部下が自分から動かないのはなぜ? 管理職がAI時代に身につけたい考え方

部下が自分から動かないのはなぜ? 管理職がAI時代に身につけたい考え方

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はじめに

「部下に指示は出している。1on1もやっている。それでも、チームが自分で動き出す感じがしない」

「AIが管理職の仕事まで担うようになったら、自分の価値はどこに残るのだろう」

そんなモヤモヤを抱えている中間管理職の方は、少なくないと思います。

私は、金融機関で法人営業と人事を合わせて15年経験し、現在は課長として7名の部下をマネジメントしながら、プロコーチとしても活動しています。現場で悩み続けてきた立場から、この記事では、AI時代に管理職に求められる本当の価値について、私なりの答えをお伝えします。

1. AIが担い始めた、管理職の仕事


今、ビジネスの現場では、かつてないスピードで構造変化が起きています。

タスク管理や報告書の添削、商談前の壁打ち。かつて管理職のミッションだったこうした業務は、AIによって一部代替されるようになりました。

従来型のマネジメントが価値を保ちにくくなっているのは、確かです。

では、AIが進化しても、人間のマネジャーに求められる本当の価値とは何でしょうか。

私は、それが**「再現性のある科学(構造)」と、その根底にある「自分の軸(想い)」の掛け合わせ**だと考えています。

2. 「センス」から「型」へ


「マネジメントは、個人のセンスと経験に頼るもの」

そう信じられてきた時代から、私たちはもう一歩先に進む必要があると考えています。

たとえば、次のような関わり方は、人の心の動きに基づいた再現性のある型です。

指示から問いかけへ: 答えをすぐに渡さず、部下が自分で考える機会を残す。指示待ちは、部下の資質ではなく、指示出しの構造から生まれることが多いからです。
1on1を「部下のための時間」にする: 進捗確認や雑談の場にせず、評価と切り離して、部下が気づきを得る時間にする。

型を手に入れると、「たまたま優秀な部下に恵まれたから、成果が出た」という状態から抜け出せます。どんなチームでも、メンバーが自分で動き出せる環境をつくれるようになります。

ただ、ここで、とても大切なことをお伝えさせてください。

どれほど洗練された問いかけの型を学んでも、どれほど完璧な1on1の構造を整えても、それを使う「あなた自身」に軸がなければ、型は表面的なテクニックにとどまってしまうということです。

型は、部下が動きやすい環境を整えてくれます。けれど、人が「自分の人生を自分で動かそう」と思うところまでは、型だけでは届きません。

3. まず、リーダー自身が「軸」を生きる


「部下に主体性を持ってほしい。でも、『どうありたい?』と聞いても、答えが返ってこない」

多くのマネジャーが抱えるこの悩みに、私は一つの考えを持っています。

そもそも、「ありたい自分」や「人生の目標」を、聞かれてすぐに答えられる人はほとんどいません。部下の中にまだ軸の「根」がない、というより、根はあっても、まだ言葉になっていないのです。

では、その根が動き出すきっかけをつくるには、どうすればよいのか。

答えは、まず自分自身が、自分の軸を持って生きることだと考えています。

ここで、少しだけ立ち止まって、ご自身のことを思い返してみてください。

あなた自身にも、誰かに心を動かされた経験があるのではないでしょうか。上司や先輩、あるいは社外で出会った誰か。その人の言葉や生き方に触れて、「自分もこうありたい」と感じた瞬間があったはずです。

そして、今あなたが大切にしている考え方や、物事に向き合う姿勢も、そうした人との出会いや影響の中で、少しずつ形づくられてきたものではないでしょうか。

思い返してみると、そのとき心が動いたのは、その人が完璧だったからではなかったはずです。その人が、自分の信じるものに、本気で向き合っていたからです。

ただし、「自分の軸を持って生きる」とは、立派な信念を語り、いつも前向きでいることではありません。

迷いながらでいい。言葉にしきれていなくてもいい。「自分は何を大切にして、どう在りたいのか」を問い続けている姿そのものが、部下の内側の問いを動かすのだと考えています。

4. 看板を超えて、「あなた自身の名前」で価値を生む


型を持ち、軸を生きるリーダーは、部下を動かすだけではありません。あなた自身の価値も高め、会社の看板が変わっても通用する人になっていきます。

会社の看板や役職に頼って人を動かす時代は、少しずつ終わりに向かっています。これから問われるのは、あなたが個人として、どんな軸を持ち、誰のどんな課題に寄り添えるかです。

私が現場とコーチングの両方を経験して強く感じるのは、組織の中のマネジメントでも、1対1のコーチングでも、本質は変わらないということです。

一人の人間の内側にある葛藤や「根」に向き合い、その人が自分の力で壁を越えていくプロセスに、本気で伴走すること。

この伴走は、部下のためだけの営みではありません。部下が育っていくほど、あなたには、会社の外でも通用する「人を育てる力」が身についていきます。部下を勝たせることは、そのままあなたの強みになっていくのです。

自分の名前で価値を生み出す覚悟を持ったマネジャーが一人増えるたび、チームは変わります。その積み重ねが、組織を変えていくと、私は信じています。

5. 明日からできる、最初の一歩


マネジメントは、人を管理し、評価におびえながら数字を追うだけの、窮屈な仕事ではありません。

部下の成長に心が震え、相手の価値観を尊重しながら、同時に自分自身も「ありたい姿」を問い続けて磨かれていく。これほど人間味にあふれた仕事は、そう多くありません。

「センス」から「科学」へ。「管理」から「伴走」へ。そして、その中心に、「あなた自身の軸」を。

明日の現場で、完璧でなくていいので、まず自分に一つ、問いを投げかけてみてください。「自分は、何を大切にしているのだろう」。そして、その問いを、部下にも一つ、投げかけてみてください。部下の反応が変わることに、きっと気づくはずです。

ひとりで考えるのが難しいとき

ここまで読んで、「考え方は分かった。でも、自分の場合はどうなのか」と感じた方もいるかもしれません。それは、自然なことです。

自分の軸や、対話の癖は、自分では一番見えにくいものです。上司という評価者の立場にいると、なおさら、部下に本音を話してもらうことにも、自分が本音を話すことにも、構造上の難しさがあります。

そこで私は、ココナラで、次のような方に向けて、1on1のコーチング・壁打ちセッションを行っています。

自分が動いたほうが早いと感じて、プレイング業務を手放せずにいる方
指示待ちの部下との関わり方を、整理し直したい方
会社の看板を離れて、自分のキャリアや「ありたい姿」を言葉にしたい方

評価や利害のない場で、あなたの現場の悩みを、一緒に整理します。答えを渡すのではなく、あなた自身の中にある答えが見えてくるよう、問いかけを通して伴走します。

ご興味のある方は、このページのサービス欄から、お気軽にご相談ください。
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