「Suicaといえば、あのペンギン」。
そんなイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
2001年のSuica誕生以来、25年にわたって親しまれてきた「Suicaのペンギン」が、2027年3月31日をもって卒業することが明らかになっています。
長年見慣れてきたキャラクターだけに、「なぜ今、卒業するの?」と驚いた人も少なくありません。
その理由について、JR東日本が改めて説明しました。
なぜSuicaペンギンは卒業するの?
今回の卒業は、単純に「キャラクターを新しくしたい」という理由ではありません。
背景にあるのが、JR東日本が掲げる「Suica Renaissance」です。
これまでSuicaは、電車やバスなどの移動や、駅の売店などでの少額決済に使うICカードというイメージが強いものでした。
しかしJR東日本は今後、Suicaを単なる「移動と少額決済のデバイス」から、利用者や地域と幅広くつながる「生活のデバイス」へと進化させることを目指しています。
その新しいSuicaの世界観を表現するため、イメージキャラクターも刷新することになりました。
つまり、ペンギンが人気を失ったから卒業するわけではありません。
Suicaそのものが次のステージへ進むことに合わせて、キャラクターも世代交代するというわけです。
25年間、Suicaの顔だったペンギン
Suicaのペンギンが登場したのは2001年。
イラストレーターの坂崎千春さんが描いたペンギンが、Suicaのイメージキャラクターとして採用されました。
Suicaの「スイスイ改札を通れる」というコンセプトとの相性もあり、サービス開始当初から親しまれる存在となりました。
その後、ポスターや広告だけでなく、グッズやキャンペーンなどにも登場。
気がつけば「Suica」というサービスそのものを象徴するキャラクターになっていました。
25年間という長い期間を考えると、現在の若い世代の中には「Suicaにはペンギンがいるのが当たり前」と感じている人も多いかもしれません。
後任候補は3キャラクター
ペンギンの卒業に伴い、現在は新しいイメージキャラクターの候補3案が公開されています。
候補となっているのは、
頭から尻尾まで一本のラインでつながった「リス」
大きな耳が特徴の「うさぎ」
ポシェットにモグラを入れた「オレンジの子」
の3案です。
それぞれ異なるコンセプトが設定されています。
リスは、身体に描かれた一本のラインが「RAILWAY」を表現。
うさぎは、人や街、未来をつなぎ、周囲の声に耳を傾けながら未来へ進んでいく存在として考えられています。
そしてオレンジの子は、ポシェットに入れたモグラにさまざまな場所を見せてあげるという、少し不思議で温かみのある設定です。
「ペンギンの次」が難しい?
新キャラクターの発表後、SNSではさまざまな反応が見られました。
「Suicaといえばペンギンなのに」
という惜しむ声がある一方で、
「リスがかわいい」
「うさぎが気になってきた」
「モグラがかわいい」
など、それぞれの候補に注目する声も出ています。
25年間も親しまれてきたキャラクターだけに、後任を決めるのは簡単ではありません。
JR東日本によると、当初は10数件の原案があり、選考委員会によって3案に絞り込まれました。
最終的には一般投票によって新キャラクターが決定される予定です。
ペンギンはどうなる?「完全に消える」わけではない
ここで気になるのが、卒業後のSuicaペンギンです。
Suicaのイメージキャラクターとしての起用は終了しますが、ペンギンそのものが完全に見られなくなるわけではありません。
JR東日本は、原作者である坂崎千春さんが執筆する「ペンギン」は今後も見ることができるとしています。
また、卒業までの期間には「Penguin Years」と題した企画も展開。
ファン感謝イベントやラッピングトレイン、デジタルスタンプラリーなど、25年間を振り返るさまざまな企画が予定されています。
Suicaペンギン卒業は「終わり」ではなく新しいスタート
長年親しまれてきたキャラクターが変わるのは、やはり寂しいものです。
特にSuicaは毎日の通勤・通学や買い物など、生活の中で使う機会が多いサービス。
そのため、カードや広告で見かけてきたペンギンに愛着を持っている人も多いでしょう。
一方で、今回のキャラクター交代は、Suicaそのものが大きく変わっていくことを象徴する出来事でもあります。
2027年4月から登場する新キャラクターが、これからどんな「Suicaの顔」になっていくのか。
そして、25年間親しまれてきたペンギンが、卒業までにどんな姿を見せてくれるのか。
「Suicaといえばペンギン」だった25年間の次に、どんな新しい物語が始まるのか。
新キャラクターの決定とともに、これからのSuicaにも注目が集まりそうです。