ぷれぜん仙人です。
今日は、「防御魔法」について書いてみたいと思います。
防御魔法というと、RPGで敵の攻撃を受けたときに、自分自身の防御力を高めて、受けるダメージを減らす魔法、そんなイメージです。
は?そんな事できるのか?という話なんですが、あるんです(笑)
もし興味あれば読んでみてください!
私は、厳しい現実を生き抜いていく上では、こういう防御魔法を一つくらい持っておいた方がいいんじゃないかと思っています。
なぜなら、私たち人間の人生というものは、はっきり言って苦難に満ちているからです。
仏教の根本教義が「苦しみを減らす」だった事からもわかる通り、とにかく人類という種族は昔から苦しんでいきてきたわけですね。
じゃあ、なぜ人間はこんなに苦しむのか?
その理由は、私はひとえに「人間が賢いから」だと思っています。
人間は「事実」ではなく「物語」で苦しむ
他の動物たちも、もちろん厳しい世界を生きています。
例えばシマウマなら、群れで移動している途中に、自分の子どもがライオンに襲われて食べられてしまう。そんな悲惨な出来事だって起こり得ます。
それはめちゃくちゃショックだし辛い出来事だと思います。
しかし、彼らはその起きた嫌な出来事を、何年も何十年も思い出して、そのたびに苦しむことは少ないんじゃかな?と想像します(実際のところは分かりませんが)。
また、彼らは人間のように「明日、自分の子どもがライオンに食べられたらどうしよう?」と未来を想像して、何日も前から苦しんだりもしません。
ここが人間とそれ以外の生き物との大きな違いだと思います。
人間には、言語があります。
長期的な記憶があります。
そして、抽象的に物事を考える能力があります。
それは素晴らしい能力である一方で、厄介な能力でもあります。
人間は、現実に起きた出来事から「物語」を作ってしまうからです。
例えば、ある人が会社からリストラされたとします。
事実だけを見れば、「職を失った」。これだけです。
でも、人間は絶対にそこで終わりません。
「俺には社会的な価値がないんじゃないか」
「これから収入がなくなって、貯金がどんどん減っていく」
「このままだと半年後にはホームレスになるかもしれない」
さらに他人との比較まで始まります。
「大学時代の友人はあんなに出世しているのに、なんで俺はこんなことになっているんだ」
「もうみんなと会えない。会ったら馬鹿にされ惨めな気持ちになるにちがいない」
・・・そんなふうに、物語がどんどん先へ進んでいってしまう。
実際に起きた出来事に、自分の頭の中で追加ダメージを乗せ続けてしまう。
これが人間の厄介なところなんじゃないかと思っています。
「考えなければいい」は無理がある
だったら、その物語を作らなければいいじゃないか?
人間には理性があるんだからそれでコントロールすれば良いじゃないか?と。
ただ、これが本当に難しい。
頭では分かっていても、本当に嫌なことが起きた瞬間には、不安も恐怖も怒りも勝手に出てきてしまいます。
自動反応なんですよね。
「気にするな」
「ポジティブに考えよう」
そう自分に言い聞かせたところで、すでに心臓はバクバクして、頭の中では最悪の未来予想図が始まっている。
そんな時に、巷で言われているようなポジティブ思考とか現実では何の役にも立たないわけです。
そこで紹介したいのが、冒頭の防御魔法という話になります。
これは、私の好きな中村天風さんが伝えていたヨガの秘伝である「クンバハカ」という方法です。
中村天風の「クンバハカ」
内容の前にやり方を説明します。
やり方は、とてもシンプルです。
肛門を締める。肩の力を抜く。そして下腹部、いわゆる丹田のあたりに力(エネルギー感)を充実させる。
基本的にはこれだけです。
その状態でゆっくりとした深い呼吸を組み合わせると良いですね。
ポイントは、「嫌なことが起きてからしばらくして」ではなく、今まさに心が反応した、その瞬間にやることです。
天風さんは、これを「神経反射の調節法」として説いています。
天風会の定義では、「外から精神的・肉体的なショックを受けたときに起こる自律神経の動揺を防ぎ、精神の安定を保つための体勢と訓練法」とされています。
