二つの「頑張る」について

二つの「頑張る」について

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コラム
「頑張っている」という言葉は、
よく使われるわりに、
どこか曖昧なまま扱われている気がします。

忙しいことも、
大変そうなことも、
全部まとめて「頑張っている」。

でも、自分自身を振り返ってみると、
その言葉に少し違和感がありました。

ひとつ目は、
目に見える頑張りです。

長い時間をかける。
体力を使う。
無理をしてでも、やり切る。

これは分かりやすく、
周囲からも「頑張っている」と認識されやすい。

実際、自分もそういう時期がありました。
投げ出すのが嫌で、
手を抜く自分でいたくなくて、
結果的に時間も体力も使っていた。

客観的に見れば、
それは確かに「頑張った」と言えると思います。

もうひとつは、
目に見えにくい頑張りです。

手を抜かない。
最後まで考える。
納得いくまで向き合う。

こちらについては、
自分では「頑張り」だと思っていませんでした。

そうするのが当たり前で、
それをしない選択肢がなかった。

評価されるかどうかよりも、
自分が納得できるかどうか。
そこだけは下げられない基準でした。

この二つは、
まったく別のもののようでいて、
実は深くつながっています。

目に見える頑張りは、
目に見えない基準があったからこそ、
積み上がっていったものだった。

「もっと頑張ろう」と思って
時間を使ったというより、
手を抜けなかった結果として、
そうなっていた。

今振り返ると、
見えない頑張りが、
見える頑張りの限界を押し上げてくれていた
のかもしれません。

こだわりや価値観があったから、
簡単には妥協できなかった。
その積み重ねが、
結果的に人との差になっていた。

狙って差をつけたわけではありません。
ただ、自分が大事にしたい仕事のやり方を
守っていただけでした。

目に見える頑張りには、
即効性があります。

周囲にも伝わりやすく、
応援も集まりやすい。

一方で、
続けるには限界も早い。

目に見えない頑張りは、
効くまでに時間がかかります。

評価もされにくいし、
自分でも手応えを感じにくい。

それでも、
判断の質や、仕事への姿勢として、
静かに積み上がっていく。

もし今、
「こんなにやっているのに報われない」
そう感じているなら、

それは、
あなたが大切にしている価値や基準が
まだ見えにくいだけかもしれません。

自分が何を守って仕事をしているのか。
そこを言葉にできると、
無理の仕方も、頑張り方も、
少し変わってくる気がします。
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