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6月 ── 雨の音と、若葉の匂いが満ちる季節。
夜空を見上げますと、月の形が日々静かに変わっていることに、お気づきになる方もいらっしゃるかと存じます。
本日は、神月占術の五本柱のひとつ「月の柱」 のお話を ── 少しだけ専門的に、けれど心地よくお伝えしてまいります 🌙
✦月はなぜ姿を変えるのか
月は、地球の周りを 約27.3日 かけて一周いたします。これを「公転」 と申します。
ただし、わたくしたちが日常で目にする月の満ち欠けの周期は、27.3日ではなく ── 約29.5日 (より正確には 29.530588853日) でございます。
これは、月の公転中に、地球もまた太陽の周りを動いているため、「新月 → 次の新月」 までの太陽との位置関係が一周する日数が、公転周期よりも少し長くなっているのでございます。
この29.5日の周期を「朔望月 (さくぼうげつ)」 と呼びます。
新月 (朔) から始まり、上弦 → 満月 (望) → 下弦 ── そして次の新月へと、月は休まず巡り続けてまいります。
天体としての月のリズム。これが、神月占術の月の柱の、揺るがぬ土台でございます。
✦ 古来、日本人は「月のリズム」 を暮らしの軸にしていた
明治5年 (1872年) に新暦 (太陽暦) に切り替わるまで、日本人は「旧暦 (太陰太陽暦)」 で日々を数えてまいりました。
旧暦では、新月の日を毎月の「ついたち (一日)」 と定めます。
つまり、新月から次の新月までが、ひと月。
満月は、毎月15日頃に必ずやってまいります。日本の「十五夜」 「お月見」 の風習が、この旧暦から生まれていることをご存じでしょうか。
人びとは、月の節目に合わせて田畑を整え、神事を行い、心を整えてまいりました。月相は、暮らしの自然な羅針盤だったのでございます。
科学的にも、月の引力は地球の海に潮の満ち引きをもたらし、人の体液 (約60%が水) にもごく僅かな影響を与えると報告されております。月の節目に心が動きやすくなる ── この感覚を、古来の人びとは「迷信」 ではなく「自然との呼応」 として大切にしていたのでございます。
✦ 神月占術における「月の柱」
神月占術では、月相を時節の星詠みとして用い、これを【月の柱】 と呼んでまいります。
数の柱 (生まれもった魂のかたち) や 命の柱 (人生の大きな流れ) が、お一人おひとりに固有の星詠みであるのに対して ──
月の柱は、すべての方の上を、同じ巡りで巡ってまいります。
新月は始まりの夜、満月は受け取る夜 ── これは、地球上のすべての方に共通する月のリズム。神月占術では、この共通のリズムに、お一人おひとりの本質 (数・命) を重ねることで「いま、この方にとっての時節」 を立体的に視てまいります。
つまり ── 月の柱は、わたくしたち全員の上に、等しく注がれている星詠み。神月占術の中で、最も親しみやすく、最も日常に取り入れやすい柱でございます 🌙
✦ 神月占術 独自の「月の8相」 ── より細やかに月相を視る
神月占術では、一般的な四つの月相 (新月・上弦・満月・下弦) ではなく ── 月相をさらに細かく【八つの相】 に分けて、時節の星詠みを編んでまいります。
朔望月29.5日の流れに沿って、月は休まず姿を変えてゆく ── その一つひとつの表情に、固有の意味と、お一人おひとりに灯される星詠みがございます。
[一] 新月 (しんげつ) ── 助言
闇に沈む月。新しい願いを立てる夜。
── 始まりへの小さな助言が宿る時節でございます。
[二] 繊月 (せんげつ) ── 育み
細い銀の弧が空に現れる時節。
── 心の中で何かを大切に育む時でございます。
[三] 上弦 (じょうげん) ── 能動
