デザインを考えるとき、
「何色にしよう」
「どんな写真を使おう」
「どんな雰囲気にしよう」
と考えることは多いと思います。
でも、その前に決めておきたいことがあります。
それが、
「誰に向けたデザインなのか」
ということです。
同じ商品でも、見る人が変われば、
使う言葉も、写真も、色も、情報の順番も変わります。
今回は、デザインにおける「ターゲット」の考え方について、できるだけ分かりやすくお話しします。
🌱 「全ての人たちに伝えたい」は、意外と伝わりにくい
Webサイトや広告を作るとき、
「できるだけ幅広い人に見てほしい」
という要望はよくあります。
もちろん、多くの人に届くことは悪いことではありません。
ただし、
20代にも伝えたい。
40代にも伝えたい。
高齢者にも伝えたい。
企業にも個人にも伝えたい。
と、すべてを同時に満たそうとすると、
言葉も写真も曖昧になっていきます。
結果として、
誰にも強く響かないデザイン
になってしまうことがあります。
まず大切なのは、
「一番伝えたい相手は誰なのか」
を決めることです。
🌲 ターゲットは「年齢」だけではありません
ターゲットというと、
「30代女性」
「40代男性」
のような年齢や性別を想像しがちです。
でも、それだけでは十分ではありません。
たとえば同じ40代男性でも、
・会社経営者
・子育て中
・転職を考えている
・趣味を充実させたい
・新しい店舗を開業したい
では、興味を持つ内容がまったく違います。
大切なのは、
その人が今、何を考え、何に困り、何を求めているのか
まで想像することです。
👘 具体例 (1) 同じ美容室でも、見せ方は変わります
たとえば、美容室のWebサイトを作るとします。
ターゲットが
「20代の学生や若い会社員」であれば、
・トレンド感のある写真
・SNSとの連携
・価格の分かりやすさ
・スタイル事例
・スマートフォンでの予約しやすさ
が重要になるかもしれません。
一方で、
「40〜60代の落ち着いた女性」が中心であれば、
・安心感のある写真
・髪や頭皮への配慮
・スタッフの人柄
・店内の落ち着き
・丁寧なカウンセリング
の方が重要になる可能性があります。
同じ「美容室」でも、
誰に来てほしいかによって、デザインは大きく変わります。
🌵 具体例 (2) 法人向けサービスでは、見せる順番が変わります
たとえば、企業向けの業務システムを販売する会社のWebサイト。
担当者が最初に知りたいのは、
「おしゃれな会社かどうか」
ではないかもしれません。
それよりも、
・何を解決できるのか
・導入実績はあるのか
・どのくらい費用がかかるのか
・サポートはあるのか
・自社でも使えるのか
といった情報の方が重要です。
つまり法人向けサイトでは、
信頼・実績・具体性
が特に大切になります。
見た目の印象だけでなく、
判断材料をきちんと見せることが必要です。
👭 具体例 (3) 子ども向けと保護者向けは違います
もうひとつ分かりやすい例があります。
子ども向け教室のWebサイトです。
サービスを利用するのは子どもでも、
申し込みをするのは保護者であることが多いですよね。
この場合、
子どもには
「楽しそう」
保護者には
「安心できそう」
「成長につながりそう」
と感じてもらう必要があります。
つまり、
利用者と購入者が違う
ケースです。
このような場合は、
どちらか一方だけを見てデザインすると、うまく伝わりません。
📷 写真ひとつでも、ターゲットによって変わります
写真は、デザインの印象を大きく左右します。
たとえば、
若い人向けなら、
動きのある写真や自然体の人物写真。
高級サービスなら、
余白を活かした落ち着いた写真。
地域密着型なら、
実際のスタッフや店舗、地域の風景。
このように、
誰に安心してほしいのか
誰に憧れてほしいのか
誰に自分ごととして感じてほしいのか
によって、選ぶ写真も変わります。
💬 言葉も変わります
デザインというと、見た目の話になりがちですが、
文章も立派なデザイン要素です。
たとえば、
「高機能なソリューションを提供します」
という言葉。
ITに詳しい企業担当者には伝わっても、一般の方には分かりにくいかもしれません。
逆に、
「毎日の面倒な作業を減らします」
と書けば、意味が伝わりやすくなります。
難しい言葉を使うことが、信頼につながるとは限りません。
大切なのは、
相手が理解できる言葉を使うこと
です。
💕 「自分たちが言いたいこと」と「相手が知りたいこと」は違う
企業のWebサイトを作るとき、
「私たちはこんな会社です」
「こんな技術があります」
「こんな歴史があります」
と、自分たちが伝えたいことが増えていきます。
もちろん、それも大切です。でも、見る側はまず、
「自分に関係があるか」
を知りたがっています。たとえば、
「創業30年です」
だけではなく、
「30年の経験を活かして、こういう課題に対応できます」
まで伝える。
すると、実績が相手のメリットにつながります。
🎯 ターゲットを決めると、判断がしやすくなります
ターゲットが曖昧なままだと、
「青と赤、どちらがいいですか?」
「この写真とこの写真、どちらがいいですか?」
という話が、好みの問題になりがちです。でも、
「初めてサービスを知る40代の経営者に、安心して問い合わせてもらいたい」
と決まっていれば、どちらが目的に合っているか判断しやすくなります。
つまりターゲットは、
**デザインの判断基準**
でもあります。
✅ 今日からできる3つのチェック
ご自身のWebサイトやチラシを見るときは、
次の3つを確認してみてください。
1. 一番届けたい相手を、具体的に言えますか?
2. その人が知りたい情報が、最初に見えていますか?
3. 言葉・写真・色が、その人に合っていますか?
この3つを見るだけでも、
デザインの方向性はかなり明確になります。
💪 「誰に伝えるか」が決まると、デザインは強くなる
デザインは、
「自分たちが何を言いたいか」
だけで作るものではありません。大切なのは、
「誰に、どう受け取ってほしいか」
まで考えることです。
サンナナでは、Webサイトやロゴを作るとき、まず事業の内容や目的、届けたい相手について一緒に整理します。
その上で、
言葉
写真
色
構成
導線
を組み立てていきます。
次回は、
「ホームページは、作ることより“何を伝えるか”が大切です。」
をテーマに、
Webサイト制作を始める前に整理しておきたいことを、初心者の方にも分かりやすくお話しします。
「ターゲットを決めたいけれど、うまく整理できない」
「誰に向けて作ればいいのか迷っている」
そんな段階からでも大丈夫です。
一緒に整理するところから、デザインは始まります。