「男は泣くな」と育った彼。男って何考えてるの?回避型男性の心の背景

「男は泣くな」と育った彼。男って何考えてるの?回避型男性の心の背景

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「彼はいったい何を考えているの?」

彼に気持ちを尋ねても、返ってくるのは「別に」「大丈夫」「特にない」。

冷たいのかな?
本当に何も感じていないの?
それとも、気持ちを言いたくないだけ?

回避型の彼との関係で、こんな疑問を抱いたことはありませんか?

今回は、その背景の一つとして考えられる「感情を表に出さないように育ってきた経験」について、私の相談経験から感じていることをお話しします。

なお、これは私自身の見立てであり、すべての回避型男性に当てはまるものではありません。男性だから感情がない、という話でもありません。女性にも、自分の気持ちを言葉にするのが苦手な方はいます。

「男の子なんだから泣くな」と言われてきた経験


少し前の時代には、男の子に対して、こんな言葉がかけられることがありました。

- 転んで泣いたら「男でしょ、泣かない」
- 悔しくて涙が出たら「めそめそするな」
- 不安や寂しさを口にしたら「そんなことでどうする」

もちろん、親に悪意があったとは限りません。しつけや励ましのつもりだったのかもしれません。

ただ、こうした言葉を繰り返し受け取った子どもは、「感情を出さない方がいい」「弱音を吐かない方がいい」と学んでいくことがあります。

その結果、自分が何を感じているのか、どう表現すればよいのかを考える機会が少なくなってしまう可能性があります。

「規範的男性失感情症」


心理学では、ロナルド・レバントらによって「規範的男性失感情症(normative male alexithymia)」という概念が提唱されています。

これは病気の診断名ではなく、伝統的な「男らしさ」の規範の影響で、自分の感情を特定したり、言葉にしたりすることが難しくなる傾向を指します。

関連する研究では、感情を言葉にしにくい傾向と、パートナーとの関係満足度やコミュニケーションとの関連も報告されています。

ただし、研究には限界もあります。欧米の研究を日本の男性にそのまま当てはめることはできませんし、男性全員に当てはまるわけでもありません。

あくまで「そうした傾向が存在する可能性がある」という視点として、受け取ってください。

 回避型と、感情を言葉にしにくいことは同じではない


ここは、少し整理しておきたいところです。

回避型の愛着傾向は、親密な関係の中で距離を取ろうとするパターン。

感情を言葉にしにくいことは、自分の気持ちを認識したり、相手に伝えたりすることが難しい傾向です。

この2つは、別のものです。

ただ、私は相談を通して、両者が重なっているように感じるケースがあると考えています。

感情を表に出すことを避けるように育った人は、親密な関係でも、自分の気持ちを見せることに抵抗を感じる場合があります。

そして、感情を言葉にする経験が少ないと、相手から気持ちを尋ねられても、答えが見つからないことがあるのかもしれません。

「別に」と返すのは、隠しているからではなく、**自分でも何と表現すればよいのかわからない**可能性もあるのです。

彼の態度に、こんな傾向はありませんか?


感情を言葉にすることが苦手な人は、恋愛の中で次のような反応を見せることがあります。

- 「どう思ってる?」と聞いても「大丈夫」「別に」と返す
- 気持ちが高ぶると、黙り込んでしまう
- 感謝や好意を言葉にするのが苦手
- 弱っているときほど、一人で抱え込もうとする

ただし、これらの行動だけで回避型だと判断することはできません。

「冷たい」と感じる態度の背景には、さまざまな理由が考えられます。

ここで意識したいのは、事実と解釈を分けること。

「彼に『別に』と言われた」は事実。
「私に興味がないんだ」は解釈です。

この違いを意識するだけでも、少し冷静に相手を見られるようになるかもしれません。

 彼との会話で、試してみたいこと


もし彼が感情を言葉にするのが苦手そうなら、こんな関わり方を試してみてもよいでしょう。

① 質問を少し具体的にする

「どう思う?」と聞くより、「今日の飲み会は楽しかった?それとも疲れた?」と選択肢を出す方が、答えやすい場合があります。

② 答えを急かさない

すぐに返事ができなくても、「今は言葉にならなくても大丈夫」と、少し余白を残してみる。

③ 自分の気持ちを先に伝えてみる

「私は今日、少し不安だったんだ」と、自分の気持ちを落ち着いて伝えることで、感情を言葉にする会話のきっかけになるかもしれません。

④ 言葉だけでなく、行動も見てみる

連絡をくれる、予定を合わせてくれるなど、行動に好意が表れていることもあります。

ただし、言葉も行動もない場合まで、無理に好意を探す必要はありません。

そして、何より大切なのは、彼の感情を引き出す役割を、あなた一人で背負わないことです。

彼の気持ちを察して、代わりに言葉にして、理解し続ける。それが当たり前になってしまうと、あなた自身が疲れてしまいます。

彼自身にも、向き合う必要がある


感情を言葉にする力は、大人になってからも練習していくことができます。

「男は泣くな」と言われて育ったことは、彼の責任ではないかもしれません。

でも、これから自分の感情とどう向き合っていくかは、彼自身が選んでいくことです。

あなたが代わりに気づかせたり、変えたりすることはできません。

理解することと、我慢することは違う


彼の背景を理解することは、あなたが傷つき続ける理由にはなりません。

話し合おうとしても、いつも拒絶される。気持ちを伝えても、毎回シャットアウトされる。

そんな状態が続くなら、改めて考えてみてほしいことがあります。
彼は、あなたにとって安心できる関係を築こうとしてくれる人でしょうか?

回避傾向があることと、相手への配慮がないことは別です。

また、罵倒や支配、暴力がある場合は、相手の背景を理解しようとするよりも、まず自分の安全を優先してください。

 まとめ


彼の「別に」は、冷たさではなく、感情を言葉にする経験が少なかったことが関係している可能性もあります。

でも、それはあくまで一つの見立てです。

彼の背景を理解することは、彼を許し続けるためではなく、あなたが自分を責めすぎないために役立ててほしいと思います。

「彼が何を考えているのかわからない」
「私の接し方が悪いのかな」
「この関係をどう考えたらいいの?」

そんな悩みを一人で抱えていませんか?

無理に答えを出さなくても大丈夫です。あなたの気持ちを整理するところから、一緒に考えていくこともできます。

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