「ママ、聞いてる?」仕事を辞めて気づいた、子どもの声に心から寄り添うということ

「ママ、聞いてる?」仕事を辞めて気づいた、子どもの声に心から寄り添うということ

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コラム




仕事を辞めてから、少しずつ変わったことがある。

それは、子どもの「やりたい」という気持ちに寄り添い、一緒に楽しめるようになったことだ。

先日、子どもと一緒に、いろいろな公園に出かけた。

空を見上げ、雲を眺め、花や緑を楽しむ。

すると、子どもが嬉しそうに声を上げた。

「見て! あの雲、キューピッドの形に見えるよ!」

一緒に空を見上げる。

「あ、本当だ! かわいいね」

そこから、いろいろな形の雲を探す遊びが始まった。

あの雲は何に見える?
こっちは動物みたい!
あっちの雲は、何かの形に似ていない?

そんなことを言いながら、二人で空を見上げて笑った。

特別なことをしたわけではない。

ただ、公園で空を眺め、雲の形を探していただけ。

でも、その時間が、私にはとても幸せに感じられた。

今までの私は、子どもの声を聞いているようで、聞いていなかったのかもしれない
ふと、これまでの自分を振り返った。

子どもが話しかけてくれても、どこか上の空で聞いていたことがあった。

仕事のことが頭から離れなかったり、家事や次にやらなければならないことを考えていたり。

子どもの声は聞こえている。

返事もしている。

でも、心は別のところにあったのかもしれない。

子どもが「見て!」と言っても、ちゃんと同じものを見ていただろうか。

「これをやりたい!」と言われても、その気持ちに心から寄り添えていただろうか。

今思えば、ただ一緒にいるだけで、子どもの心に向き合えていなかったこともあったと思う。

もちろん、仕事をしながら子育てをする毎日は忙しい。

時間に追われ、余裕がなくなることだってある。

あの頃の自分も、家族のために一生懸命だった。

だからこそ、過去の自分を責めたいわけではない。

ただ、今になって気づいたのだ。

子どもは、きっと感じ取っていたのだろう。

「ママ、聞いていないな」

「ママ、こっちを見てくれていないな」

そんなふうに感じていたこともあったのかもしれない。

子どもが求めていたのは、一緒に楽しんでくれることだったのかもしれない
子どもにとって、雲の形を見つけることは、ほんの小さな事かもしれない。

でも、自分が見つけたものを大好きなママに伝えたかったのだ。

自分が感じた面白さを、一緒に感じてほしかったんだと思う。

「すごいね!」
「本当だね!」

そんな言葉を交わしながら、同じ景色を見て、同じ時間をずーっと楽しみたかったのだ。

きっと、そういうことなのだと思う。

子どもの「見て!」は、ただ何かを見せたいだけではないのかもしれない。

「私が見つけたものを、ママにも見てほしい」

「私が感じたことを、ママにも感じてほしい」

そんな気持ちが込められていることに気が付いた。

だからこそ、こちらが心から共感すると、子どもの表情も、会話も、自然と弾んでいく。

一緒にいることと、心を通わせること。

その違いを、私は改めて感じた。

家族のために頑張っていたはずなのに
私はこれまで、長年、産休を挟みながら、3人の子どもを育て、仕事を続けてきた。

子どもが一番大切。

でも、生活のためにはお金も必要。

仕事も頑張らなければいけない。

そんな思いを抱えながら、毎日を必死に走り続けてきた。

家族のために働いている。

家族のために頑張っている。

忙しいけど、その背中を見せることも子育て。

そう思っていた。

けれど、いつの間にか、仕事を優先する生活になっていたのかもしれない。

子どもと一緒に過ごしていても、頭には仕事のことや、やらなければならないことが常にあった。

目の前に子どもがいても、心からその時間を楽しめていなかったことがあった。

そんな自分に気づいた今、思う。

家族を大切にするということは、家族のために一生懸命働くことだけではないのだと。

そんなこと、頭ではわかっていたはずだったけど。

お金は天下の回りもの。

でも、子供はかけがえのない宝物。

一緒に笑うこと。

何気ない話に耳を傾けること。

子どもの「やりたい」という気持ちを受け止め、一緒に楽しむこと。

そんな日常の小さな積み重ねも、家族を大切にするということ。

そして、自分自身を大切にすることにもつながった。

子供から、たくさんの幸せをもらった。

それが、私の宝物。

仕事を辞めた今も、不安はある。それでも……
正直に言えば、今も不安はある。

新しいことに挑戦しながら、これから安定した収入を得ていけるのだろうかと考える日々。

ただ、仕事を辞めたことは本当に正解だった。

本当に大切なことに気がつくことができたから。

子どもと一緒に空を見上げ、雲の形を探して笑ったあの日。

あの時間を思い出すと、今の生活の中で得られたものがあると感じる。

私は、子どもの声をもっと聞きたい。

子どもの目に映る世界を、一緒に見てみたい。

子どもが「やりたい!」と思ったとき、その気持ちにできるだけ寄り添いたい。

そして、心から一緒に楽しめる自分でいたい。

もちろん、これからも働いて、収入を得ていくことは大切だ。

家族のためにも、自分の将来のためにも、新しい挑戦を続けていきたいと思っている。

でも、もう何かを頑張るあまり、目の前にある大切な人の笑顔を失いたくない。

今まで必死に走り続けてきたからこそ、気づけたことがある。

本当に大切なものは、遠くにある特別な何かではなく、日々の暮らしの中にあるのかもしれない。

子どもと一緒に空を見上げること。

同じものを見て、同じ気持ちを分かち合うこと。

何気ない毎日を、心から楽しむこと。

そんな時間を、これからも大切にしていきたい。

「ママ、見て!」

これからは、その声に、心から「なあに?」と答えられる自分でありたい。

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