Excelで表記ゆれと重複を見つける方法

Excelで表記ゆれと重複を見つける方法

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ビジネス・マーケティング
この記事は、Excelで顧客リストや名簿を管理しているご担当者に向けて書きました。
同じ会社が別の書き方で何行も入り、件数が合わないという困りごとに答えます。
関数と条件付き書式で、表記ゆれと重複を見つける手順をご紹介します。

■ 作業の順番:先に書き方を揃え、その後に重複を探す
表記ゆれ(同じ内容で書き方が異なる状態)と重複(同じデータが2行以上ある状態)は、別の問題です。
例えば次の3つは同じ会社ですが、Excelは別の値として数えます。
・株式会社サンプル
・(株)サンプル
・㈱サンプル
このため、先に書き方を揃え、その後に重複を探す順番が大切です。
作業の前に元のシートをコピーし、揃えた結果は隣の列に入れます。
元の値と見比べられるため、揃え方の誤りを確かめられます。

■ TRIM関数:余分な空白を取り除く
TRIM関数(文字の前後の空白を取り除き、語の間の空白を1つにする関数)で空白を整えます。
A列に会社名がある場合、B2セルに次の式を入れて、下の行までコピーします。
=TRIM(A2)
全角の空白が混ざる場合は、SUBSTITUTE関数(指定した文字を別の文字に置き換える関数)と組み合わせます。
=TRIM(SUBSTITUTE(A2," "," "))
この式は、全角の空白を半角に置き換えてから、余分な空白を取り除きます。

■ ASC関数とJIS関数:全角と半角を揃える
ASC関数(全角の英数字やカタカナを半角にする関数)と、JIS関数(半角の文字を全角にする関数)を使用します。
比較用の列では、項目ごとにどちらに揃えるかを決めておくことが大切です。
・電話番号や郵便番号:ASC関数で半角に揃える
・会社名や住所:JIS関数で全角に揃える
TRIM関数と組み合わせる場合は、次のように書きます。
=JIS(TRIM(A2))
電話番号には、ハイフンに似た記号が何種類も混ざることがあります。
その場合は、次に紹介する置換の機能で1つの記号に揃えてから比べます。

■ 置換の機能:「株式会社」の書き方を揃える
関数で揃えた列は、コピーして「値」として貼り付けてから置換します。
式が入ったままのセルでは、表示されている文字は置き換わりません。
置換の前に、比較用の列だけを選んでおきます。
ホームタブの「検索と選択」から「置換」を開きます。
「検索する文字列」に(株)、「置換後の文字列」に株式会社を入れ、「すべて置換」を押します。
・括弧の全角と半角:(株)と(株)の両方を置き換える
・1文字の表記:㈱も同じ手順で置き換える
・有限会社など:(有)や㈲も同じ手順で揃える

■ COUNTIF関数:同じ値の数を数える
COUNTIF関数(条件に合うセルの数を数える関数)で、同じ値が何回出てくるかを数えます。
揃えた会社名がB列にある場合、C2セルに次の式を入れて、下の行までコピーします。
=COUNTIF($B$2:$B$1001,B2)
結果が2以上の行は、同じ会社名がリストに2行以上あることを示します。
範囲の1001は、データの最後の行の番号に合わせて変えます。
2回目以降に出てくる行だけに印を付けたい場合は、次の式を使用します。
=COUNTIF($B$2:B2,B2)
範囲が1行ずつ下に伸びるため、最初に出てくる行は1、2回目以降の行は2以上になります。
会社名だけで比べると、同じ名前の別の会社も重複として数えられます。
住所も一致するかを確かめるには、COUNTIFS関数(複数の条件に合うセルの数を数える関数)を使用します。
=COUNTIFS($B$2:$B$1001,B2,$D$2:$D$1001,D2)
この例では、B列が会社名、D列が住所です。

■ 条件付き書式:重複に色を付ける
条件付き書式(条件に合うセルに色を付ける機能)を使用すると、重複を目で確かめられます。
揃えた会社名が入ったB列を選び、ホームタブの「条件付き書式」を開きます。
「セルの強調表示ルール」から「重複する値」を選ぶと、重複したセルに色が付きます。
行全体に色を付けたい場合は、見出しを除いた表全体を選び、「条件付き書式」の「新しいルール」を開きます。
「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選び、次の式を入れます。
=COUNTIF($B$2:$B$1001,$B2)>1
列の記号の前にだけ$を付けると、どの列のセルもB列の会社名を基準に判定されます。

■ 削除の前に:他の項目も見比べて判断する
色が付いた行は、削除する前に他の項目も見比べて判断します。
・会社名が同じで住所が異なる場合は、支店や別の会社の可能性があります
・電話番号やWebサイトのURLも一致すれば、同じ会社の可能性が高くなります
残す行が決まったら、データタブの「重複の削除」を使用する方法もあります。
「重複の削除」は、選んだ列の値が全て一致する行のうち、最初の行を残して他の行を削除します。

■ まとめ
表記ゆれと重複の整理は、書き方を揃えてから重複を探す順番で進めます。
・TRIM・ASC・JIS関数と置換で、書き方を揃える
・COUNTIF関数と条件付き書式で、重複を探す
・削除の前に、他の項目も見比べて判断する
私はこれまで、数万行規模の業務データを集計し、店舗別・製品別の集計表を作成してきました。
リストの整理をお引き受けする際も、納品前に件数・重複・表記ゆれ・空欄を確認してからお渡しします。
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