建物の竣工が近づき、現場に潤いを与える「植栽工事」。コンクリートや鉄の管理とは異なり、「生き物」を扱うからこその難しさと楽しさがあります。
今回は、緑豊かな施設を末長く維持するための知恵を、監理指針から紐解いていきましょう♪
01 植栽材料は「一律の基準」が作れない!?
植栽に用いる樹木や芝、土壌などは、工業製品とは異なり「天然素材」です。そのため、指針では全ての材料に一律の数値を当てはめるのが困難であると認めています。
監理者は、地域性や現場の状況を考慮し、個々の樹木の形状や品質が設計図書の意図に合っているかを、柔軟かつ誠実に判断することが求められます。
参考:監理指針23.1.2
02 植え付けの「時期」には特等席がある?
樹木には、移植に適した「適期」がハッキリと存在します。指針には種類ごとの適期表があり、これを外れると枯損(こそん)のリスクが飛躍的に高まってしまいます。
もし工程の都合で真夏や真冬に植えなければならない場合は、蒸散防止剤の散布や入念な養生など、特別な対策を受注者に提案させる必要があります。
参考:監理指針23.1.3
03 「根切り底」の排水性が成功の8割!
このラインより上のエリアが無料で表示されます。
どれだけ良い木を植えても、穴の底に水が溜まってしまうと根腐れを起こします。指針では、植栽基盤の「排水性(透水性)」を必須の確認事項としています。
特に粘土質の地盤では、穴の底を深く掘ったり、排水層を設けたりする工夫が必要です。監理者は、植える前の「穴の底」の状態を厳しくチェックしなければなりません。
参考:監理指針23.1.3
いかがでしたか? 「植栽工事」は、図面通りの寸法を追うだけでなく、季節や植物の性質に寄り添う、非常に奥深い工種です。
私たちの監理によって植えられた一本の木が、何十年後かに大きな木陰を作り、利用者に愛される。
そんな未来を想像しながら、日々のチェックに励んでいきましょう!
現場の風景が完成へと向かうこの時期は、監理者にとっても一番の喜びですね。
これからも、皆さんの実務がより豊かに、よりスムーズになるような「使える知識」をお届けしていきます。共に、誇れる街づくりを進めていきましょう!次回の豆知識もどうぞお楽しみに♪