こんばんは、廣瀬(ひろせ)です。 僕は普段、「やる気に頼らず人生を好転させるヒント」をテーマに発信をしています。
この前、ふと入った高架下の喫茶店で、隣に座っていた20代後半くらいのスーツ姿の男性ふたりがこんな会話をしていました。
「今年、昇給して手取り増えたんだけどさ。なんか全然楽にならないんだよね。むしろクレカの請求見てビクビクしてる」
その言葉を聞いた瞬間、胸の奥がキュッと締め付けられるような感覚になりました。なぜなら、数年前の僕がまったく同じ状態で、毎月のお金の使い方に追われながら消耗していたからです。
給料日に口座に入金される数字が増えても、なぜか心に余裕が生まれない。むしろ「もっと稼がなきゃ」「来月は大丈夫だろうか」という謎の焦りばかりが大きくなっていく。
もしあなたも今、似たような「言葉にできない生きづらさ」を抱えているとしたら、ちょっと立ち止まってみてください。
実は、僕たちの人生の満足度や日々の充実感を決めているのは、口座に振り込まれる金額の多さではありません。そのお金を「どう使っているか」という、日々の些細な選択の積み重ねなんです。
通帳の数字が増えても、心が満たされなかった理由
少しだけ、僕がどん底で迷走していた頃の話をさせてください。
当時の僕は、とにかく「収入を増やせばすべて解決する」と本気で信じ込んでいました。給料を上げるために残業を詰め込み、休日も資格の勉強に費やして、自分の時間を削り続けていたんです。
その甲斐あって、ある時期から手取りの収入は確かに増えました。毎月数万円ほど、口座に残るお金が増えた時期があったんです。
「これでやっと、心から安心できる生活が手に入る」
そう思いました。でも、現実は違ったんです。
収入が増えたはずなのに、僕の幸福感は1ミリも上がりませんでした。それどころか、ストレスを理由に深夜のコンビニで買い込みをしたり、SNSで見かけた「持っていると凄そうに見えるガジェット」を衝動買いしたり。気付けば、増えた分のお金は跡形もなく消えていました。
スマホを開けば、同世代の人が格好いい部屋に住み、綺麗な場所で外食している写真が流れてくる。それを見るたびに、「自分はまだまだ足りない」「もっと稼がなくては」と、無意識に誰かと自分を比べて焦っていたんです。
他人の生活と自分を比較して足りない部分を埋めようとする行為は、底の抜けたバケツに水を注ぎ続けるようなものでした。
どれだけ収入という水を注いでも、誰かへの見栄や一瞬のストレス解消で使ってしまうなら、バケツは一生満たされません。
僕たちが感じている生きづらさの正体は、収入の少なさではなく、「自分の人生をコントロールできている感覚」が持てていないことだったんです。
たった一度の「500円」の買い物で気づいたこと
そんな僕が、お金の使い方に対する考え方をガラリと変えるきっかけになった出来事があります。
ある休日の朝、どうしても気分が晴れなくて、僕は近所にある小さな古本屋に入りました。店内は古本特有の紙の匂いが漂っていて、奥では店主のおじいさんが静かにラジオを聴いているような、静かな空間です。
そこでたまたま手に取った、日焼けした一冊の古いエッセイ本。値段はたったの500円でした。
近くの公園のベンチに座り、コーヒーを片手にその本を開きました。
秋の柔らかい光の中でページをめくっているとき、ふと、体の力がすーっと抜けていくのを感じたんです。
「あ、自分はいま、すごく満たされている」
その瞬間、頭の中に電撃が走りました。
それまで僕は、ストレスを消すために数万円の服を買ったり、高級な居酒屋で飲んだりしていました。でも、それらで得られたのは一瞬の興奮だけで、翌朝には消えてしまう儚いものでした。
一方で、自分で「今日の午前中は、この本と一緒に静かに過ごそう」と意図して使った500円は、僕の心に深い穏やかさと、「自分の時間を自分で選んで生きている」という確固たる感覚をもたらしてくれたんです。
自分の意思で納得してお金を使ったとき、僕たちは「自分の人生の手綱を自分で握れている」と感じることができます。
心理学ではこれを「自己効力感」と呼んだりしますが、要するに「自分の選択次第で、自分の状態を良くしていける」という手ごたえのことです。この感覚こそが、お金をいくら稼ぐことよりも、僕たちの心を根本から支えてくれるものだったんです。
意識せずに人生が変わる「お金の置き場所」
