転職を考えたとき、多くの人がまず転職エージェントに登録します。それが当たり前だと思われているからです。
でも、転職の入口はそれだけではありません。この記事では、あまり知られていない「直応募型転職」という選択肢について、人材業界に10年いた立場からお話しします。
転職の入口は、これまで大きく2つだった
長い間、転職の入口は大きく2つでした。
転職エージェントは、キャリアアドバイザーが求人を紹介してくれる仕組みです。便利な一方で、知っておきたい事情があります。エージェントは、あなたが内定して入社すると、企業から紹介手数料を受け取ります。相場は、あなたの想定年収のおよそ30%です。年収400万円なら120万円前後が企業からエージェントに支払われる計算になります。
この仕組み自体は悪いものではありません。ただ、エージェントが提案できるのは、自社が契約している求人の中だけです。そして評価されるのは「何人を入社させたか」なので、どうしても決まりやすい企業が優先されることがあります。
ハローワークは公的なサービスで、地域の求人に強く、無料で使えます。ただ、多くの利用者に対応する必要があるため、一人ひとりの書類や面接にじっくり付き合うのは難しいのが実情です。
どちらも役に立ちますが、共通点があります。「誰かが持っている求人の中から選ぶ」という形です。
3つ目の入口、直応募
私がおススメするのが、企業のホームページから直接応募する方法です。求人サイトを経由せず、気になる会社の採用ページから自分で応募します。私はこれを「直応募型転職」と呼んでいます。
意外に思われるかもしれませんが、直応募は企業に歓迎されることがあります。理由はシンプルで、企業側に紹介手数料がかからないからです。同じくらいの経歴の応募者が2人いたとき、一方はエージェント経由で採用に120万円かかり、もう一方は直応募で0円。採用する側の負担はまったく違います。
つまり直応募は、単に「エージェントを使わない」だけでなく、選考でわずかに有利に働く場面すらある方法なのです。
直応募には、ひとつだけ壁がある
いいことばかりのようですが、直応募には壁があります。書類を、自分で用意しなければならないことです。
エージェントを使えば、担当者が書類にある程度目を通してくれます。直応募では、それが丸ごと自分の仕事になります。何をどう書けば通るのか、一人で考えることになる。ここでつまずいて、結局エージェントに戻る人も少なくありません。
でも、逆に言えば、この壁さえ越えれば、直応募は誰にでも開かれています。世の中のすべての会社が応募先の候補になる。紹介される求人の中から選ぶのではなく、行きたい会社を自分で選んで応募できる。
自分で選ぶ、ということ
エージェント経由の転職は、便利な反面、どこか「差し出された選択肢の中から選ぶ」感覚になりがちです。悪いことではありませんが、自分の人生の大きな決断を、他人の持ち駒の中で決めることにもなります。
直応募は違います。どこを受けるかは、最初から最後まで自分で決める。通るための準備は必要ですが、決定権はずっと自分の手にあります。
仕事に使う時間は、一日の中でとても大きな割合を占めます。そこが納得できるものになるかどうかは、人生の豊かさに直結します。だからこそ、転職先は「決まりやすいところ」ではなく「自分が行きたいところ」であってほしいと、私は思っています。
書類を整えて、行きたい企業に直接応募する。たったそれだけで、選べる可能性は大きく広がります。
私は、直応募型転職のための書類作成を専門にしています。
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