私はいつも思うんです。
「日常とビジネスって、本当に別々のものなの?」と。
私たちは「ビジネス」と聞くと、
パソコンやスマホに向かって、収益を生み出すために作業する時間
のことを思い浮かべることが多いのではないでしょうか。
一方で〝日常〟は、仕事が終わったあとの自分の時間。
そんなふうに、無意識に線を引いているのかもしれません。
だから、
「今はビジネスのことだけを考える」
そういった表現が出てくるのでは?
確かに、定義としては、間違ってはいません。
でも、本当にそうなのでしょうか?
私たちが生活していく中で、
ビジネスと日常とは、常に隣り合わせ・背中合わせであり、
きっちり線を引いて区別をすることなどできない、
そんな世界だと思っています。
自分の日常は、誰かのビジネスによって支えられている
ここで少し、想像してみてください。
たとえば、コンビニやスーパーで買い物をするとき。
私たちは、〝お客様〟として、
自分の買いたいものを探しにお店に行っているだけ。
でもその場所は、スーパーやコンビニが
〝実際にビジネスを行っている場所〟です。
つまり、
私たちの日常は、
お客様という立場で、
誰かがビジネスをしている場所を利用することで成り立っている。
そして、これと同じことを
・電車やバスを利用する時
・外食をする時
・どこかに遊びに行く時
など、
あらゆるお店やサービスを受ける場面で経験しているのです。
こうやって考えると、
私たちの生活では、
多くの場面で何かのサービスを受けており、
そこには〝ビジネス〟を提供してくれている人がいる、と言えます。
自分の仕事も、誰かの日常があるから成り立っている
そして、これは逆もまたしかり、です。
とはいえ、会社の中でのでデスクワークでは
取引先とのやり取り、が全面に出るため、
「いや、それは会社対会社のビジネスでしょ」
と思いがちですが。
でも、どんなものにでも、
〝エンドユーザー〟と呼ばれる
最終的にそのサービスや商品を使用する人(お客様)が存在します。
たとえ、取引先の規定に合うものを制作しているだけ、
そういったお仕事でも
最終的にはお客様へ提供する商品の一部を制作している
ということ。
そう考えると、会社の中で行っている仕事も、
誰かの日常とつながっているんですよね。
提供する側、される側
こうやって考えてみると
私たちは、常に
〝サービスを提供する側〟と〝される側〟とを
行き来しながら生活している、と言えます。
サービスを提供する側の時は、ビジネスの立場が多く、
提供される側の時は、お客様の立場が多い。
それだけなのかもしれません。
そして、その立場は
場面によってどんどん変わっていきます。
けっして
ずっとお客様のままでいる
とか、
ずっとサービスを提供し続けるだけでいる
なんてことはありません。
仕事をしているかどうかに関係なく、
私たちは日常の中で、誰かに何かを提供したり、
誰かから何かを受け取ったりしています。
だからこそ、〝提供する側〟と〝お客様〟という立場も、
決して固定されたものではありません。
日常とビジネスは背中合わせ
このように考えると、
日常とビジネスとは、背中合わせな存在だといえます。
常に、ビジネスを提供する側とお客様とを行き来している。
それが私たちの日常です。
でも、なぜ私たちは
ビジネスと日常とをこんなに分けたがるんでしょう?
それは私には、ある意味でポジショントークにも見えます。
というのも、
ビジネスと日常とを分けることで、
ビジネスをより崇高なものと感じさせることができる。
さらに
「ビジネスをすることは特別なこと」
という見せ方をすることで、
ビジネスの世界そのものを特別なものに見せることもできる。
私は、そんな側面もあるんじゃないかな、と思っています。
でも、実際には
ビジネスって、決して特別なものでも何でもないと思うんです。
自分でゼロからお金を作り出す、というのは
確かに難しいこと。
ビジネスは無の状態から
魔法のようにお金を生み出すものではないですから。
でも、本当に何もない、まっさらな状態から
お金を作り出している人なんて
世の中にどれだけいるんでしょうか?
どんな人も、何かしら、
誰かがすでに引いたレールの上を
自分なりの装備を整えながら走っているだけ。
そして、
ビジネスの定義が
「誰かのお困りごとを先回りして解決する」
ということを考えると、
日常生活なんて、お困りごとだらけですよね。
まさに、ビジネスの種が生まれる場所なんです。
「こんなサービス、あったらいいな」
といった声を拾い集め、商品化したものが
世の中のヒット作と呼ばれるモノだったりしますから。
「こんなものがあったらいいな」
「これ、お客様に喜ばれるんじゃないかな」
この二つが合わさった時に生まれるのが
サービスの元となることもあります。
・好き
・やりたいこと
・あったら便利
これらがサービスの原点なのかもしれません。
まず、提供する側にとって、
好きなことや、やりたいという気持ちは、
長く続けるうえで大きな力になると思うんです。
そしてこれは、
やりたいことに関しても、同じです。
「自分が続けたい」
その気持ちがあるからこそ、続けられます。
でも、
「あったら便利」
これだけはお客様側の視点かもしれませんね。
というのも、
サービスを提供する側が、一方的に
「こんなサービスどうですか?便利ですよ」
と、押し売り的にアピールするのでは
相手の心には何も響かないですから。
「この商品やサービスって、あったら便利かな?」
という視点で物事を見てみること。
その工程が加わることで、
商品やサービスの良し悪しが客観的に判断できるのでは?
と思うのです。
もしかしたら、
こういう小さな気づきを、誰かと話しながら整理してみるのも
面白いかもしれませんね。
その時に役立つのが
自分自身のお客様体験。
人間って、
自分が体験したことのないものについては、
なかなか具体的に想像しづらいものですからね。
そうやって考えてみると
ビジネスの種(ヒント)を考える時って、
その商品やサービスの提供者視点・お客様視点
その両方が必要となるということ。
これはビジネスだから、日常だから
そんな切り離しは、できないし、必要ない
ともいえるのかもしれませんね。
むしろ、無理に切り離してしまうことで、
お互いの可能性をつぶしあったり
狭めたりすることだってある。
だから私は、
ビジネスと日常の二つを
完全な別物として考え、
きっちりと区切り線をひくことは必要ないと思っています。
だって、本当にお互いの立場が複雑に絡み合って
それぞれの世界はできあがっているのだから。
日常の中で感じたことも、
好きなことも、
「こんなのあったら便利なのに」という気づきも。
すべてが、ビジネスの種になり得る。
だから私は、日常とビジネスを、もっと自由につなげて考えてみたい。
日常の中で感じたこと。
「これがあったらいいのに」と思ったこと。
自分が好きで、もっと知りたいと思ったこと。
そこに、誰かの役に立つものがあるかもしれない。
ビジネスの種は、パソコンやスマホの前だけにあるわけじゃない。
もしかしたら、私たちの日常のすぐそばに、
ずっと転がっているのかもしれません。