PBは「安さ」だけじゃない?ドンキとビックカメラに見るマーケティング

PBは「安さ」だけじゃない?ドンキとビックカメラに見るマーケティング

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ビジネス・マーケティング
「PB(プライベートブランド)」と聞くと、「メーカー品より安い商品」をイメージする人も多いでしょう。

確かにPBには、価格を抑えやすいというメリットがあります。

しかし最近のPBを見ると、単に「安く売るための商品」ではなく、顧客の欲しいものを見つけ、ブランドそのものを作るマーケティング手法として活用されていることが分かります。

ドン・キホーテは「面白さ」まで商品にする

その代表例が、ドン・キホーテの「情熱価格」です。

食品や日用品、家電など幅広い商品を展開していますが、特徴的なのは価格だけではありません。

ユニークな商品名やパッケージ、思わず手に取りたくなる商品企画など、「ドンキらしさ」そのものが商品に組み込まれています。

さらに、顧客の声を商品開発に取り入れることで、「こんな商品が欲しかった」という需要を形にしています。

つまり、

安いから買う → 面白いから気になる → 試してみたくなる

という購買行動まで設計しているわけです。

PBそのものが、店舗のイメージを伝えるマーケティングツールになっています。

ビックカメラは「欲しい」を商品開発の起点に

2026年にビックカメラが始めたオリジナルブランド「ビックアイデア」も興味深い事例です。

コンセプトは、

「良いより、よくぞ。」
「物欲を科学する。」

です。

単純にスペックの良い商品を作るのではなく、「こういうものが欲しかった」「よくぞ作ってくれた」と感じてもらえる商品を目指しています。

さらに特徴的なのが、「欲の窓口」という仕組みです。

「こんなものを作ってほしい」という顧客の体験や感情、物欲を受け付け、それを商品開発につなげています。

ここには、マーケティングとして重要な考え方があります。

「商品を作って売る」のではなく、「欲しいという声を集めて商品を作る」

という発想です。

ビックカメラは長年、店頭で顧客と接してきました。

そこで蓄積した「なぜ人はそれを欲しがるのか」という知見を商品開発に活かす。販売現場と商品開発をつなげることで、PBを単なる自社商品ではなく、顧客の「欲しい」を形にする仕組みへと広げています。

PBは「商品」ではなく「顧客との接点」

ドン・キホーテとビックカメラには違いがあります。

ドン・キホーテは「面白さ」や「驚き」を含めて商品を楽しませる。

一方、ビックカメラは「こんなものが欲しい」という顧客の欲求そのものを商品開発につなげる。

方向性は違っても、共通しているのは、PBを単なる低価格商品として扱っていないことです。

PBを通じて、

「この店だから買いたい」

「この会社なら面白い商品を作ってくれそう」

「次はどんな商品が出てくるのだろう」

という期待を作る。

これができれば、PBは商品の売上だけでなく、ブランドそのものの価値を高めるマーケティングになります。

これからのPBは、「いくら安いか」だけではなく、

「顧客のどんな欲求を満たすのか」

が、ますます重要になっていくのかもしれません。

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