「もっと早く自分を知っていたら・・・」やりたいことが見つかった時、選べる人生であるために

「もっと早く自分を知っていたら・・・」やりたいことが見つかった時、選べる人生であるために

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占い
「もっと早く、自分が何に向いているのか知っていたらよかったです」

以前、ある相談者さんの、お言葉。

その方は、30歳を目前にした頃、ふと「薬剤師になりたい」と思ったそうです。
なんとなく憧れた、という程度ではありません。

自分なりに仕事について調べていくうちに、
「この仕事なら、自分はやりがいを持って続けられるかもしれない」
と思えたのだそうです。

そこで早速、資格について調べ始めました。

何を勉強すればいいのか。
どんな試験を受けるのか。
働きながら資格を取る方法はないだろうか。

ところが調べていくうちに、大きな壁があることを知りました。

薬剤師になるためには、薬剤師国家試験に合格する必要があります。
そして現在の薬剤師国家試験は、原則として6年制の薬学課程を修めて大学を卒業することが受験資格になっています。

つまり、
「仕事をしながら勉強して、国家試験だけ受けて資格を取ろう」
というわけにはいかなかったのです。

大学へ入り直し、6年間学ぶ。

もちろん、30歳から大学へ進むことそのものが遅いわけではありません。
実際、大人になってから大学へ入り直したり、新しい資格に挑戦したりする方もいます。

けれど、その方にとっては、今の仕事や生活を維持しながら大学受験をして、さらに長期間通学するという選択は、現実的には難しいものでした。

そして、その時におっしゃったのが、先程の言葉でした。

「中学生とか高校生の頃に、自分に向いていることを知っていたらよかったな」
「その頃は、将来やりたい仕事なんて何もなかったんです。でも、自分に合っている分野だけでも分かっていたら、学校の選び方も違っていたかもしれません」

私は、このお話が、とても心に残っています。

■将来の夢は、10代で決まっていなくてもいい

中学生や高校生の頃に、
「将来何になりたい?」
と聞かれた経験がある人は多いと思います。

でも、考えてみれば少し難しい質問です。

まだ社会に出たこともない。

世の中にどんな仕事があるのかさえ、ほとんど知らない。

そんな年齢で、
「自分はこの仕事を一生やりたい」
とハッキリ決められる人のほうが、むしろ少数なのではないでしょうか。

ですから私は、若いうちから具体的な職業を決める必要はないと思っています。

医師にならなければ。
公務員にならなければ。
エンジニアにならなければ。

そんなふうに、ひとつの職業に人生を固定する必要はありません。
それよりも知っておきたいのは、

「私は、どんなことに興味を持ちやすいのだろう」
「どんな能力を使っている時に、生き生きするのだろう」
「人と関わることが得意なのか」
「何かを分析したり研究したりすることが得意なのか」
「教えることなのか、支えることなのか、作ることなのか」

という、もっと手前にある部分なのだと思います。

■「何になるか」より、「どちらへ進むか」

人生には、あとから変更できることがたくさんあります。

転職することもできます。
新しい技術を学ぶこともできます。
副業を始めることもできます。
大人になってから資格を取ることだってできます。

けれど一方で、資格や職業によっては、決められた教育課程を修める必要があるなど、後から方向転換するには、大きな時間や費用を必要とするものもあります。

だからこそ、
「将来の職業を早く決める」
ことより、
「自分は、どちらの方向へ進むと可能性が広がりやすいのか」
を知っておくことには、意味があると思うのです。

たとえば、高校生の時点で具体的に薬剤師を目指していなくても、
「自分は人の役に立つことに喜びを感じやすい」
「専門的な知識を深く学ぶことが苦にならない」
「健康や生命、研究のような分野に興味を持ちやすい」
と分かっていたとしたら。

