私は怪談が好きです。子供の頃から好きでしたが、特に
意識して聴くようになったのは大人になってからでした。
日常の些細なストレスがじわじわ溜まって、なんだか気
分が沈みがちだった頃。
ふと稲川淳二さんの怪談を聴いてみたら、怖いだけじゃ
なくて、不思議と心が安らいだんです。
「怖いものを聴いてリラックスするなんて」と意外に思
われるかもしれませんが、これ、実は珍しいことではな
いんですよ。
怪談を聴いている間、私たちの脳は「危険かもしれない」
と察知して、ぐっと緊張状態になります。
でも、お話が終わったり、「これは作り話だ」と安全を
確認した瞬間、脳は一気にリラックスモードへ切り替わる。
この緊張と緩和のジェットコースターによって、脳内では
精神を安定させるセロトニンや、安心感をもたらすオキシ
トシンが分泌されるのだそうです。
乱れたバランスを整えるために、脳が自分でスイッチを入
れ替えてくれているような感覚です。
怖いのに、聴き終わったあとはなんだか心が軽くなってい
る。そう思うと、怪談ってよくできた精神のリセット装置
なのかもしれませんね。
もしも気分が重たいなと感じる日があったら、試しに少し
だけ怪談を聴いてみるのもいいかもしれません。
怖さの向こう側に、ちょっとした癒しが待っているかもし
れませんよ。
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