「ボカコレまでに絶対にボカロ曲を完成させます!」
「今月までに曲作ります!!!」
自分の過去のブログを読み返すと、
本当に笑ってしまうくらい見事な「やるやる詐欺」のオンパレードだ。
息を吐くように宣言しては、
気がつけばカレンダーが何枚もめくられている。
誤解のないように言っておくけれど、
決して諦めたわけじゃない。
むしろやる気は満々だ。
なんなら昨日の夜だって、すべての仕事を片付けた深夜2時、
僕は意気揚々と『Studio One』を立ち上げていた。
お気に入りのプラグインを読み込み、Synthesizer Vで重音テトのトラックを準備する。
頭の中ではすでに、大衆の心を鷲掴みにして10億再生を叩き出す(予定の)神メロディが鳴り響いていた。
「よし、今日こそサビの打ち込みを終わらせて最強のメロディを作るぞ」
コーヒーを一口飲み、マウスを握り直してモニターに向かった、まさにその瞬間。
『ピコンッ』
静寂の部屋に、スマホの通知音が響き渡る。
メッセージだ。
「けらさん、夜分にすみません。先日作っていただいたGASのシステムなんですが、ここにもう一つ機能を追加して頂けませんか?」
あるいは、
「動画のこの部分、もう少しだけテンポ良く見せることって可能でしょうか?」
「広告審査に落ちてしまったので訴求内容を見直しして素材の変更はできますか?
「ポートフォリオの演出が見たいです。」
「全部構成が変わるので一度全て差し替えで作り直してください。」
普通なら
「今は自分の時間だ、明日の朝に返信しよう」とスルーする場面かもしれない。
天才肌のクリエイターなら間違いなくそうするだろう。
でも、僕の指は無意識のうちにStudio Oneを最小化し、
スプレッドシートやCapCutやaftereffectを開いている。
「なるほど、そこに機能を追加したいのか。
だったらこっちの関数を組んで……いや、待てよ。
この処理のほうが後々クライアントが使いやすいな。」
「動画のテンポアップ?
任せろ、ここのコンマ数秒のトランジションをこういじれば、劇的にエモくなるぞ 音も調整して1.03倍にして~いっそのこと違うやつにするか。。」
「はいできます!任せろ!〇〇でよろしいですか?支給素材はございますでしょうか?〇〇~~ はいこちらで制作致します」
「速攻準備をしてみてもらえるようにまとめて送信。
そしてできる限りわかりやすく丁寧に解説を送るか。」
「作り直しか。でもやっぱ。期待に応えるためにやるか」
一度火がつくと、もう止まらない。
僕は高卒で
無資格だけれど、
そして元々何の特殊なスキルもなければ、
芸術的感性もその道のプロで切った張ったして腕を磨いてた人と比べれば赤子というかキングスライムとスライムくらいのレベル差がある状態の駆け出しだが
これまで13年間、実店舗の経営という泥臭いサービス業の最前線で生きてきた。
フロアやカウンター越しにお客さんの顔を見て
「どうすればこの人の期待値を120%超えられるか」
を考えてきたし主に
経営としては
「どうすればお店がうまくいくのか」
「どうすれば人間が定着していいお店が作れるのか」
「どうすれば効率的に集客できるのか」
「どうすれば指名や推しが増えるのか」
「どうすればいい教育ができるのか」
「どうすれば優秀な売上キャストが辞めづらいお店にできるのか」
「俺が立ち上げたお店は
常に地域の周辺の店のやつらとも円滑な関係を築き
紹介を含めた 集客構造を創り上げた
大宮だろうが相模原だろうが蒲田だろうがどこだろうが
その繁華街で恐れられている人間だろうが、先にやっていた人間だろうが、
どんな入れ墨の入ったチンピラだろうが相手は人間
とりあえずジュース渡して世間話で懐に入って人間分析をし
意味不明に握手して、ニコニコしながらおべっかも時には使うそして取り入る
ボディーブロー これ攻略法」
「どうすれば安定的なキャストの供給ルートを作れるのか」
「どこが一番無駄な経費なのか」
「この月は広告費をいくらにしてどれをカットしてどれが費用対効果高いからプランを上げるべきなのか」
