英検ライティングの「内容」で点を落とす答案に共通すること

英検ライティングの「内容」で点を落とす答案に共通すること

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英検のライティングは、内容・構成・語彙・文法の4つの観点で採点されます。

このうち「内容」は、私が最も重い観点だと考えているものです。理由は単純で、公式資料に次のように書かれているからです。

「TOPICに示された問いの答えになっていない場合や、全く関係のないTOPICについて書かれていると判断された場合は、すべての観点で0点と採点されることがあります」

つまり、語彙や文法がどれだけ良くても、内容が外れると全体が崩れうるということです。

今回は、この「内容」で点を落としやすい答案に何が共通しているかを、公式が挙げている減点例をもとに整理します。


はじめにお断りしておきます。以下の見出しは公式が示している減点例に沿っていますが、そこに付けた解説と対処法は私の考えです。また、各観点の点数の線引きは公表されていないため、「こうすれば何点」という形では書けません。その点はご了承ください。


■ 1. 理由を述べただけで終わっている

いちばん多いのがこれだと思います。

公式資料では、理由に説明や具体例がない例として、こうした書き方が挙げられています。

・見た目がフォーマルでなくなるから
・リラックスしすぎるから

一見すると理由になっています。ただ、ここで止まってしまうと「なぜそれがいけないのか」が読み手に伝わりません。

見た目がフォーマルでないと、何が起きるのか。リラックスしすぎると、どんな問題があるのか。そこまで書いて、はじめて理由として機能します。

「安いから」も同じです。安いと何がどう良いのかを書かないと、理由として十分に評価されません。

◎ 対処

理由を書いたら、自分に「だから何が起きるの?」と一度だけ聞いてください。その答えを1文足す。それだけで内容の密度が変わります。


■ 2. 主張と理由の向きがずれている

公式資料には、意見と矛盾する理由についての記述もあります。

たとえば「カジュアルな服装を許す会社が増えると思う」と述べたあとで、「スーツのほうがフォーマルに見えるので良い」と書いてしまう場合です。

このとき、2つ目の理由は理由としてカウントされません。つまり「理由を2つ書いたつもりが、実質1つしかない」という状態になります。

これは英語力の問題ではありません。書いているうちに話がずれてしまう、というだけのことです。日本語で書いていても起こります。

◎ 対処

書き終えたら、主張の文と理由の文だけを拾い読みしてください。その3文が同じ方向を向いているか。そこだけ確認すれば防げます。


■ 3. 関係のない内容が混ざっている

TOPICと関係のない内容や、他の部分と矛盾する内容が入っていると、構成の観点で減点されることがある、と公式資料にあります。

知っている表現を使いたくて、話題から少しずれた一文を入れてしまう。これもよく見ます。

覚えた表現を使いたい気持ちは分かりますが、設問に関係しない一文は、加点されないどころか減点の材料になります。


■ 4. 語数が足りていない

語数の目安を大きく下回った答案が「内容」で低く評価されている例を、指導者が公開している採点例で見たことがあります。公式資料ではないので参考程度にご覧ください。

ただ、これは理屈としても納得できます。短いということは、説明が足りていないということだからです。

級ごとの英作文の語数の目安は次のとおりです。

・3級  25〜35語
・準2級 50〜60語
・2級  80〜100語
・準1級 120〜150語
・1級  200〜240語

◎ 対処

語数が足りないとき、新しい理由を足そうとする方が多いのですが、私はおすすめしていません。理由が3つに増えると、1つあたりの説明がかえって薄くなるからです。

そうではなく、すでに書いた理由に具体例を1つ添えてください。そのほうが内容としても自然に伸びます。


■ 5. そもそも設問に答えていない

最後に、これがいちばん怖いものです。

設問をよく読まずに、TOPICに出てきた単語から連想して書き始めてしまう。たとえば服装についての設問なのに、ジーンズの説明だけで終わってしまう、というような場合です。

公式資料では、これが全観点0点になりうる例として挙げられています。

◎ 対処

書き始める前に、設問の疑問文だけを指でなぞって読んでください。そして自分の答えを日本語で一言つぶやく。それから書き始める。

時間にして10秒ですが、いちばん割のいい10秒だと思います。


■ まとめ

「内容」で点を落とす答案に共通しているのは、英語力の不足ではありません。

・理由を述べて満足してしまう
・書いているうちに話がずれる
・設問を読み切れていない

いずれも、書く前と書いたあとの確認で防げるものです。

英作文の勉強というと単語や構文に目が向きがちですが、内容の観点は、英語を増やさなくても改善できる部分がかなりあります。そこから手をつけるほうが、伸びを実感しやすいのではないかと思います。


採点観点そのものについては、別の記事で公式資料をもとに整理しています。あわせてご覧いただければ幸いです。


出典
・公益財団法人 日本英語検定協会「ライティングテスト(英作文)の採点に関する観点および注意点(1級・準1級・2級)」
・旺文社 英検過去問アプリ 級別解説

2026年9月時点で確認したものです。制度は変わることがありますので、受験前に必ず公式でご確認ください。


私は英検1級・TOEFL iBT 94・TOEIC 920 を取得しており、現在も個別指導塾で講師をしています(指導歴3年)。

英作文の添削も承っておりますので、もしよろしければプロフィールからご覧ください。

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