バズった店に、もう一度来てもらうには?

バズった店に、もう一度来てもらうには?

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ビジネス・マーケティング
ここ数年、グルメ系のInstagramで見て、「行きたい」と思って行く店が増えました。

一方で、オープン直後は「行ってみたい」と多くの人が訪れるものの、その後のリピートにつながっていない店もあるのでは?

もし、そんなお店のリピート施策を考えるなら?

最近、そんな架空のケースを題材に考えました。

最初に思いつくのは、LINEでクーポンを送る、新商品や季節商品をInstagramで告知する、といった施策。

でも、その前に考えたい。

そもそも、このお店にもう一度行く理由は何だろう?

今回は架空のクレープ屋さんを例に、
私自身が繰り返し行くお店のリピート理由を考えながら、
どうやって「また行きたい」と思い出してもらうかを考えました。


バズでつくれたのは「一度行ってみたい」だった

話題性は初回来店の理由になる。
でも、一度体験すれば、その理由はなくなってしまう。

グルメ系のInstagramでバズれば、

「こんなお店ができたんだ」
「おいしそう」
「一度行ってみたい」
という来店理由が生まれる。

オープン直後の集客には、とても強い。

でも、一度お店に行けば、「話題のお店に行ってみたい」という目的は達成される。

そこで商品を気に入って、「また食べたい」と思ってもらえれば自然にリピートするかもしれません。

ただ、すべてのお店が「また食べたい」だけで何度も足を運んでもらえるわけではありません。

そこで、そのお店の条件をもう少し見てみます。

このクレープ屋さん(架空)は「日常使い」しにくい

このお店は駐車場がありません。

基本的には近隣から歩いて来る人や、近くに用事があって通りかかった人が中心、と仮定します。

店内で食べることはできますが、カフェのようにゆっくり過ごす場所ではない。

そしてクレープは、日頃のおやつとして頻繁に買うには少し高い。

こうして条件を並べてみると、
「毎週クレープを食べに来てもらおう」
「週替わり・月替わりメニューを制覇してもらおう」

と考えること自体が、少し無理のある目標なのかもしれません。

リピートが少ないからといって、すぐに「商品の魅力が足りない」「もっと発信しないと」と考えるのではなく、

そもそも、この店はどんなときなら2回目、3回目の来店が起こりやすいのか。

そこから考えた方がよさそうです。


2軒のお寿司屋さんを比べて気づいた「また行く理由」

別の用事とセットで、店を思い出す。

そんなことを考えていた日に、生活圏外のお寿司屋さんへ行きました。

そのお店のランチは、寿司6貫、巻物、天ぷら3種、赤だし、茶碗蒸しで1,500円。

見た目もきれいで、いくらも乗っている。
お腹いっぱいになりました。

でも、食べ終わって思ったのは、「いつものお寿司屋さんに行きたいな」でした。

いつものお店も生活圏外

寿司6貫、茶碗蒸し、うどんで1,200円。
品数だけ比べれば、今回のお店の方が豪華に見える。

なのに、なぜいつものお店に行きたくなるんだろう?


考えてみると、そのお店を思い出すタイミングは決まっていました。

皮膚科に通院するときです。

アトピーの塗り薬をもらいに、2〜3か月に一度通院する。

そのたびにお寿司屋さんを思い出し、毎回ではありませんが、帰りによく寄ります。

私の中ですでに、「皮膚科の帰りは、あのお寿司屋さん」
という習慣のようなものができていました。

そして、その習慣から来店を重ねるうちに、お店の雰囲気込みで好きになっていました。

もちろん、お寿司がおいしい。
でも、それだけではありません。

夫婦で営んでいて、注文を通すのも最小限の会話。
ご主人がお寿司を出すタイミングを見ながら、奥さんがうどんを出す。

その「あうんの呼吸」を眺めるのも好きです。

最初は「通院のついで」だったのに、回数を重ねるうちに、気づけばそのお店のファンになっていました。


「食べたい」ではなく「この状態になりたい」で選ぶ店もある

商品そのものではなく、「ここに行くと満たされる」が再来店の理由になる店もある。

もう一つ、定期的に行きたくなるお店があります。

豚汁とおにぎりを中心にした、市外にあるお店
このお店も、最初に知ったきっかけはグルメ系のInstagramでした。

話題になっていたので、一度行ってみよう。
最初の来店理由は、それだけでした。

でも、こちらはその後も何度か行っています。

駐車場は数台しかなく、周辺に別の用事があるわけでもありません。
それでも、わざわざこの店を目的に行きます。

なぜだろうと考えてみると、
「豚汁が食べたい」だけではありませんでした。

出汁のきいた豚汁を食べると、体に沁みる。
小鉢のおかずもおいしい。
お店の人もやさしい。

元美容院だったという店内はガラス張りで、自然光がたくさん入ってくる。

食べ終わるころには、心も体も満たされたような感覚になります。


だから私が求めているのは、

「あの豚汁を食べたい」だけではなく、「あそこで体と心を労いたい」なのかもしれません。

疲れているとき。
ちょっとゆっくりしたいとき。
心と体を満たしたいとき。

そんな状態になると、あのお店を思い出します。

つまり私の中では、
「疲れた、満たされたい」→「あのお店に行こう」
という来店理由ができていました。


リピートには「店を思い出すきっかけ」がある

理由は違っても、店を選ぶきっかけが生活の中にある。

いつものお寿司屋さんは、
「薬がなくなりそう。皮膚科に行かなきゃ」→ 店を思い出す。

豚汁とおにぎりのお店は、
「疲れた。満たされたい」→ 店を思い出す。

きっかけはまったく違います。

でも、どちらも
店を思い出すきっかけが日常の中に存在している。

では、今回のクレープ屋さんならどうだろう?

たとえば、
「近くにお出かけ」→「あのクレープ屋さんにも寄ろう」
というきっかけはつくれそうです。


店単体で来店理由をつくるのではなく、
すでにある人の動きと店を結びつけるという考え方。

駅周辺からは少し離れるものの、近くには飲食店が多く、大きな子ども向け施設やショッピングセンターもある。

大きなイベントがなくても、お出かけの「ついで」はつくれそうだなと思いました。


リピート施策は「何回来てもらうか」より「何のときに来てもらうか」

お客さんの生活の中に、「このときは、この店」という場面をつくることもリピート設計になる。

リピート施策というと、

「来店1か月後にクーポンを送る」
「ポイントカードをつくる」
「新商品を定期的に出す」
といった施策を考えがち

もちろん、それが有効なお店もあります。

でも、今回のクレープ屋さんのように、そもそも日常的に高頻度で利用されにくい店なら、

「どうやって毎月来てもらうか」ではなく、
「何のときなら、また選んでもらえるか」
から考えた方が自然なのかもしれません。

「○○の帰りに、あのクレープ屋さん」

毎週来てもらわなくても、特定の場面で繰り返し選ばれる店にはなれるかもしれない。

そして、その習慣から来店を重ねれば、いつか別のクレープを食べたときにも、

「やっぱり、あのお店がいいな」

と思い出してもらえるかもしれません。


Instagramのバズによって、「一度行ってみたい」はつくれた。

その次に必要なのは、もう一度バズらせることではなく、
「次は、何のときにこの店を思い出してもらうか」を設計すること。

リピート施策を考えるときは、
「どうやって戻ってきてもらうか」だけではなく、

お客さんの生活の中に、その店を選ぶ場面をつくれないか。

そんな視点から考えてみるのもよさそうです。

公式LINEの構築・見直しでは、こうした再来店のきっかけづくりも含めて、お店に合った活用方法を考えています。
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