「どういう施策をして変化を生み出して飽きないお店を作るのか」
「どういう仕組みを作れば勝てんのか」
「どんなイベントを組めばそこにいる従業員も楽しめてお客さんを巻き込んだ集客ができるイベントになるのか どこに向けてそれをやるのか 何の意味を持たすのか」
「コンカフェは営業終了締め作業までひたすら
監視カメラを見てお客さんが喜んでくれているか、
トラブルがないかチェック、そして肯定的な動機付けになる一言を送る。
基本的に休みだろうが関係ない。時には厳しいこともすぐその場で伝え改善をかける。」
「時には起きた事象やイレギュラーな問題やトラブルを
どうすれば、うまく円滑に一番いい形で収められるのか足りない頭で考える。」
「時にはダーティーに利益至上主義な戦い方もした」
etc
死に物狂いで考え、まあ基本としては
喜んでもらうことに魂を燃やしてきたのだ。
その接客業のバケモノみたいな習性が
デジタル空間に場所を移した今でも、完全に僕の骨の髄まで染み込んでいるらしい。
結局、自分の曲で世界を揺るがすとても無謀な思い付きの実現性の低い
夢よりも、
「目の前で困っている、たった一人のクライアントを今日中にめちゃくちゃ感動させたい」
という欲求のほうが、僕にとっては圧倒的に即効性のある麻薬なのだ。
自分の曲作りの作業は孤独だ。
正解もないし、いつ完成するかもわからない。
誰に聞いてもらえるかもまだわからない。
でも、クライアントワークは違う。
僕が組んだシステムで「めっちゃ業務が楽になりました!」
と時には言ってもらえる。
僕がコンマ数秒までこだわった映像を見て「最高です!」と時には喜んでもらえる。
つらいときもあるが、その誰かの役に立てた瞬間に得られる
強烈なドーパミンたるや、本当に半端じゃない。
毎日、
気がつけば窓の外は明るくなり、
足元では愛猫のけらくんが「そろそろメシをよこせ」と
ニャーニャー鳴き足を噛んでくる。
今日はモニターの中では、
重音テトが一度も声を発することなく、静かに待機したまま朝を迎えていた。
「ああ、またやっちまった」
伸びをしながら自嘲しつつも、
完成した納品物とクライアントからの感謝のメッセージを見て、僕の口元はニヤけている。
悲壮感なんて1ミリもない。
インターネットの海で依頼してくれた
目の前の誰かを喜ばせることも好きなのだ。
僕は決して「何者かになれなかった」わけじゃない。
と思いたい。
というか思わないと始まらない。
自分のやりたいことすら放り出して、
誰かのために徹夜でコードを書き、
動画のタイムラインと格闘してしまう。
1本の15秒の動画に何十とスクリプトを作り失敗をしては
これだというまで作り続ける。
そんな
「あなたのプロジェクトに異常な熱量を注ぎ込む、最強の助っ人」
になることを、
今のところは僕自身がめちゃくちゃ楽しんで自分で選んで選択しているのだ。
事実そこまで器用ではないのもあるが。。。
だから、
これからも僕はブログで
「次こそボカロ曲を!」と「聖人向けゲームの開発を!!」と
完成しないサグラダ・ファミリアのような宣言を繰り返すだろう。
そしてその度に、クライアントワークに熱中してテトを待たせ続けるのだと思う。
でもほんとーにスローリーに少しずつ進んではいる。
もしあなたが今、自分のビジネスや作品に命を吹き込んでくれる、
ちょっと狂気じみた熱量を持った人間を探しているなら。
どうか、この不器用で実は少し世話焼きな男を頼ってみてほしい。
僕の名前は「けら」。
いつか10億再生のボカロ曲を生み出す(予定の)自称クリエイターだ。
※現状ホラ吹き
でも今は、あなたの想いを形にするために、喜んで自分の時間を差し出そう。
あ、でも
映像制作のおまけで作った動画に気合の短尺ですが
完全なる自分の趣味で
重音テト楽曲をぶち込んだ。
でもこれは自分の中での正式なデビュー作ではない。
皆様からの熱いご依頼、心よりお待ちしております。
(※注意:あなたからご依頼をいただくたびに、僕のデビューがまた少し遠のきますが、どうかお気になさらず!)