じゃあ、具体的にどうすれば「自分の納得がいく使い方」ができるようになるのか。
僕が試行錯誤の末に行き着いた、誰でも今日からできる小さな工夫があります。それは、「お金を使う前のハードルを、仕組みとして少しだけ上げておく」ことです。
やる気に頼って「今日は節約しよう」「無駄遣いをやめよう」と意気込んでも、仕事で疲れた夜には簡単に意思の力が崩れてしまいますよね。僕も何度、コンビニのレジ前で敗北してきたか分かりません。
だから僕は、意志の力を使うのをやめました。代わりにやったのは、本当に小さな環境の変更です。
例えば、スマホに入っていたECサイトのアプリを削除し、クレジットカードの自動入力を解除しました。買い物をするときに「カード情報を手入力する」という、わずか十数秒の手間をわざと挟むようにしたんです。
さらに、毎月「自分の心が本当に整うこと」だけに使う専用の千円札を3枚、財布の別のポケットに入れておくことにしました。
「この3千円は、誰に見せるためでもなく、自分が心からリラックスできる時間のためだけに使う」
そう決めておくだけで、不思議なことに、SNSで見かけた他人のキラキラした投稿に惑わされることが減っていきました。
人間は、行動するまでに小さな手間があるだけで、無意識の衝動買いを驚くほど防ぐことができます。
大きな決意なんていりません。スマホのアプリをひとつ消す、カードの自動入力を切る。そんな小さな仕組みを生活にそっと置くだけで、お金の使い方は自然と変わり始めます。
使い方を変えると、人間関係まで軽くなる
お金の使い方を「自分を整えるため」にシフトしていくと、思いがけない変化が起きました。それは、人間関係の悩みが劇的に減ったことです。
以前の僕は、誘われた飲み会には「断ったら悪く思われるかもしれない」という恐怖から、すべて参加していました。1回あたり5,000円、月に何度も通っては、帰りの電車で「また無駄なお金と時間を使ってしまった」と落ち込んでいたんです。
でも、自分にとって大切な使い方が見えてくると、断る勇気が自然と湧いてくるようになりました。
「今夜の5,000円は、自分が本当にやりたかったことに使おう」
そう思えるようになると、気乗りしない付き合いを穏やかにお断りできるようになります。
お金の使い方を自分で選ぶということは、自分の時間と、誰と一緒に過ごすかを選ぶことと同じです。
見栄や恐怖のために払うお金を減らし、自分が心から信頼できる人や、自分の成長のために使っていく。そうやってお金の流れる先を変えていくうちに、あなたの周りには自然と、あなたと同じような価値観を持つ心地よい人たちだけが残っていくようになります。
収入の多さではなく、選択の質で生きる
もし今、あなたが「毎日忙しく働いているのに、なぜか報われない」「お金の使い道に自信が持てない」と感じているなら、どうか自分を責めないでください。
それはあなたがダメだからではなく、ただ「お金の使い方」を自分軸で選ぶ練習をしてこなかっただけなんです。
収入を急に2倍にすることは難しいかもしれません。でも、今日払うカフェ代の理由を「なんとなく」から「自分がリラックスするため」に変えることは、今この瞬間からできます。
人生の満足度を高めてくれるのは、口座の残高そのものではなく、自分の意思で納得して選択したという「使い方の質」です。
今日、あなたが使うそのお金が、ほんの少しでもあなたの心を軽やかにするものでありますように。
僕のnoteでは、今回のような「日々の小さな選択から人生を整えていく考え方」を定期的にお届けしています。
もし、「もっと思考の癖を深く紐解いて、自分のペースで人生を動かしていきたい」と感じた方は、僕が運営しているコミュニティ「人生攻略委員会」でも、より具体的な日々の実験や思考のプロセスを共有しています。興味があれば、いつでも覗いてみてくださいね。
この記事を読み終わったら、ぜひ次の記事も開いてみてください。 きっと、今のあなたの心が少し軽くなるヒントが見つかるはずです。
最後によかったら、ひとつだけ教えてください。 「あなたが最近使ったお金の中で、一番『これは使って良かったな』と思えたものは何ですか?」
コメントやThreadsで教えていただけたら、すごく嬉しいです。記事の感想もお待ちしています。
それでは、また次の記事でお会いしましょう。