画像編集の作業を効率化したいと考えていませんか?今回紹介するスクリプトは、Photoshopで大量の画像にロゴや透かしを右上に配置し、PSD形式とJPG形式で保存する作業を自動化するものです。無料で利用可能なので、ぜひお試しください。
実用例
たとえば、
ECサイトの商品画像にロゴを追加したい場合、
イベント対応などでサムネに割引率やポイント還元率を表記させたい場合
SNS用の写真に透かしを入れたい場合に最適です。
手作業で行うと時間がかかる作業も、このスクリプトなら簡単に処理できます。
スクリプトの機能と特徴
このスクリプトは、以下の作業を自動で行います:
対象フォルダ選択
編集対象となる画像が保存されているフォルダを選択します。
保存先フォルダ選択
編集後の画像を保存するフォルダを選択します。
配置画像選択
右上に配置したいロゴや透かしの画像を選択します。
画像の処理
対象フォルダ内の画像を1枚ずつ開き、ロゴ画像を右上に配置。編集後にPSD形式とJPG形式で保存します。
保存形式の柔軟性
編集後の画像は高画質のJPG形式とレイヤー情報を保持したPSD形式の両方で保存します。
スクリプトの使い方
以下の手順に沿って、スクリプトを使用してください。
1. スクリプトをコピーする
// 対象のフォルダを選択
var sourceFolder = Folder.selectDialog("加工対象の画像が含まれるフォルダを選択してください");
if (sourceFolder != null) {
// 保存先のフォルダを選択
var destinationFolder = Folder.selectDialog("保存先のフォルダを選択してください");
if (destinationFolder != null) {
// 右上に配置する画像を選択
var overlayFile = File.openDialog("右上に配置する画像を選択してください", "画像ファイル: *.jpg;*.jpeg;*.png;*.webp;");
if (overlayFile != null) {
// 対象フォルダ内の画像を取得
var files = sourceFolder.getFiles(function(file) {
return file.name.match(/\.(jpg|jpeg|png|webp)$/i);
});
for (var i = 0; i < files.length; i++) {
var file = files[i];
// 対象画像を開く
var doc = app.open(file);
// 右上に配置する画像を開く
var overlayDoc = app.open(overlayFile);
overlayDoc.selection.selectAll();
overlayDoc.selection.copy();
overlayDoc.close(SaveOptions.DONOTSAVECHANGES);
// 対象画像に右上の画像をペースト
doc.paste();
var pastedLayer = doc.activeLayer;
// 右上隅に移動
pastedLayer.translate(doc.width - pastedLayer.bounds[2], -pastedLayer.bounds[1]);
// 保存先ファイル名を作成
var baseFileName = file.name.replace(/\.[^.]+$/, "");
var overlayFileName = overlayFile.name.replace(/\.[^.]+$/, "");
var newFileName = baseFileName + "_" + overlayFileName;
// PSD形式で保存
var psdFile = new File(destinationFolder + "/" + newFileName + ".psd");
saveAsPSD(psdFile);
// JPG形式で保存
var jpgFile = new File(destinationFolder + "/" + newFileName + ".jpg");
saveAsJPG(jpgFile);
// ドキュメントを閉じる
doc.close(SaveOptions.DONOTSAVECHANGES);
}
} else {
alert("右上に配置する画像が選択されていません");
}
} else {
alert("保存先フォルダが選択されていません");
}
} else {
alert("対象フォルダが選択されていません");
}
// PSD形式で保存する関数
function saveAsPSD(saveFile) {
var psdSaveOptions = new PhotoshopSaveOptions();
psdSaveOptions.embedColorProfile = true;
psdSaveOptions.alphaChannels = true;
app.activeDocument.saveAs(saveFile, psdSaveOptions, true, Extension.LOWERCASE);
}
// JPG形式で保存する関数
function saveAsJPG(saveFile) {
var jpgSaveOptions = new JPEGSaveOptions();
jpgSaveOptions.quality = 12; // 高画質
app.activeDocument.saveAs(saveFile, jpgSaveOptions, true, Extension.LOWERCASE);
}
2.スクリプトを.jsx形式で保存する
メモ帳などに貼り付けて、ご自身で管理しやすい名前で保存してください。
※注意 保存形式は.jsxでお願いいたします。
例) AddLogoToTopRight.jsx
3.Photoshopでスクリプトを実行する
a.Photoshopを開く
スクリプトを実行するには、Adobe Photoshopが必要です。
b.スクリプトを読み込む
上部メニューの「ファイル」→「スクリプト」→「参照」を選択し、保存したスクリプトを選択します。
c.フォルダや画像を選択する
指示に従い、加工対象の画像が含まれるフォルダ、保存先フォルダ、右上に配置する画像を順に選択してください。
処理を行うフォルダを選択
処理を行ったPSDファイルと画像を保存する先のフォルダを選択
右上に配置する画像を選択
※処理が終わるまでPhotoshopは閉じないでください。
d.自動処理が完了
スクリプトが選択したフォルダ内の画像を自動で処理し、保存先フォルダに加工済みのファイルが出力されます。
注意事項
画像形式:対象画像はJPG、PNG、WEBP形式に対応しています。配置する画像も同様の形式にしてください。
Photoshop必須:このスクリプトはAdobe Photoshop上でのみ動作します。
バックアップ推奨:スクリプト実行前に、対象画像のバックアップを作成することをおすすめします。
まとめ
今回ご紹介したPhotoshopスクリプトは、画像にロゴや透かしを右上に配置し、自動で保存する作業を効率化する便利なツールです。
このスクリプトを使用することで、時間を大幅に節約でき、ミスを減らすことに繋がります。
対象画像の選択から保存形式の設定まで自動化されているため、初心者の方でも簡単に使用できるように作成いたしました。
ぜひスクリプトを活用し、日々の画像編集作業を効率化してみてください。
繰り返しの作業を減らすことで、「やったほうがいいこと」を実行する時間を捻出できるようにしましょう!
他にもECの現場で使えるさまざまなツールを無料で提供しています。
ぜひほかのブログも見てみてください。
追加したい機能、カスタムが必要な方、Photoshopの効率化をしたい方はお気軽にご相談ください。
※当ツールの使用により、お客様のアカウントに発生した問題等につきましては、一切の責任をおいませんので、ご了承ください。