24時間テレビから考える、“共感される”コンテンツ

24時間テレビから考える、“共感される”コンテンツ

記事
ビジネス・マーケティング
毎年、夏になると話題になる「24時間テレビ」。

番組の内容については、さまざまな意見があります。
好きな人もいれば、そうではない人もいるでしょう。

ただ、マーケティングという視点から見ると、24時間テレビには興味深いところがあります。

それは、長年にわたって多くの人に認知され、毎年のように話題になり、そして「誰かを応援する」という行動につながっていることです。

では、なぜ人はそこに「共感」するのでしょうか。

今回は24時間テレビそのものを評価するのではなく、「共感されるコンテンツとは何なのか」という視点から考えてみたいと思います。

「すごい話」だけでは、共感されない

人の心を動かすコンテンツというと、特別な経験や大きな挑戦を思い浮かべるかもしれません。

もちろん、それも一つの要素です。

ただ、「すごい話だから共感される」とは限りません。

むしろ重要なのは、

「自分にも似た経験がある」
「この気持ち、少し分かる」
「自分だったらどうするだろう」

と思えることではないでしょうか。

例えば、家族との思い出。

普段は当たり前だと思っている家族との時間も、離れて暮らしたり、何かをきっかけに振り返ったりすると、その存在の大きさに気づくことがあります。

こうした感情は、特別な人だけが持っているものではありません。

だからこそ、自分の経験と重ね合わせることができます。

「自分にも似た経験がある」

この瞬間に、コンテンツは単なる「誰かの話」ではなくなります。

共感は「自分ごと」になったときに生まれる

マーケティングでも、よく「自分ごと化」という言葉が使われます。

例えば、

「この商品は○○という機能があります」

と説明されても、それだけではなかなか興味を持てません。

一方で、

「朝の忙しい時間を10分短縮できます」

と言われると、

「それなら自分にも関係あるかも」

と感じる人が出てきます。

情報そのものは同じでも、受け取り方が変わります。

24時間テレビについても、同じことが言えるのではないでしょうか。

出演している人の人生を「他人の話」として見るのではなく、

「自分の家族だったら」
「自分だったら」
「自分の子どもだったら」

と置き換えた瞬間、見る側の感情が動きます。

つまり、共感を生むためには、単に情報を届けるだけではなく、見る人が自分の経験と結びつけられる余白が必要なのだと思います。

「応援したい」と思えることも大切

もう一つ、共感されるコンテンツには「応援したくなる」という要素があります。

人は、完成されたものだけに心を動かされるわけではありません。

むしろ、

「頑張っている」
「挑戦している」
「これから成長していく」

という途中の姿に惹かれることがあります。

結果だけを見せるのではなく、そこに至るまでの過程を見せる。

すると、見る側もその物語に参加しているような感覚を持ちやすくなります。

これは、SNSでも同じです。

最初から完璧な商品やサービスを紹介するだけではなく、

「こんなことに悩んでいました」
↓
「こういうことを始めました」
↓
「少しずつ変わってきました」

という過程を見せることで、見る人がそのストーリーを追いかけるようになります。

そして、

「頑張ってほしい」

という気持ちが生まれれば、それは「応援」という行動にもつながります。

共感されるコンテンツは「正解」を押しつけない

個人的には、ここも大切だと思っています。

共感されるコンテンツは、

「こう思うべきです」

と押しつけるのではなく、

「あなたはどう思いますか?」

と、見る人に考える余地を残しています。

マーケティングでも、商品の魅力を一方的に伝え続けるより、

「こんな悩みはありませんか?」

と問いかけたほうが、自分のこととして考えてもらいやすくなります。

情報を一方的に届けるのではなく、受け取る側が自分の経験や考えを重ねられるようにする。

その「余白」が、共感につながるのではないでしょうか。

これはSNSやブログでも同じ

ここまで24時間テレビを例に考えてきましたが、これは企業のSNSやブログにもそのまま当てはまります。

例えば、美容サロンなら、

「最新の○○施術を導入しました」

だけで終わるのではなく、

「朝、鏡を見るたびにここが気になっていた」

というお客様の悩みから始める。

飲食店なら、

「新メニューが発売されました」

だけではなく、

「仕事帰りにちょっと贅沢したい日に食べてほしい」

と、利用する場面を想像してもらう。

商品やサービスの説明だけではなく、

「それを使う人は、どんな気持ちになるのか」

まで考えてみる。

すると、単なる情報発信から、共感されるコンテンツへ変わっていきます。

「伝えたいこと」より「受け取る人」を考える

コンテンツを作るとき、どうしても、

「自分が何を伝えたいか」

を考えがちです。

もちろん、それも大切です。

ただ、本当に人の心を動かしたいのであれば、

「この情報を見た人は、何を感じるだろう?」

と考えることも必要です。

すごい実績を見せる。

商品の特徴を伝える。

サービスの魅力を説明する。

それだけではなく、

「この人は自分と似ている」
「この悩み、分かる」
「ちょっと応援したい」
「自分もやってみたい」

と思ってもらえるポイントを探してみる。

それが、共感されるコンテンツを作る第一歩なのかもしれません。

24時間テレビを見ながら、

「なぜこの番組は毎年話題になるんだろう?」

と考えてみる。

すると、単なるテレビ番組ではなく、人の感情を動かし、共感を生み、行動につなげるコンテンツの作り方が見えてくるように思います。

SNSでもブログでも、最終的に人を動かすのは「情報量」だけではありません。

「自分にも関係がある」と感じてもらえること。

その小さな「共感」が、次の行動につながっていくのではないでしょうか。

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