夜に。個人店のための「オズボーンのチェックリスト」9つの問い

記事
ビジネス・マーケティング
閉店後、ノートを開いて
「新しいメニュー、何にしよう」と考える。
気づけば30分たっているのに、
ページは白いままです。

あるいは「次のキャンペーンどうしよう」と考えて、
去年と同じ案に落ち着いてしまう。

個人店のオーナーは、現場に立ちながら経営も考えています。
アイデアを出す時間も、相談相手も、なかなか確保できません。

そんなときに使える、とてもシンプルな道具があります。
「オズボーンのチェックリスト」です。

この記事では、1〜5人ほどで運営する店舗やサロンを想定して、次のことをお伝えします。

オズボーンのチェックリストとは何か
9つの問いを、自分の店にどう当てはめるか
出てきたアイデアを、どう選んで試すか

専門的な知識は要りません。
紙とペンが1枚ずつあれば始められます。

オズボーンのチェックリストとは
ブレインストーミング(アイデアを出し合う会議の手法)を
考えたことで知られる、アレックス・オズボーンという人物がいます。
その人が考えた発想のヒントをまとめたものが、このチェックリストです。

中身は「9つの問い」です。
アイデアを自由に思いつこうとするのではなく、
問いに答える形で考えます。

「何か思いつかないかな」と漠然と考えるより、
「これを小さくしたらどうなる?」と聞かれたほうが、
頭は動きやすいものです。

9つの問いは次のとおりです。
オズボーンチェックリスト.png

オズボーンのチェックリスト
名称や言い回しは、紹介する書籍やサイトによって少しずつ違います。
「9つの角度から考えてみる」と覚えておけば十分です。

使い方は3ステップ

ステップ1. 考える対象を1つだけ決める

「店全体のアイデア」では広すぎて、
問いが当てはまりません。
対象は小さく絞ります。

平日の夕方の空き時間
ランチメニュー
初めてのお客様への案内
会計のあとの一言

ステップ2. 9つの問いを順番に当てる

ここでは、良し悪しを判断しません。
変なアイデアも、いったんそのまま書き出します。

全部の問いに答えなくても構いません。
ピンとこない問いは飛ばして大丈夫です。

ステップ3. 「小さく試せるか」で選ぶ

出てきたアイデアのうち、
次の条件に当てはまるものから選びます。

お金がほとんどかからない
自分1人(または今のスタッフ)でできる
1週間以内に試せる
常連さんに「どう思う?」と聞ける

9つの問いを、個人店に当てはめてみる

ここからは、架空のイメージ例です。
実在の店の事例ではなく、考え方を伝えるための
例として読んでください。

①転用 / 別の使い道はないか

今あるものを、別の目的で使えないかを考えます。

美容室の「シャンプー台」を、頭皮ケアだけの短時間メニューに使う
飲食店で、仕込み済みのスープを持ち帰り用として売る

新しく何かを用意しなくても、
すでに持っているものが商品になることがあります。

②応用 / 他の業界のやり方を真似できないか

自分の業界の外に目を向けます。

歯科医院が出す「定期検診のお知らせハガキ」のように、次回来店の目安をお客様に伝える

スーパーの「曜日ごとの特売」のように、曜日限定のメニューを作る

同業の真似より、まったく別の業種の仕組みを
借りるほうが、新鮮な案になりやすいです。

③変更 / 見せ方や形を変えられないか

中身は同じまま、見せ方を変える考え方です。

メニュー表の並び順や写真の入れ方を変える

施術メニューの名前を、お悩みから選べる言い方に変える
(例:「カット」ではなく「朝が楽になる髪型」)

名前や見せ方が変わるだけで、選ばれ方が変わる場合があります。

④拡大 / 大きく・長く・多くできないか

施術時間を長くした「ゆったりコース」を作る

保証期間やアフターフォローの期間を延ばす

「拡大」は、値上げの理由づくりにもなります。
ただし、増やした分の手間と費用は、事前に計算しておきましょう。

⑤縮小 / 小さく・短く・少なくできないか

15分だけの前髪カット

小盛りサイズ、ハーフサイズのメニュー

初回限定のお試しサイズ

初めてのお客様にとって、「小さく試せる入り口」は大きな安心材料です。

⑥代用 / 別のもので置き換えられないか

紙の予約台帳を、LINEなどの予約ツールに置き換える

手が回らない作業(会計の集計、SNS用の写真整理など)を、外部サービスに任せる

自分がやらなくてもいい仕事が見つかるのも、
この問いの効果です。

⑦置換 / 順番や配置を入れ替えられないか

来店後すぐ提案するのをやめ、会計のときに次回の提案をする

人気メニューを、お店の入口近くに置く

順序を入れ替えるだけで、お客様の動きが変わることがあります。

⑧逆転 / 前後・立場を逆にできないか

「お客様が来る」を、「こちらから出向く」にする(出張・訪問サービス)

「売る」を、「教える」にする(ミニ講座・ワークショップ)

普段当たり前だと思っている前提を、
ひっくり返す問いです。
一番突拍子もない案が出やすい反面、
新しい商売のヒントになることもあります。

⑨結合 / 組み合わせられないか

近所のカフェと、お互いの割引券を渡し合う

2つの人気メニューをセットにする

他店との組み合わせは、広告費をかけずに
新しいお客様と出会える方法でもあります。

出てきたアイデアの選び方
9つの問いを当てると、数十個のメモがたまります。
全部やろうとしないことが大切です。

次の順で絞ってみてください。

「お金がかからないもの」だけに丸をつける

その中から、「1週間以内に試せるもの」に絞る

常連さんに1人だけ「こういうの、どう思います?」と聞いてみる

試して反応が悪ければ、やめれば済みます。
小さく試して、小さく直す。
個人店の強みは、これが素早くできることです。

使うときの注意点
全部埋めなくていい
すべての問いに無理に答える必要はありません。

最初から判断しない
「どうせ無理」と思っても、書き出してから考えます。

お客様目線に戻る
面白いアイデアでも、お客様にとって嬉しくなければ続きません。

効果は試すまで分からない
このチェックリストは、アイデアを広げる道具です。成果を保証するものではありません。


まとめ
オズボーンのチェックリストは、
ひらめきを待つ道具ではなく、
ひらめきの入口を無理やり作る道具です。

考える対象を1つに絞る
9つの問いを順番に当てる
お金がかからず、すぐ試せるものから選ぶ

ネタ切れの夜は、誰にでもあります。
そんなときは、頑張って考え込むより、
問いを借りてみてください。

今日やってみること
紙に「考えたい対象」を1つだけ書いて、
「転用」と「縮小」の2つの問いだけ当ててみましょう。
5分で、1つは何かが出てくるはずです。

さいごに
この記事が参考になったら、ぜひ活用してみてください。
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