悲観的な思考は変えなくていい。「気づいて、止めて、問い直す」だけでよかった

悲観的な思考は変えなくていい。「気づいて、止めて、問い直す」だけでよかった

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コラム
私は、昔からいろいろなことに対して、どうしても悲観的に考えてしまう癖があります。何か新しいことに出会ったとき、職場の人間関係で少し引っかかりがあったとき、これからの未来のことをふと考えたとき。頭の中に真っ先に浮かぶのは、「きっと上手くいかない」「失敗したらどうしよう」という、ネガティブなシナリオばかりでした。
以前は、この悲観的に考えてしまう自分自身の性格に、ずいぶんと頭を悩ませていたものです。「もっとポジティブにならなきゃいけないのに」「どうして自分はこんなに後ろ向きなんだろう」と、自分の思考の癖そのものを責めて、余計に心をすり減らしていました。
実は、今でもその「悲観的に考えてしまう傾向」自体は、当時と何も変わっていません。相変わらず、とっさの瞬間にはネガティブな考えが顔を出します。
けれど、今の私は、そのことで全く悩んでいません。なぜなら、「自分の癖に気づけたこと」、そして「その悲観的な自動思考に対するコントロールの方法を身につけたから」です。

1. 自分の「癖」に気づくだけで、悩みは半分消える
悲観的なとっさの考えが浮かんだとき、昔の私はそれを「絶対的な現実」だと思い込んでいました。まだ起きていない最悪の未来を頭の中で現実化させてしまい、自分で自分の不安をどんどん膨らませていたのです。
しかし今は、ネガティブな考えが浮かんだ瞬間に、一歩引いてこう気づけるようになりました。
「あ、いつもの私の自動思考の癖が出たな」
これは、自分の本心でもなければ、確定した現実でもありません。ただの「いつもの癖」です。「また癖が始まったな」と自分の状態をフラットに把握できるようになるだけで、その思考の波にのまれてパニックになることはなくなります。

2. 「気づいて、止めて、問い直す」だけでいい
思考そのものを完全に消し去ろうとするのは諦めて、浮かんだ後にどう扱うか。私の場合は次の2つのステップを意識しています。
① 気づいた瞬間に、考えるのを止める
「もしかしたら……」と悲観のループが始まったことに気づいたら、その瞬間に頭の中で「はい、ストップ!」と思考を強制終了させます。ずるずると妄想を膨らませるのを、自分の意志で遮断するのです。
② あえて「良い結果」を考えてみる
ストップをかけたら、代わりに「じゃあ、逆に良い結果になるとしたら、どんなパターンがあるだろう?」と、あえて逆のポジティブなシナリオを頭に思い浮かべてみます。
はじめは止めようとしても勝手に考えてしまうし、なかなかいい結果を想像することなんてできません。でも、それでいいのです。これは脳の引っ越しであり、一種の筋トレのようなもの。最初はできなくても、諦めずに気づいて、止めて、問い直す。これを繰り返していくうちに、この反応は必ず変わっていきます。

3. とっさの考えは変わらない、それはあなたの「個性」
私たちの脳に浮かぶ「とっさの考え(自動思考)」は、これまでの人生で染みついた反射神経のようなものです。そう簡単には変わりません。
だからこそ、私はそれを無理に変える必要はない、大切な自分自身の「個性」なのだと思っています。無理にポジティブになろうとするから、心が余計に苦しくなってしまうのです。悲観的に物事を見られるということは、裏を返せば、慎重にリスクを察知できる能力があるということでもあります。否定するべきものではありません。

負担になるなら、対処法を知ればいい
自分の性格を無理に根性で変えようとする必要は、一切ありません。
もし、そのとっさの悲観的な癖が「負担」になっているのであれば、ただ「浮かんだときにどう対処するか」を知っておけばいいだけです。とっさの考えは変えられなくても、その後の行動や心のあり方は、今この瞬間から自分でコントロールできます。
自分の性質と戦うのをやめて、上手に付き合っていく。まずは次にネガティブな考えが湧いたとき、「あ、また始まったな」と心の中で気づくことから、始めてみませんか?
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