悩みを相談するとき、答えを出してもらわなくてもいい理由

悩みを相談するとき、答えを出してもらわなくてもいい理由

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※この記事は、雑誌の人生相談コーナーでの経験をもとに書いています。

以前、私は雑誌の人生相談のページを担当していました。

たくさんの相談文を読んでいると、

「どうしたらいいのか分かりません」

という言葉を、よく目にしました。

もちろん、本当に答えを求めている人もいます。

でも中には、

「相談するからには、何か答えをもらわなければ」

と思っているうちに、相談すること自体をためらってしまう人もいました。


悩みを誰かに相談するとき、

「相談するからには、解決しなければ」

と思ってしまうことがあります。

どうすればいいのか教えてほしい。

正しい答えを知りたい。

これからどうするべきなのか決めたい。

そう思うのは、自然なことです。

ただ、

悩みを相談することと、

すぐに答えを出すことは、

必ずしも同じではありません。


例えば、

「仕事を辞めようか迷っています」

という相談があったとします。

本人は「辞めるべきかどうか」という答えを求めているのかもしれません。

でも、相談文を読んでいくと、

仕事そのものより、

「頑張っているのに認めてもらえないことがつらい」

という思いが見えてくることがあります。

恋愛でも、

「別れたほうがいいでしょうか」

という相談の中に、

「本当は別れたいのに、寂しくて決められない」

という気持ちが隠れていることがあります。

答えを探しているようで、

実は自分が何に悩んでいるのか、

まだ分かっていない。

そんなこともあるのです。


人に相談することには、

答えをもらう以外の意味もあります。

自分の頭の中にあることを、

言葉にしてみる。

文章にしてみる。

それだけでも、

「自分はこんなことを考えていたんだ」

と気づくことがあります。

頭の中ではぐちゃぐちゃだったものが、

言葉にしてみると、

「ああ、ここが嫌だったんだ」

と分かることもあります。


だから、

悩みを相談するときは、

最初からきれいに話せなくてもいいのだと思います。

何から話せばいいのか分からなくてもいい。

話がまとまっていなくてもいい。

自分でも矛盾していると思っていることを書いてもいい。

むしろ、

そうやって言葉にしてみることで、

少しずつ自分の気持ちが見えてくることがあります。


相談文を読んでいると、

最初に書かれている悩みと、

文章を読み進めたときに見えてくる悩みが、

少し違っていることがあります。

「仕事がつらい」

と書いてあっても、

その理由を読んでいくと、

「誰にも認めてもらえないことがつらい」

ということだったりする。

「夫婦関係がうまくいかない」

という相談でも、

本当は、

「自分の気持ちをちゃんと聞いてほしかった」

という思いが見えてくることがあります。

本人は答えを求めて手紙を書いていても、

その文章の中に、

本人自身もまだ気づいていない気持ちが、

書かれていることがあります。


もちろん、

具体的なアドバイスが必要なときもあります。

どうすればいいのか、

誰かの意見を聞きたいときもあります。

でも、

「相談したら、必ず答えを出さなければならない」

と考える必要はありません。

答えが出ないままでもいい。

「自分が何に悩んでいるのか、少し分かった」

それだけでも、

相談した意味はあるのだと思います。


悩みを一人で抱えていると、

「早く答えを出さなければ」

と焦ってしまいます。

でも、

焦って出した答えが、

本当に自分の望んでいる答えとは限りません。

まずは、

自分の気持ちを言葉にしてみる。

誰かに聞いてもらう。

その中で、

少しずつ考えを整理していく。

そんな順番でもいいのだと思います。


もし今、

「どうしたらいいのか分からない」

と思っているなら、

最初から答えを出そうとしなくても大丈夫です。

「自分は何に困っているんだろう」

というところから、

話してみてください。


うまく話せなくても、

きれいに整理できていなくても大丈夫です。

言葉にしてみたら、

自分でも気づかなかった気持ちが、

見えてくるかもしれません。


悩みを相談するというのは、

誰かに答えを決めてもらうことではありません。

自分の中にあるものを、

一度外に出してみること。

答えは、

そのあとで考えてもいいのだと思います。

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