ダイヤモンドは安くなったのに、なぜ指輪の価格は下がらない?

ダイヤモンドは安くなったのに、なぜ指輪の価格は下がらない?

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美容・ファッション
天然ダイヤモンドの相場が下がったという話を聞く一方で、店頭の指輪は安くなったように感じない。そんな違和感を持つ人は少なくないと思います。

石が安くなれば、指輪もすぐ安くなる。そう考えるのは自然です。しかし、ダイヤモンドの相場と完成したリングの価格は、同じ速度では動きません。

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■安くなったのは、どのダイヤモンドなのか

『ダイヤモンド相場が下がった』といっても、すべての石が同じ割合で下がるわけではありません。大きさ、カラー、クラリティ、カット、形、需要の強い品質帯によって動きは異なります。卸売市場の一部で価格が下がっても、店頭にあるすべてのリングへ一律に反映されるわけではないのです。

また、ニュースで示される相場は、多くの場合ルースの卸売価格です。消費者が購入するのは、石だけではなく、地金と加工を含む完成品です。

■店頭にあるリングは、今日仕入れた商品とは限らない

ショップの在庫は、値下がり前に購入・製造されたものが多く含まれます。以前の価格で仕入れたダイヤ、地金、加工費を使って作った商品を、相場が下がった翌日に同じ割合で値下げすることはできません。

仕入れから販売までには、選別、デザイン、CADや原型、鋳造、石留め、研磨、検品、輸送、店頭在庫という時間があります。そのため、素材相場の変化と店頭価格には時間差が生まれます。

■指輪の価格は、ダイヤモンドだけでできていない

完成したリングの価格には、次の要素が含まれます。

・ダイヤモンドと地金の材料費
・デザイン、CAD、原型、鋳造、石留め、研磨の工賃
・検品、物流、在庫管理
・店舗運営、接客、保証、サイズ直しなどのサービス
・ブランドが積み上げてきた信用や体験

近年は金価格や人件費、輸送費も上がっています。ダイヤの一部が下がっても、ほかの費用が上がれば完成品全体の価格は下がりにくくなります。

■同じ石でも、完成したときの価値は変わる

同じ4Cに見えるダイヤでも、寸法、見え方、蛍光性、内包物の位置などで印象は変わります。さらにリングになれば、爪の大きさ、石座の高さ、腕とのつながり、着け心地、修理のしやすさが加わります。

素材を安く仕入れたことと、良いジュエリーになることは別です。価格だけを下げるために地金量や工程を削れば、見た目や耐久性、仕上がりへ影響する場合があります。

■価格を見る前に、三つに分けて考える

指輪を比較するときは、総額だけでなく次の三つへ分けると判断しやすくなります。

・石そのものに、いくら使われているか
・枠の作りと仕上げに、いくら使われているか
・ブランド、保証、購入体験に、いくら払いたいか

どれを重視するかは人によって違います。ブランドへ払うことも、石を大きくすることも、作りを優先することも間違いではありません。大切なのは、『相場が下がったのに高い』だけで決めず、自分が何に価格を感じているかを確認することです。

ダイヤモンドの価格は動きます。しかし、長く使うリングの価値は、素材相場だけでは決まりません。

作りの良さは、バランスに出ます。


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