右半分が光る半月。
── 動き出す時・行動を起こす時節でございます。
[四] 盈月 (えいげつ) ── 満ち
満月へと満ちゆく月。
── 力が充実し、形になっていく時節でございます。
[五] 満月 (まんげつ) ── 受動
光に満ちる夜。
── 受け取り、感謝を表す時節でございます。
[六] 虧月 (きげつ) ── 手放し
満月を過ぎ、欠けはじめる月。
── 余分なものを手放し、整理してゆく時節でございます。
[七] 下弦 (かげん) ── 助言
左半分が光る半月。
── 整理への助言が宿る時節でございます。
[八] 有明月 (ありあけつき) ── 余韻
夜明けまで空に残る、痩せた月。
── 一巡の余韻を味わい、次の新月を静かに待つ時節でございます。
新月から次の新月までのひと月の中で、わたくしたちはこの八つの相を順番に巡ってまいります。
神月占術では、その時節がどの相にあるかを視て、その方にふさわしい行動・心構えを星詠みに織り込んでまいります。
「ただ満ち欠けが繰り返される」 のではなく ── 八つの段階それぞれに、固有の灯が宿っている。これが、神月占術が月相を丁寧に視るゆえんでございます 🌙
なお、お話しやご説明中では「十六夜」「立待月」 等、わかりやすく現代の呼び名でお伝えすることもございます
✦ 2026年6月の月相カレンダー
✦ 6月15日 (月) ── 新月 ★ 始まりの灯
✦ 6月23日 (火) ── 上弦の月 ── 育つ夜
✦ 6月30日 (火) ── 満月 ★ 受け取る灯
特に「★」 を付した二日は、6月の二大節目でございます。
✦ 新月 ── 始まりの灯
新月は、月が太陽と同じ方向にあり、地球からは見えない夜。古来「月が生まれ変わる夜」 とされ、新しい願いを立てるのに最も良い時節と伝えられております。
天文学的にも、新月の翌日からは月が満ちてゆくため、「育つエネルギー」 が始まる節目。古代の暦や農耕の節目もまた、この日を起点としてまいりました。
✦ 満月 ── 受け取る灯
満月は、月が太陽の反対側にあり、その光を最も豊かに浴びる夜。古来、世界中で「完成」 と「実り」 の象徴とされてまいりました。
天文学的にも、月の引力が地球に最も強く影響する時節。潮の満ち引きが大きくなり、わたくしたちの心もまた、昂りやすい夜でございます。
満月は「受け取る夜」 ── 自分が今月、何を育てたのかを、ふと立ち止まって振り返る夜でございます。
✦ 月相を生活に取り入れる「三つの灯」
[一] 月の節目を、暦に書き入れてみる
新月と満月の日を、お手帳やカレンダーに丸印で付ける。それだけで、月のリズムに自然と心が向かってまいります。
[二] 節目の前後二日は、「自分の時間」 を作る
特別な何かをする必要はございません。お茶を一杯丁寧に淹れる ── それだけでも、月相は心に灯を届けてくれます。
[三] 月が見える窓辺で、深呼吸をする
雨で月が見えない夜でも、空にはいつも月がございます。窓を少し開けて、夜の空気を吸い込む ── その瞬間、月のリズムがそっと心に宿ってまいります。
✦ おわりに ── 神月占術が「月」 を大切にする理由
神月占術が「月の柱」 を五本の柱のひとつに据えているのは、古来日本人が大切にしてきた「月のリズムで生きる」 という暮らし方が、わたくしたちの心を最も自然に整えてくれると、千年の知恵が示してくれているからでございます。
雰囲気だけでなく ──
天文学的な根拠と、千年の伝承と、現代を生きる方々への寄り添い。
この三つを束ねて、わたくしは星詠みを編んでおります。
2026年6月、よき月の節目をお過ごしくださいませ。
皆様の星詠みに、月の祝福がありますように 🌙
神月占術 主宰
月宮 れい
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