入金消込で毎月残る数件は、三つの型に分かれる

入金消込で毎月残る数件は、三つの型に分かれる

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ネットバンキングから落とした入金明細を、請求の一覧の横に並べる。上から金額を見て、当たった行に印をつけていく。八割か九割はその場で片づく。厄介なのは最後に残る数件のほうで、金額が一円も合わないもの、名前に心当たりがないもの、どの請求とも結びつかないものが並んでいる。

その数件に、消込全体の時間の大半が使われる。しかも来月になると、だいたい同じ顔ぶれがまた残る。得意先が変わったわけでも、担当者が雑になったわけでもない。毎月同じ理由で残っているのに、毎月その場で当てにいっているからだ。

残ったものを並べてみると、実は三つの型にしか分かれていない。型が分かれば、それぞれに違う手が打てる。今回はその分け方と、突き合わせを始める前に決めておくと残りが減るものを書きます。手を動かす順番を変えるだけで片づくものも、けっこう混ざっている。

毎月残るのは、三つの型

一つ目は金額が違うもの。請求は十一万円なのに、入っているのは十万九千四百五十円といった具合に、少しだけ足りない。二つ目は名義が違うもの。金額はぴったり合っているのに、その名前の得意先が一覧にない。三つ目は、複数の請求がまとめて一件で振り込まれているもので、金額はどの請求とも一致しない。

つまり合わない場所は、金額か名義か件数のどれかでしかない。そして型ごとに手の打ち方がまったく違う。金額違いは差の正体を決める話、名義違いは手がかりを貯める話、まとめ入金は組み合わせを探す話だ。三つを混ぜたまま明細を上から眺めているうちは、毎月同じところで止まる。

差し引かれた入金を、合わない側に入れない

振込手数料を引かれて入ってくる入金がある。源泉徴収を引かれて入ってくるものもある。相殺の取り決めがあれば、その分も引かれる。これらは金額が違うように見えて、実は差の理由が先に決まっているものだ。合わないのではなく、差し引かれているだけである。

だから型を先に決めておく。手数料なら何円までを手数料とみなすか。源泉なら税率と端数の処理をどうするか。相殺なら、合意の記録があるものだけを対象にする。ここを決めておけば、この種の入金は最初の突き合わせで当たるようになり、人が見る対象から外れていく。

決めていないと、その場の判断で消してしまう。五百五十円足りないのを手数料だろうと処理した翌月、同じ得意先から今度は千百円足りない入金が来る。前の月にどう扱ったかが残っていないので、また同じところで手が止まる。判断のたびに基準が動くのが、いちばん高くつく。

一部入金と過入金は、これとは別に扱う。九十万円の請求に八十五万円だけ入った場合、残りの五万円をどこかで吸収して消してはいけない。八十五万円を当てて、五万円は未収のまま残す。過入金も同じで、余った分は前受として残しておく。

ここで金額を合わせにいかないのが大事なところだ。無理に消せばその月の一覧は綺麗になるが、売掛の残高のほうが実態からずれる。ずれた残高は翌月以降もそのまま残り、半年後に気づいたときには、どの月のどの入金で起きたことなのか、もう誰にも追えなくなっている。

差額の型を先に決める

名義で当てにいく限界

名義のずれは、人が見れば分かるものばかりだ。カナだけの表記、株式会社が抜けた略称、代表者の個人名義、親会社からの一括振込、担当者が立て替えて自分の口座から送ってくる場合。どれも見れば見当がつくし、実際その場で当てられてしまう。

問題は、来月も同じ数件を、同じように人が見比べることだ。見当がついたという情報が、どこにも残っていない。だから得意先の側に振込名義の欄を持つ。一度当てた名義をそこに登録しておけば、次の月からは手がかりとして機械が使える。
消込は金額だけでは当たらない。当たった理由のほうを残しておくと、次の月から当たるようになる。
名義は一社につき複数持てる形にしておく。親会社からまとめて振り込まれる先、代理店を経由する先、担当者名義が混ざる先は珍しくない。一社に一つだけと決めて作ると、たいてい半年で行き詰まる。この欄を埋め続けると、一年後には名義違いで残るものが数件になる。

まとめて振り込まれた一件

三件分の請求が一件で振り込まれると、金額はどの請求とも一致しない。合計で当たるかどうかを探すことになる。二件や三件の組み合わせなら手でも見つけられるが、未入金が数十件たまっている月に、そこから探すのは現実的ではなくなる。

組み合わせを探すのは機械に向いた仕事だ。ただし範囲を絞らないと役に立たない。同じ得意先に限る、締め日から一定の期間内の未入金に限る。この二つを入れずに全部の請求から総当たりをかけると、たまたま合計が一致する組み合わせが何通りも出てきて、かえって判断できなくなる。

候補が複数出たときは人が選ぶ。そこは避けられない。大事なのは、選んだ結果を残すことだ。どの入金で、どの請求を消したのか。その組み合わせが残っていないと、あとで得意先から問い合わせが来たときに、もう一度同じ推理をやり直すことになる。

探す向きを、逆にする

入金明細を上から見て、それに合う請求を探す。この向きでやると、探す母数が請求の全部になってしまう。先に未入金の一覧を作っておけば、母数はその数十件に縮む。同じ突き合わせに見えて、当たる速さも、迷ったときの判断の確かさも変わってくる。

その未入金一覧は、どこにも保存しないのが作りの要点になる。請求の記録から、消し込んだ記録を引いて、見るたびに計算して出す。未入金という状態を項目として持ってしまうと、消込を取り消したときや請求を直したときに更新が漏れて、どこかで実態とずれていく。

月次の消込でやる順番

消した記録が無いと、誰も追えない

入金と請求を結びつけたという記録は、消込そのものと同じくらい重い。請求の側に入金済みの印だけを付ける作りをよく見かけるが、それだと何を根拠に消したのかが残らない。金額が合っていたのか、名義から判断したのか、まとめ入金の一部だったのか。

記録に残すのは四つでいい。どの入金の、いくらを、どの請求に当てたか。それを、いつ、誰が行ったか。一件の入金を複数の請求に割り振ることがあるので、当てた金額は入金の総額とは別に持っておく必要がある。ここを一対一で作ると、まとめ入金が来た日に詰まる。

間違えて消したものは、記録を書き換えずに、取り消しの記録を足して戻す。上書きしてしまうと、月次の資料を出し直したときに前と数字が変わり、どちらが正しいのか誰にも言えなくなる。手間が増えるように見えて、問い合わせが来た月にいちばん効くのはここだ。

当方は元金融系のシステムエンジニアで、今はExcel・紙で回している業務を、月額のかからない買い切りのWebアプリにしている。請求の発行から入金の消込、未入金の一覧までを一つにしたものも承っていて、差額の型や振込名義の持ち方は着手の前に一枚にまとめてお渡ししています。どこで手が止まっているか整理できていない段階でも構いませんので、まずはココナラのメッセージからご相談ください。
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