会社で仕事をしていると、普段はあまり使わないけど、必要になったときに確認しなければならないルールがあります。
例えば、結婚して姓が変わったときの手続き、引っ越しをしたときの届出、冠婚葬祭に関する手続き、出張時のルールなどです。
どれも頻繁に行うことではないので、いざというときに手続き方法が分からず、人事や総務の担当者に問い合わせることが多くありました。
そこで、社内ルールの確認にGemini Notebook(旧NotebookLM・以下Notebookと記載)を使うことにしました。
必要なときに自分で確認できるようにする
Notebookには、就業規則や業務規則、新しく決まった社内ルールなどをソースとして登録しています。
社員は確認したいことがあればNotebookに質問します。
例えば、引っ越しをすることになったとき、必要な手続きについて質問する。出張する際に、どんなルールがあるのか確認する。
今までは規則が書かれた資料を探したり、担当部署に問い合わせたりしていたことを、まずは自分で確認できるようにしたわけです。
現在は実際に社内で運用を始めており、担当部署からは問い合わせが減ったという声も聞いています。問い合わせ対応の負担軽減につながっているようです。
実際に使ってみると元の資料にも課題があった
一方で、運用を始めて気になったこともあります。
それは、Notebookに登録する資料の形式です。
社内には以前から使われている資料が数多くありますが、当然ながらAIに読み込ませることを前提に作られたものではありません。
特に気になるのが複雑な表です。
例えばExcelで、項目名を複数行にわたってセル結合し、その隣に結合していない複数の詳細項目が並んでいるような表があります。
人が見れば、どの項目にどの説明が対応しているのか分かります。
ところが、AIが同じように正しく読み取れるかというと、必ずしもそうとは限りません。
項目と説明の関係が複雑になるほど、意図した内容を正しく読み取れているのか気になる場面があります。
これまで人が読むことを前提に作ってきた資料を、そのままAIに渡せばよいわけではないんですね。
AIを業務に取り入れることで、今まであまり意識していなかった資料の作り方にも目が向くようになりました。
AIの回答をそのまま正解にはしない
もう一つ大切なのが、AIの回答を鵜呑みにしないことです。
Notebookに社内規則を登録していても、回答が必ず正しいとは限りません。
元資料をうまく読み取れていない可能性もありますし、質問の仕方によっては期待した回答が得られないこともあります。
特に就業規則や社内手続きは、間違った内容を信じてしまうと困ることがあります。
そのため、利用する社員には、AIの回答をそのまま正解とせず、必要に応じて元の規則を確認するよう注意喚起しています。
便利だからといって、すべてをAI任せにするわけにはいきません。
AIを使うと仕事の進め方も変わってくる
今回の取り組みでは、社員が必要なときに自分でルールを確認できるようになり、担当部署への問い合わせを減らすことにもつながっているようです。
ただ、運用してみると、登録する資料の形式や回答の正確性など、考えなければならないことも見えてきました。
AIを導入すれば、それだけで業務が改善するわけではありません。
どんな情報を登録するのか。社員にどう使ってもらうのか。回答をどのように確認するのか。
こうした運用まで考える必要があります。
AIの新しい機能を探すことも面白いですが、まずは今の仕事の中で、どんなことに時間や手間がかかっているのかを見てみる。
そこからAIの使い道を考える方が、実際の業務では役に立つと感じています。
現在、ココナラではChatGPTやGemini、Notebookなどを実際の仕事でどう活用するか、一緒に考える個別相談を行っています。
AIの機能を覚えることよりも、普段の仕事のどこに使えば便利になるのか。
実際の業務を伺いながら、一緒に整理しています。