【増汐義信】ドアベルの音がプロジェクトの成功率を上げると気づいた日

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在宅で作業をしているとき、玄関のドアベルが鳴ると集中が途切れるのが嫌で仕方なかった。配達の荷物を受け取る数分の中断で、せっかく組み立てていた設計の流れが消えてしまう。ところがある日、ドアベルの音が逆に作業を進めるきっかけになっていることに気づいた。ベルが鳴ると否応なく席を立ち、数歩歩き、深呼吸をして応対する。その小さな動作のあとに机へ戻ると、不思議なほど頭が軽くなり、さっきまで詰まっていたコードの処理がすっとつながるのだ。

これは単なる気分転換ではなく、切り替えの合図になっているように思う。ベルの音は意図せずやってくる外部のトリガーで、それによって強制的に自分をリセットできる。人はどうしても自分のペースで集中を続けたくなるが、外部から差し込まれるランダムな中断は、実は効率の上でかなり有効なのかもしれない。

そこで最近は、あえて自分の作業時間の中に「ベル」を取り入れる工夫を始めた。実際の玄関チャイムではなくても、アラームや通知音を設定して強制的に中断をつくる。すると作業をだらだらと続けることが減り、集中と休憩のメリハリがついた。まるでドアベルがプロジェクトのリズムを司るメトロノームになっているようで、タスクの進み方が驚くほどスムーズになった。

思い返せばオフィス勤務の頃も、会議室に呼ばれるチャイムや電話の着信音が、ある種の切り替えスイッチになっていた。フリーランスになって一人で作業するようになってからは、その音の存在が消え、知らず知らずのうちに頭が煮詰まるまで頑張ってしまっていた。だからこそベルの音に助けられる感覚は、身体が求めていたリズムの回復だったのかもしれない。

私たちはどうしても便利さや効率を追い求め、邪魔が入らない環境こそ最高だと考えがちだ。しかし実際には、適度な中断や思わぬノイズが、創造力や解決力を引き出すきっかけになる。そう考えると、あの短い「ピンポーン」という音も決して無駄ではなく、むしろプロジェクトを成功に導く不可欠な要素の一つに見えてくる。

もし今、何かの課題で行き詰まっているなら、あえて小さなベルを鳴らしてみるといい。玄関のチャイムでもスマホのアラームでも構わない。その音が、頭の中に新しい風を通し、次の一歩を踏み出すエネルギーを与えてくれる。音はただの知らせではなく、未来を動かす合図になるのだと実感している。
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