商品説明文が読まれないのは、良さが伝わっていないからではありません

商品説明文が読まれないのは、良さが伝わっていないからではありません

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ビジネス・マーケティング
商品説明文を書き直すとき、多くの場合は「もっと良さを伝えよう」という方向に手が動きます。素材のこだわり、開発の経緯、他にはない特長。

ただ、読み手が説明文を開く瞬間に持っているのは、期待ではなく疑いのほうです。「これは自分に合うのか」「買って外さないか」。良さをいくら足しても、この2つには当たりません。

■ 1. 説明文は「良さ」ではなく「不安」に答える場所

写真とタイトルの時点で、良さそうかどうかはもう伝わっています。そこを通過して説明文まで来た人は、良さを知りたいのではなく、やめる理由を探しに来ています。

・思っていたサイズと違わないか
・自分の環境で使えるのか
・手入れや置き場所で面倒が増えないか

こうした点が書いていないと、読み手は「書いていない=都合が悪い」と読みます。不安は、触れなければ消えるものではありません。

■ 2. 「誰向けか」を書くと、買う人は減らない

対象を狭く書くと、売れる相手を減らしてしまう気がします。実際には逆で、「誰向けか」が書いていないと、読み手は自分が対象かどうかを判断できません。

「一人暮らしのワンルームで、コンロが1口の方向けです」

この一行があると、当てはまる人にとっては「自分のために書かれている」という強い情報になります。当てはまらない人は、もともと買っても満足しなかった相手です。

■ 3. 写真で分かることを、文で繰り返さない

色、形、大きさ、素材の見た目。これらは写真のほうが速く正確に伝わります。説明文でこれを繰り返すと、読み手は「新しい情報がない」と判断して離れます。

文にしか書けないのは、写真に写らないことです。

・使ったあとに何が変わるのか
・どのくらいの頻度で使うことになるのか
・買った人がどの場面で取り出すのか

「軽い」ではなく「片手で持ったまま蓋を開けられます」。前者は写真から想像できますが、後者は書かなければ伝わりません。

■ 4. いちばん効くのは「買わないほうがいい人」を書くこと

4つのうち、書き足したときの変化がいちばん大きいのはこれです。

「◯◯を求めている方には向きません」

これを書くと、説明文全体の読まれ方が変わります。売り手が不利になることを自分から書いている文は、他の部分も正直に書かれているだろう、と受け取られるためです。

逆に、良いことしか書かれていない説明文は、読み手に「都合の悪いことは伏せてある」という前提で読まれます。そのとき、書かれている良さのほうも一緒に割り引かれます。

ただし、これは実際に向かない相手を書くときだけ働きます。「安さだけを求める方には向きません」のように、断っているようで実は自慢になっている書き方は、読み手に見抜かれます。

■ まとめ

・読み手は良さではなく「外さないか」を確かめに来ている
・誰向けかを書く。狭くしても、買う相手は減らない
・写真で分かることは書かない。写真に写らないことだけを書く
・向かない相手を正直に書く。ただし本当に向かない相手を書く

説明文は、良さを足していく作業ではなく、読み手が抱えたまま帰ろうとしている疑いを、ひとつずつ外していく作業です。

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