設計は全部つける。でも現場は、ほとんど外す。

設計は全部つける。でも現場は、ほとんど外す。

記事
学び
センサーの光軸を絞るための「スリット」。

設計者としては、

「念のため、全部つけておこう」

となりがちです。

光軸を調整できるようにしておけば、現場で何かあったときにも対応できます。

だから図面には、しっかりスリットを追加。

設計者としては、

「これで安心」

です。

ところが――。

実際に現場へ行ってみると、

「これ、ほとんど外すよ」

と言われる。

えっ?

せっかく設計したのに……。

現場では、スリットを外した状態で問題なく使えている。

そして、外されたスリットはどうなるか。

倉庫へ。

そして次の案件でも、

「念のため、つけておこう」

と設計する。

また購入する。

また現場で外す。

また倉庫へ。

気がつけば、

使われないスリットが在庫だらけ。

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なぜ、こんなことが起きるのか?

これは、設計者が悪いわけでも、現場が悪いわけでもありません。

単純に、

設計と現場で見ているものが違う

からです。

設計者は、

「万が一に備えておく」

という視点で考える。

一方、現場は、

「実際に必要なのか?」

という視点で考える。

この違いがあります。

設計者にとっては、

「あると便利な部品」

でも、

現場にとっては、

「なくても困らない部品」

なのかもしれません。

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「念のため」が積み重なると、ムダになる

機械設計では、

「念のため」

という言葉がよく出てきます。

・念のため、この穴も追加
・念のため、この調整機構も追加
・念のため、このブラケットも追加
・念のため、予備の部品も追加

1個だけなら大したことありません。

でも、それが何十台、何百台と積み重なると、

大きなコストになります。

部品代だけではありません。

・購入費
・加工費
・組立工数
・在庫管理
・保管スペース
・廃棄コスト

すべてが積み重なります。

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設計者が考えるべきこと

「つけられるからつける」

ではなく、

「本当に必要なのか?」

を考える。

そして、もう一つ大切なのが、

現場に聞くこと。

「このスリット、実際に使っていますか?」

「今まで必要になったことはありますか?」

「外しても問題ありませんか?」

たったこれだけでも、設計は変わります。

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良い設計は、部品を増やすことではない

設計者は、

「機能を追加すること」

を設計だと思ってしまうことがあります。

でも、本当に良い設計は、

必要なものだけで、必要な機能を実現すること。

だと思います。

部品を増やすことは簡単です。

でも、

「これは本当に必要なのか?」

と削っていくほうが難しい。

だからこそ、設計者には、

足す力だけではなく、引く力も必要です。

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今日の機械設計あるある

設計

「念のため、全部つけておこう。」

↓

現場

「これ、ほとんど外すよ。」

↓

倉庫

「……また増えました。」

設計の常識と、現場の常識は違う。

だからこそ、

現場を見る。
現場に聞く。
そして、必要なものだけを設計する。

これが、ムダを減らす機械設計につながります。


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