ヨガの壮絶な苦行に耐えるための秘法
やり方だけを聞くと、なんか価値のない方法に聞こえるかと思います。
でも、天風さんの話によると実はこのクンバハカというのは、インドのエリート階級であるバラモンの、しかもその中でも選ばれしエリートしか教えてもらえない秘法です。
バラモンがヒマラヤの山の中(たくさんの猛獣がいて、気温は氷点下に下がるめちゃくちゃ過酷な環境)に入っていって、苦行に耐えるための身体と心を作るための方法論らしいです。
このクンバハカをマスターしていると、極寒のヒマラヤの山の中で薄着で瞑想するというような過酷な状況でもそれに耐えることができる。
また、猛獣にも襲われなくなる(彼らは人間が恐怖を感じていると襲ってきます)という方法論らしいです。
とにかく、選ばれしバラモンが過酷な修行をするための、めちゃくちゃ秘伝の技術だという事を理解してください。
・・・と言われてもたぶん、伝わらないと思いますが(苦笑)
私も何年も「宝の持ち腐れ」にしていました
正直に言うと、私自身も最初はまったく本気にしていませんでした。
肛門を締めて、肩の力を抜いて、丹田に力を入れる。
それだけで人生の苦しみが減るわけないだろう、と。
だから、この方法を知ってから何年もの間、ほとんど実践していませんでした。
完全に宝の持ち腐れです。笑
ところが、ある時にかなり精神的に落ち込むようなことが続いた時に、そう言えばクンバハカってあったな〜、みたいな感じで何気にやってみた。
そしたら、
「あれ?これ本当に違うな」と効果を実感したんですよね。
それからは嫌なことがあったり、不安や恐怖が押し寄せてきた時にこの方法を行うようにしています。
そうすると心へのダメージが減るんです。
イメージですが、100が50とかになる。
うまくいけば20とかかもしれません。
めちゃくちゃ良いですよね。
だから、今これを読んでいるあなたも、にわかには信じられないと思いますが、覚えておくといつかこの方法の価値に気づける時が来るかもしれません。
「真冬の冷水シャワー」にも耐えられる
私は冬になると冷水シャワーを浴びます。
お風呂のお湯が40度くらいで、真冬の冷水は5度もないので、温冷浴として気持ち良いんですよね。
自律神経がかなり整うので、寝付きもよくなるし、疲れも取れます。健康効果も血液循環や免疫UPなどすごくあるのでオススメです。
でも、その効能を知っていても最初は恐怖が強くてできませんでした。
とにかく、めちゃくちゃ冷たいですからね。
その時にクンバハカをやってみたんですよね。
ヒマラヤの氷点下の極寒の中で瞑想できるんだから、数十秒の冷水シャワーくらい余裕で耐えられるだろう、と思って。笑
そしたら、「あれ?意外と耐えられるじゃん!」ってなったんですよ。
これも、クンバハカの効果を実感できる一つの契機になりました。
あと2ヶ月もすればかなり水が冷たくなりますので、ご興味あればぜひ試してみてください。
出来事は変えられなくても、ダメージは変えられる
というわけで、今日は
「苦しい出来事から心を守る防御魔法」
について書いてみました。
嫌な仕事を振られた。
人間関係で揉めた。
大切な仕事で失敗した。
病気が見つかった。
持っている株が暴落した。
なんでも良いです。
クンバハカをやったからといって、これらの事実そのものが消えるわけではありません。
でも、そこから自分が受けるダメージが減るんですよ。
なぜなら、人間に本当にダメージを与えるものは、出来事そのものではなく、そこから自動発生する物語だからです。
その物語が心に与えるダメージをクンバハカは減らす効果があります。
次に嫌なことが起きたら、思い出してみてください
次に何か嫌なことが起きた瞬間に、一度だけ思い出してみてください。
肛門を締める。
肩の力を抜く。
丹田に力を充実させる。
そして、ゆっくり呼吸する。
たったこれだけです。
問題そのものが、その場で解決するわけではありません。
でも、出来事の事実は変えられなくても、そこから受けるダメージは変えられる。
人生という、ハードなRPGを生きていくなら、一つくらいこういう「防御魔法」を覚えておいても損はないと思います。
ぷれぜん仙人