理系の科目を大切にしたり、医療や研究につながる進路について少し調べたりするかもしれません。

その後、薬剤師とは違う仕事を選んだとしてもいいのです。

大切なのは、未来の選択肢を自分から狭めてしまわないことなのだと思います。

■自分を知らないまま、人生を選んでいる人は案外多い

これは子どもだけの話ではありません。
大人になった私たちも同じです。

「なんとなく就職した会社だから」
「これまでこの仕事しかしてこなかったから」
「資格を持っているから」
「今さら別のことなんてできないから」

そうやって、いつの間にか過去の選択が、そのまま未来の選択になっていることがあります。

けれど、
今までやってきたことと、
本来、自分が向いていることは、
必ずしも同じではありません。

社会人になって何年も経ってから、
「どうして私は、この仕事をしているんだろう」
と立ち止まる人がいるのも、そのためなのかもしれません。

だから、何歳であっても、
「自分を知る」
という作業に遅すぎることはないと思っています。

30代でも。
40代でも。
50代でも。
60代でも。

自分自身の性質や得意なこと、大切にしたいものを知ることは、これからの人生の選び方を変えてくれます。

過去は変えられなくても、
これからどちらへ進むかは選べるからです。

■占いは「あなたはこの仕事をしなさい」と決めるものではない

ここで、少し占いの話をします。

私は、占いの役割のひとつは、

自分ではまだ言葉にできていない自分を知ること

だと思っています。

たとえばインド占星術で適職や仕事について見る時も、

単純に、
「あなたは○○になるべきです」
と職業名をひとつ決めるものではありません。

どのような能力を持っているのか。
どのような環境で力を発揮しやすいのか。
人と関わるほうなのか。
専門性を深めるほうなのか。
組織の中で力を発揮するのか。
自分で何かを生み出していくほうなのか。

そうしたものを一つひとつ見ながら、
「この人は、どの方向へ進むと自分らしさを使いやすいのだろう」
と視ていきます。

占いが人生を決めるわけではありません。
最後に選ぶのは、本人です。

でも、自分について何も知らない状態で選ぶのと、
「自分にはこういう面があるのかもしれない」
と知ったうえで選ぶのとでは、
同じ人生でも、選択の仕方は少し変わってくるのではないでしょうか。

■子どもに必要なのも、「正解」ではなく「自分を知る材料」かもしれない

そしてこれは、自分自身だけではありません。
お子さんの進路について考えている方にも、同じことが言えると思っています。

親としては、
「将来困らない仕事に就いてほしい」
「安定した人生を歩いてほしい」
と思うものです。

けれど、親が考える幸せと、その子自身が感じる幸せは、必ずしも同じではありません。

ですから、
「この学校へ行きなさい」
「この職業を目指しなさい」
と未来を決めるよりも、
「この子は、どんなことに喜びを感じるのだろう」
「何をしている時に、この子らしさが出るのだろう」
「どんな才能の芽を持っているのだろう」
と知ることの方が、もしかすると大切なのかもしれません。

将来やりたいことが見つかった時、
「あの時、こちらの道を選んでおいてよかった」
と思えるように。

■やりがいを探す前に、自分を知ってみる

「やりがいのある仕事が分からない」
「自分に向いている仕事が分からない」
という相談を受けることがあります。

そんな時、私は、
やりがいを無理に外の世界から探さなくてもいいのではないかと思います。

先に、自分を知ってみる。
何が好きなのか。
何が苦手なのか。
どんな時に力を発揮するのか。
何を大切にして生きたいのか。

その輪郭が見えてくると、
今まで何とも思わなかった仕事や生き方が、突然、自分と結びついて見えてくることがあります。

人生は、一直線に進まなくてもいい。
回り道をしたからこそ分かることもあります。
ですから、過去の選択を後悔する必要はありません。

ただ、
これから先の選択をするときには、
少しくらい自分自身のことを知ってから選んでもいいのではないでしょうか。

「自分を知る」ということは、やりがいを見つける近道になる。

そしてそれは、
今のあなた自身にも、
これからたくさんの選択をしていくお子さんにも、
きっと同じなのだと思います。

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