塗装会社さんのGoogleマップを何社か続けて見ていて、クチコミが何年も止まっている会社に共通していることが1つありました。
工事の質でも、会社の規模でもありません。頼んでいないだけです。
止まっている会社の社長さんに聞くと、返ってくる答えはだいたい同じです。書いてくださいと言うのが図々しい気がする、満足していれば勝手に書いてもらえるはず、という話になります。実際には勝手には書かれません。逆に、頼まれた人はかなりの割合で書いています。地域のお店を選ぶ人への調査では、過去1年で頼まれた人のうち65から83パーセントが実際に投稿しています(BrightLocal 2026年)。
つまり差がついているのは、書いてもらえる会社かどうかではなく、頼んでいるかどうかです。実際にクライアントの現場で回している頼み方の型を書きます。
【1】頼む場面を先に決めてしまう
止まっている会社は、頼む気が無いのではなく、頼む場面を決めていません。決めていないと、忙しい日にそのまま流れます。
決めるのは工事のどの瞬間かという1点だけです。引き渡しの立ち会いのとき、と決めてしまえば、あとは毎回同じことをするだけになります。社長さんの性格の問題にすると続きません。段取りにすると続きます。
【2】頼むのは、いちばん喜ばれている瞬間
塗装は、足場が外れて建物の全体が見えた瞬間が最大の山です。ここを外すと急に頼みにくくなります。
工事が終わって数日経ってから電話やメッセージで頼むと、相手はもう日常に戻っています。同じ言葉でも通りが悪くなります。当日にその場でお願いするのと、後日に思い出して連絡するのとでは、返ってくる数がまったく違います。
【3】その場で終わらせる
ここがいちばん効きます。お願いしますと言うだけで終わらせず、その場で施主さんのスマホに読ませて、30秒で終わる状態にします。
投稿ページへの直接のリンクは、Googleビジネスプロフィールの管理画面から取れます。クチコミを増やすという項目に、自分の店の投稿画面へ飛ぶリンクが用意されています。これをQRコードにして、名刺サイズのカードにしておきます。完了報告の書類に貼っておくのでも構いません。
後で送りますね、で終わった依頼はほぼ返ってきません。手間を1つ残すたびに数が落ちます。
【4】文章はこちらで用意しない
例文を作って渡したくなりますが、これはやめたほうがいいです。渡した瞬間に、その文章は施主さんの言葉ではなくなります。
代わりに渡すのは質問だけにします。今回の工事はいかがでしたか、という開いた聞き方です。丁寧でしたか、きれいになりましたか、という聞き方は答えを指定していることになるので使いません。
塗装の場合は、色のことと工事した場所のことに触れていただけると助かります、と一言添えると内容が具体的になります。これは中身を指定しているのではなく、思い出す手がかりを渡しているだけです。
【5】これをやると消える
2つあります。
1つ目は見返りです。書いてくれたら値引きします、粗品を渡します、という頼み方はGoogleの規約で禁止されています。法律の話をする前に、まず消されます。積み上げたクチコミが後からまとめて消えると、資産がゼロに戻ります。
2つ目は、喜んでくれそうな人だけを選んで頼むことです。これも規約に触れます。決めた場面で全員に同じように頼む、という形にしておけば選ぶ余地が生まれません。
【6】一度に集めない
過去のお客様に協力してもらう場合は、まとめて一斉に頼まないほうがいいです。短期間に同じ会社へ投稿が集中すると、不自然な動きとして消される可能性があります。
数件ずつ、期間を空けて頼みます。時間はかかりますが、こつこつ増えている状態のほうが、見ている人にも自然に映ります。
【まとめ】
・増えない原因は工事の質ではなく、頼んでいないこと
・頼む場面を先に決める。決めていないと忙しい日に流れる
・引き渡しの当日、その場で。後日の連絡は通りが悪い
・QRを読ませて30秒で終わらせる。手間を残すほど返ってこない
・例文は渡さない。渡すのは質問だけ
・見返りと、人を選んで頼むことはしない
・過去客には少しずつ、期間を空けて
クチコミは、増やす技術というより、頼む段取りを持っているかどうかの差でした。
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