機械設計をしていると、どうしても避けられない問題があります。
それは、必要な部品が手に入らないこと。
今回の主役は、直動案内機器の定番部品「LMガイド」です。
国内メーカー、まさかの全滅。
設備の設計を進めていたところ、必要なLMガイドが手に入らない。
いつも使っている国内メーカーに問い合わせても、在庫なし。
納期を確認しても、希望する納期には間に合わない。
では、別の国内メーカーならどうか。
問い合わせてみても、結果は同じ。
「在庫がありません」
「納期がかかります」
「代替品も厳しいです」
……困った。
部品が手に入らなければ、設計ができていても設備は完成しません。
機械設計者にとって、部品の調達問題は図面の中だけでは解決できない厄介な問題です。
ところが、聞いたことのないメーカーに聞いてみると……
国内メーカーが全滅。
もう打つ手がないのかと思っていたところ、ふと目に入ったのが中国メーカー。
正直、これまで使ったことがない。
品質はどうなのか?
精度は大丈夫なのか?
耐久性に問題はないのか?
国内メーカーの製品と互換性はあるのか?
いろいろな不安が頭をよぎります。
それでも、ダメ元で問い合わせてみることに。
すると……
「全然ありますよ!😆」
……えっ?
あれだけ探しても見つからなかった部品が、まさかの在庫あり。
国内メーカーでは手に入らないのに、聞いたことのないメーカーにはある。
機械設計の世界、何が起こるかわかりません。
でも、本当に使って大丈夫?
ここからが機械設計者の悩みどころです。
在庫があるからといって、すぐに採用できるわけではありません。
確認したいことは山ほどあります。
* 寸法・取付互換性: 既存の設計にそのまま組み込めるのか?
* 精度: 求める位置決め精度や走行精度を満たせるのか?
* 剛性・寿命: 荷重や使用条件に耐えられるのか?
* 品質管理: 製品の品質にばらつきはないのか?
* 納期・供給体制: 今回だけでなく、追加購入や交換部品にも対応できるのか?
* 保証・サポート: 不具合が発生したとき、きちんと対応してもらえるのか?
特に注意したいのは、寸法が合うことと、機能的に同等であることは別問題だということ。
カタログ上の寸法が同じでも、精度や剛性、寿命まで同じとは限りません。
だからこそ、採用するなら仕様書や検査成績書などを確認し、必要に応じて試験や評価を行うことが大切です。
もちろん、国内メーカーだから絶対に安心、中国メーカーだから危険、という単純な話でもありません。
大切なのは、メーカー名だけで判断せず、要求仕様と品質を確認することです。
皆さんなら、どうしますか?
国内メーカーは全滅。
中国メーカーには在庫あり。
ただし、使った実績はない。
納期を優先したいけれど、設備を納入した後にトラブルが起きるのも避けたい。
こんな状況になったら、皆さんならどうしますか?
① 未知のメーカーでも、仕様と品質を確認して採用を検討する
② 多少納期が延びても、実績のあるメーカーを待つ
③ 別の機構や設計変更で対応する
機械設計には、いつも正解があるわけではありません。
納期、コスト、品質、リスク。
そのバランスを考えながら、最善の選択肢を探していく。
それも機械設計者の大切な仕事だと思います。
……とはいえ、在庫があると聞いた瞬間の気持ちは、きっとこれです。
「……一か八か、いっちゃう?🥶」
皆さんの経験や考えも、ぜひ教えてください!
⸻
機械設計あるある工藤
機械設計の現場で起こる失敗、悩み、ちょっと笑える出来事を発信しています。
機械設計の困ったを解決する「工藤機械設計」も活動中です。