AIを15体動かす会社で、社長が手放していない仕事

AIを15体動かす会社で、社長が手放していない仕事

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IT・テクノロジー
月曜の朝8時。自社の週次レポートを作る処理が動きます。
そこまで仕組みにしても、出来上がった内容の確認と承認は人が行っています。

私は貿易商社を経営しながら、自社でAIエージェント15体、自動実行ジョブ40本を運用しています。2026年2月に4体から始め、業務に合わせて増やしてきました。

この数字だけ見ると、会社が勝手に回っているように聞こえるかもしれません。実際に残している仕事を、今回は書いてみます。

【返信文ができても、返事はまだ終わっていない】

以前は、ビジネスメールを一通ずつ手で書いていました。今は受信を監視し、返信の下書きが用意される運用です。

そこで私が大切にしているのは、文章として自然かどうかに加えて、その内容を会社として約束してよいか、という点です。

たとえば「来週までに対応します」という一文。
これは説明用の例ですが、丁寧な日本語になっていても、納期の約束は含まれています。相手に送った瞬間、こちらの予定や責任に関わります。

返信を考える準備はAIに任せられる。どこまで約束するかは、自分が引き受ける。この境目を決めておくと、任せる仕事が具体的になります。

【レポートの生成と、経営判断の間にあるもの】

週次レポートも同じです。毎週月曜8時に自動生成するようにしていますが、内容を確認し、承認する工程を残しています。

数字が並び、文章が整っていると、つい完成した気になります。でも経営者が知りたいのは、その先です。

いま手を打つべきことは何か。来週まで待てることは何か。報告の中に、自分が確かめるべき点はないか。

こうした問いに向き合うための材料を、先に用意してもらう。私にとって、業務にAIを入れる意味はそこにあります。

【15体の中身は、日々の仕事に近い】

最初に作った4体の担当は、新商品の評価、経営管理、コンテンツ制作、業務メールでした。

たとえば商品の評価なら、以前はWebで調べ、Excelにまとめ、韓国側に共有するために別途翻訳していました。現在は、商品情報から市場分析レポートを作り、日韓2言語で共有できる形にする運用です。

調査を始めるところから毎回やり直す負担が変わりました。そのうえで、商品を扱うかどうかの判断に向き合います。

これは当社グループ内での自社運用事例です。他社への導入実績として書いているものではありません。削減時間や削減率も、導入前後を同じ条件で測定できていないため、ここでは数字にしていません。

【最初に決めるのは、AIが仕事を終える場所】

これから業務にAIを入れるなら、「メールを自動化したい」を、もう少し具体的にしてみてください。

たとえば、次のような頼み方です。

「問い合わせを読んで、返信の下書きを作る。納期や金額など確認が必要な点を挙げ、送信前に止める」

これも設計を考えるための例です。実際に使うときは、扱う情報と確認の担当者を決めたうえで、業務に合わせて調整します。

下書きまで頼むのか、確認する材料も揃えてもらうのか。自分が受け取る時点の状態を決めると、作りたい仕組みが見えてきます。

AIを増やすほど、私は「どこから自分の仕事になるのか」を明確にしておきたいと考えています。

御社では、毎回ゼロから準備している仕事は何でしょうか。その準備が済んだ状態から始められるなら、次にどんな判断に時間を使いたいでしょうか。

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