第4章:第3話ストーカー・つきまとい被害と賃貸契約
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コラム
賃貸契約は、
住む場所を決めるためのものです。
家賃や期間、
禁止事項や解約条件。
ですが、
誰と隣り合って暮らすことになるかまでは、
契約書に書かれていません。
ストーカーや、
つきまとい被害に関するトラブルは、
まさにその部分に起きます。
住み始めてから、
何となく視線を感じる。
帰宅時間を知られている気がする。
共用部分で、
何度も同じ人と鉢合わせる。
最初は、
偶然だと思おうとします。
しかし、
小さな違和感が重なっていくと、
生活そのものが落ち着かなくなります。
こうした場合、
多くの人はまず
管理会社に相談します。
ところが、
返ってくる対応は限定的です。
「警察案件になるかもしれません」
「当事者同士の問題になります」
管理会社が冷たいわけではありません。
契約上、できることが少ないのです。
警察に相談しても、
すぐに動いてもらえるとは限りません。
明確な被害や証拠がなければ、
注意喚起にとどまることもあります。
結果として、
住んでいる本人が、
強い不安を抱えたまま
生活を続けることになります。
ここで多くの人が気づきます。
この状況は、
契約違反の問題ではない。
正しさやルールでは、
守られない領域がある。
ストーカーやつきまといの問題は、
安全よりも先に、
契約が来てしまう構造を持っています。
重要なのは、
我慢し続けることではありません。
「大げさだと思われるかもしれない」
「気のせいかもしれない」
そう感じていても、
不安が消えないのであれば、
それは立派な判断材料です。
賃貸契約は、
生活を縛るためのものではありません。
住むことで、
心身の負担が増えていくのであれば、
環境を変えるという選択も、
現実的な判断です。
この問題に、
きれいな解決策はありません。
だからこそ、
「自分がどう感じているか」を
軽視しないことが、
何より重要になります。
第4章で扱っているのは、
契約の外側にある現実です。
ストーカーやつきまといの問題は、
条文よりも先に、
生活に影響を与えます。
そのことを、
知っておくだけでも、
判断は変わります。