こんにちは!鴨川宗平です。
普段はフリーランスの映像クリエイターとして、企業の魅力を伝えるプロモーション動画や、スマートフォンの画面を彩る短い縦型動画などを作っています。企画の立ち上げから撮影、編集までを一貫して手がける中で、私はいつも、映像制作という仕事を少し変わった視点から見つめるようにしています。それは、一枚の平らな紙から立体的な形を作り出す折り紙と、たくさんの生き物たちがひとつの空間で調和して暮らす水族館という、一見すると何の繋がりもない二つのモチーフを重ね合わせるような感覚です。
折り紙は、最初はただの四角い平らな紙切れに過ぎません。しかし、そこに正確な折り目を一つずつ加えていくことで、やがて鳥や花といった立体的な命の形が浮かび上がってきます。私がクライアント様からご相談をいただく段階は、まさにこの真っ白な折り紙を目の前にした瞬間にとてもよく似ています。どう表現すればいいか分からないという状態から、何を一番伝えたいのか、誰に届けるべきなのかという目的を丁寧に聞き取り、頭の中を整理していきます。そして、構成という名の折り目を一歩ずつ正確につけていくことで、言葉の塊だった想いが、誰の目にも明らかな一本の動画という形に美しく立ち上がっていくのです。
もう一つのモチーフである水族館は、映像におけるバランスと流れの大切さを教えてくれます。水族館の大きな水槽の中では、色鮮やかな小さな魚たちや、ゆったりと泳ぐ大きな生き物が、お互いの存在を邪魔することなく同じ水の中で美しい調和を保っています。動画もこれと全く同じです。カットが切り替わるタイミング、画面に表示されるテロップの大きさや色、背景に流れる音楽や効果音の強弱。これらすべての要素が、まるで水族館の水槽のように完璧なバランスで共存したとき、視聴者はストレスを感じることなく映像の世界へと引き込まれていきます。特に最初の数秒間で心を掴むことが求められる現代のSNS動画では、水槽のガラス越しに一瞬で目を奪われるような、無駄のない洗練された仕掛けを冒頭に配置することが欠かせません。
折り紙のように丁寧な段取りで正確な形を作り上げ、水族館のように多様な要素を心地よい流れの中に泳がせる。この二つの視点を一つの映像の中で美しく調和させることが、私にとってのクリエイティブの楽しさです。ただ見やすくて綺麗なだけでなく、見た人の記憶に残り、その後の行動をそっと後押しするような伝わる映像。それを作り上げるために、これからも細やかなコミュニケーションと迅速な対応を大切にしながら、一本ずつの作品に誠実に向き合い、形にしていきたいと考えています。