指示書を読む力

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コラム
「赤字は手書きで入れた方が制作担当に伝わる」という書き込みをSNSで見かけました。グラフィック能力が圧倒的に高いならともかく、個人的にそういうタイプの制作担当は今後、仕事がなくなると思っています。
私も最近は指示書も赤字も手書きではなく、pptなりPDFに直接入力をしています。これ、30年前の業務フローであれば、まだそんなにメールでやりとりする文化もなく、電話とメモがコミュニケーションの伝達手段の中心であったのでそれは手書きで赤字をいれないといけませんでした。ですが、ビジネスの分野もDTPが進んでいます。DTP(デスクトップパブリッシング)=「卓上編集」という意味なので何も制作に限らずビジネスの世界もとっくに卓上編集化してペーパーレス、そしてクライアントの指示書は企画書がベースになりますのでそれこそpptで原稿をいただくことが圧倒的に多いです。出版業界の制作はテキストを扱うプロである編集さんが原稿を作ると思いますのでまだましで、誌面構成原稿を作るのをみてむしろびっくりしたとこがあります。
これが商業デザインの分野だと広報や広告はまだましで、販促系、マーケ領域は企画部門にディレクターがいればもう少し救いがありますけど営業さんだったり、「原稿をつくること」が専門外の方が本当に頑張って原稿を用意してくれます。なので必要情報の半分のものが届きます。修正指示もメールベースです。よく言われる「どこにどのくらいの大きさでを具体的に」という箇所はそっくりそのまま「少しは考えろ」という返しになります。
人が多かった頃、またはインターネット発達以前、販促が花形だったころは双方が優秀でしたので良かったですが、今は得意先の販促系は次の部署までの繋ぎの方が多いし大手なら販売部門が別会社だったりもするし、細かなケアはできず結果「丸投げ」のようなものを制作側は受け取ることが多くなります。ですが、制作も3年もやれば5W1Hに当てはめて不足情報をヒアリングする、なんなら埋めて欲しいくらいです。
クリエイティブ業界の種目が違う、という話に行きつきますが、出版業界・広告・広報業界など、ライターが立てられるジャンルでグラフィッカーとして力を発揮できる自信があるなら、手書き赤字で、といえるのかもですが、販促の世界は「自分でキャッチコピーも考える」ジャンルになります。原稿を作っていただけるだけでも有り難いのです。
ディレクターがいなくても実働制作担当がこのあたりのことができるようになると生産性も「中抜き」もなくなるとのでお互い幸せになるよなと、よく思います。
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