ビュッフェは、一品でも遅れると、そこだけ全員に見られます

ビュッフェは、一品でも遅れると、そこだけ全員に見られます

記事
ビジネス・マーケティング
当日、時間が押します。ほぼ毎回押します。

準備が甘かったからではありません。
会場に着いてから決まることが、必ずいくつかあるからです。

エレベーターが使えない。搬入口が思ったより遠い。
挨拶が長い。開場が10分ずれる。

こういうものは、なくせません。
なくせないので、押したときにどうするかを先に決めておきます。


■ 進行表は「予定を書く紙」ではありません


きれいな進行表を作っても、当日はそのとおりに進みません。
だから「進行表は意味がない」と言う人もいます。

でも、意味がないのは予定だけが書いてある進行表です。

現場で本当に要るのは、
「押したときに、何を先に捨てるか」が書いてある紙のほうです。


■ 1つ目:逆算の起点は「扉が開く瞬間」


ビュッフェは、料理が全部同時に並びます。

コースのように「次の皿で挽回する」ということができません。
一品でも遅れると、台にぽっかり空きができます。

そして、その空いているところだけを、お客様全員が見ます。

なので、逆算の起点は開宴時刻ではありません。
扉が開いた瞬間に、台が埋まっていることです。

ここから逆算すると、並べる順番は温度で決まります。

 ・冷菜、サラダ、デザート …… 先に置ける
 ・パン、前菜の盛り合わせ …… 早めに置ける
 ・揚げ物、温菜、スープ …… 最後に置く

開場の30分前までに、冷たいものと常温のものを全部並べてしまう。
そうすると、直前に見るのは「温かいもの数品」だけになります。

逆に、全部を直前に並べようとすると、必ず手が足りなくなります。

そして足りなくなったときに落ちるのは、たいてい地味なものです。
ソース。取り分け用のトング。デザートのスプーン。取り皿の追加。

料理そのものより、そういうものが落ちます。
そして料理より先に、そこで気づかれます。


■ 2つ目:人ではなく、場所に名前を書く


進行表に「誰が何をするか」を書くと、当日ほぼ役に立ちません。

作業は途中で入れ替わるからです。
手が空いた人が、目の前のことをやります。それが正しい動きです。

かわりに書くのは、その時間、誰がどこにいるかです。

  ○時○分 料理台 …… 誰
       ドリンク …… 誰
       厨房・補充 …… 誰
       搬入口・車 …… 誰

ビュッフェで一番危ないのは、開場したあとに料理台が無人になることです。

ビュッフェは、出したら終わりではありません。
減ったら補充する。取り皿を足す。トングを替える。下げ物を回す。
この工程が、開場したあともずっと続きます。

ところが開場すると、全員が一度「終わった」気持ちになります。
そこで台から人が消えて、空いた皿がそのまま残ります。

なので、開場後の時間帯にも「補充 …… 誰」を書いておきます。

名前が空欄の時間帯があるなら、そこで台が空きます。
書いた時点で分かるので、当日ではなく前日に気づけます。


■ 3つ目:捨てる順番を、先に3つ書いておく


ここが一番大事だと思っています。

押したときに現場で困るのは、「何を削るか」を
その場で判断しないといけないことです。
全員が忙しい中で、一番判断力が落ちている人が決めることになります。

なので、落ち着いているうちに書いておきます。

 【押したら捨てる順番】
  1つ目 …… テーブルの装飾を簡略化する
  2つ目 …… 小鉢に分ける予定だったものを、大皿の盛り込みに変える
  3つ目 …… 片付けの下準備をやめて、後ろにまわす

順番は現場によって違います。大事なのは中身ではなく、
その場で考えなくていい状態にしてあることです。

逆に、「これだけは絶対に削らない」も1行だけ書いておきます。

私の場合は、温かい料理の温度と、扉が開く時刻です。
この2つは、押していても動かしません。


■ 表にしておくと、当日の会話が短くなる


この3つは、慣れた人なら頭の中でやっています。
問題は、頭の中にあるものはその場で共有できないことです。

押しているときに説明している時間はありません。

紙になっていると、

 ・並べる順番が温度順に書いてあるので、迷わない
 ・開場後の補充担当が決まっているので、台が空かない
 ・押したときに何を捨てるかが決まっている
 ・終わったあとに「どこで押したか」を見返せる

この最後が地味に効きます。
毎回同じ場所で押しているなら、それは当日の問題ではなく、
段取りの問題だと分かります。

私はExcelで、時刻の列・場所の列・並べる順番・捨てる順番を1枚にしています。
難しい関数は使っていません。時間を入れると前後がずれるだけの、単純なものです。


■ 最後に


当日、うまくいったかどうかは、
「押さなかったか」では決まりません。

押したときに、慌てずに削れたかで決まります。

次の現場の前に、1行だけ書き足してみてください。
「押したら、まずこれを捨てる」。それだけで当日の空気が変わります。

現場で使っている当日進行の表は、
そのまま使える形にしたものを出品一覧に置いています。
興味があれば、覗いてみてください。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す