現役営業事務が語る“「コミュニケーションの距離感」①飲み会文化の変遷”

現役営業事務が語る“「コミュニケーションの距離感」①飲み会文化の変遷”

記事
コラム
セラー業務支援室です。
私は医薬品メーカーで30年、営業事務として働いています。

前回、社会通念について書きましたが、

社会通念のひとつ「飲み会」も時代により変わってきました。
そのことが、セクハラ・パワハラをもたらしていると私は思っています。

■平成初期の飲み会

平成初期は、バブル期からバブル崩壊直後の勢いがまだ残っていた時代でした。

売上を上げるためなら会社も経費を惜しまず使い、
得意先への接待はもちろん、
社内で飲みに行く際も管理職の裁量で会社の経費が使われ、
事前申請などはほとんど必要ありませんでした。

平成初期の上司たちは、得意先との接待だけではなく、部署の飲み会でも、
会社のお金で普段は行けないような高級店に連れて行ってくれ、
仕事の話から人生論まで、さまざまなことを聞かせてくれました。

いや、正直に言えば──
高級店に連れて行ってもらえるからこそ、
多少の“昔の武勇伝”や、少しのセクハラ・パワハラは我慢していた、
と言ったほうが実態に近いかもしれません。

■ デフレ期の飲み会

平成中期、いわゆるデフレ時代に入ると、
企業は一転して徹底した経費削減を掲げるようになりました。

経費は細かく管理され、得意先への接待は申請制となり、
社内の飲み会で会社の経費が使われるのは、
せいぜい忘年会の一部補助がある程度にまで縮小しました。

また、正社員が減り、派遣社員や契約社員が増えたことで、
飲み会を通じたコミュニケーションの機会そのものが減っていきました。

飲み代は自腹ですから、自然と「気の合う人だけで行く」スタイルが主流になり、
部署内の飲み会や大人数の場は少なくなっていきました。

■ 令和の飲み会

コロナ禍以降、会社の飲み会は自由参加が基本となっているのではないでしょうか。

部下側も、ライフワークバランスを重視し、
アンケート等では「上司と飲みに行きたい」と書きながら、
忘年会や送別会等の“理由のある飲み会”でないと参加しないのが現実です。

上司側も、昔のように会社の経費を使って飲めるわけではなく自腹ですし、
給料が上がらない時代、
生活費・教育費はかかるなど、気軽に誘えないわけです。

さらに、健康志向の高まりから、お酒を控える人も増えてきました。

■飲み会の在り方がハラスメントを増やした

こうした変化の結果、たまに開催される会社の飲み会では、
「会社の経費で飲む経験をした世代」と「そうでない世代」の間で、
“コミュニケーションの距離感”に差が生まれました。

この、この距離感のズレを不快に感じた人が、
その違和感を表現する言葉として「ハラスメント」を使っているように、
私は感じるのです。

有名人がセクハラ・パワハラで徹底追及され、
仕事を失う姿が何度も報道されているのに、
ハラスメントはなくなりません。
それはなぜか、私が感じていることを次回に書いていこうと思います。

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