私の葛藤:3年間勉強しても話せなかった
そもそも、なぜ僕がアメリカに渡ろうと思ったのかというと、渡米前はそれなりに英語に興味と自信があり、社会人になってから英会話教室に3年間通っていました。
しかし、3年通っても一向に喋れるようになりませんでした。
一方で、社内にはアメリカ留学経験があって少し英語が話せる人がおり、「これはアメリカに行った方が手っ取り早いのではないか」と考えたのです。
当時、渡米したのは2005年でしたが、バブル崩壊後の影響で会社の業績が厳しく、リストラなどが行われている時期でした。
他社へ転職するという選択肢もありましたが、一度会社を辞め、英語をきちんと身につけたいという思いでアメリカへ渡りました。
「アメリカに行けば自然と英語が身につくだろう」と簡単に考えていたのですが、現実にそう甘くはなく、非常に苦労しました。
ホームステイ先で完全に打ちのめされる
アメリカのホームステイ先には、ティーンエイジャーの女の子たちがいました。
彼女たちの話すスピードがめちゃくちゃ速くて、最初は「何を言っているのかさっぱり分からない」と完全に打ちのめされてしまいました。
日本で3年間も英会話学校に通っても全く上達しなかった僕が、アメリカに来てもやはり聞き取れない。
このままではダメだ、何か手がないかと必死に考えました。
幼児番組を英語字幕つきで見続ける
そこで、次のようなトレーニングを始めました。
語学学校が午後1時頃に終わってホームステイ先に帰ると、まだ家族の誰も帰ってきていません。
その時間を使い、幼児向けの番組を「英語字幕つき」でひたすら見続けました。
これを毎日続けていたところ、3ヶ月ほど経った頃に、突然英語の聞こえ方がガラリと変わったのです。
それまで全く聞き取れなかった彼女たちの速い会話が、信じられないほどスムーズに聞き取れるようになりました。
日本で3年間も英会話学校に通っても全く上達しなかった僕が、英語字幕つきの動画を見続けるだけで、自分でも信じられないような成果を得られたのです。
だからこそ、これが一番効果的な方法だと確信しています。
字幕を変えると音の聞こえ方が変わる
後になって知ったのですが、NHKの番組で「字幕を変えると、音の聞こえ方が変わる」という実験を行っていました。
これは「聴覚の錯覚」を利用したもので、人間の耳は視覚情報(字幕)に大きく影響されて、音の聞こえ方が変わるという仕組みを証明しています。
つまり、「字幕を表示させることで、英語が圧倒的に理解しやすくなる」ということです。
僕がアメリカで幼児番組を見てこのトレーニングをしたとき、まさにこの「聴覚の錯覚」を無意識に利用していたのです。
さらに単語のスペルが分かるので、同時に語彙力も増やす事ができます。
日本にいながらでもできる
その後、ビザの関係で日本に帰国したのですが、改めて振り返ってみると、自分がアメリカで英語を身につけるために行ったプロセスは、実は日本にいながらでも十分に実践できた内容だったと気づきました。
当時はその方法を知らなかっただけなのです。
その方法を僕の英語講座で公開しています。
このメソッドの新規性
この「英語字幕を活用したリスニングトレーニング法」は、単に「字幕を見ればいい」というものではありません。
脳科学・心理音響学の「錯聴現象(モンデグリーン現象、音声修復効果)」を戦略的に利用し、視覚と聴覚の統合処理によってリスニングを自動化する、全く新しいアプローチです。
日本国内において、この科学的エビデンスをリスニング練習メソッドのコアとして体系化している人は、僕が調べた限り一人もいませんでした。
次回以降に続きます。
次回は、字幕をつけることで英語が聞き取れるようになる仕組みを脳科学の視点から解説します。
さらに「英語字幕を活用したリスニング練習法」が、なぜシャドーイングやディクテーションなどの従来の方法よりも優れているのかについても、今後詳しく説明します。
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