「社長がそう言っていました」
その一言を、いつの間にか「当事者間で合意しました」に書き換えていないでしょうか。
記録を短くすることと、確認の段階を飛ばすことは別です。今日は、M&A仲介の実務メモで混ざりやすい「事実・希望・決定」を、架空の例で整理します。
まず、この2行だけ読んでみてください
売手の社長:「従業員の雇用を継続してほしい」
買手の担当者:「持ち帰って確認します」
この面談後、あなたなら何と報告するでしょうか。
「雇用継続で合意」と書くと、買手が確認を終え、双方が条件を確定したように読めます。でも、この2行から分かるのは、売手の希望と買手の次の対応までです。
事実・希望・未確認を分けて書く
記録案は、次の形にできます。
【確認できた発言】
売手社長は、雇用継続を希望すると発言した。買手担当者は、持ち帰って確認すると回答した。
【まだ確認できていないこと】
買手の確認結果と、双方の条件合意は未確認。
【次の確認】
所定の窓口を通じ、買手側の確認担当と回答見込み日を相談する。
新しい事実を足したわけではありません。誰が何を言い、どこまで確認されているかを分けただけです。
「決定」と書く前の3つの点検
① 誰の発言か。担当者の説明か、当事者の希望か、所定の決定権者による判断か。
② どの段階か。相談中、希望、確認待ち、合意確認済みを混ぜていないか。
③ 根拠は何か。確認日や記録、所定の承認をたどれるか。
情報が足りなければ「未確認」のまま残します。読みやすくするために結論を補わないことが大切です。
AIに整えてもらった文章も、同じように確認する
たとえば、原文の「来週確認する予定」が、要約で「来週完了する予定」になっていたら、期日の意味が変わっています。
AIに頼んだ文章でも、人が手直しした文章でも、確認するのは同じです。
・発言者が変わっていないか
・希望が合意に変わっていないか
・確認予定日が完了予定日に変わっていないか
使う情報は勤務先の規程と利用環境の許可範囲に従ってください。この練習は架空メモだけでもできます。
今日のメモを、1文だけ直してみる
「合意」「決定」「完了」と書いた箇所を1つ選び、根拠を確認してみてください。
確認できなければ、次の空欄を埋めます。
【確認できた事実】
【誰の希望・意向か】
【まだ確認できないこと】
【次に確認する相手と内容】
記録の価値は、断定の強さではなく、次の人が正しく状況を理解できることにあります。
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※全例は架空です。一般的な教育・業務整理用であり、個別案件の法務・税務・会計判断や契約審査は扱いません。AIを執筆・構成補助に使用しています。