最近なぜか、よく落とし物を拾います。
しかも、ハンカチとか手袋とかではありません。
財布。
クレジットカード。
スマホ。
いや、ちょっと待って。
なんでそんな重要なものばかり、私の進行方向に落ちているのでしょうか。
もちろん、見つけたら交番へ届けます。
ただ、私は別に謝礼が欲しいわけでも、拾得者としての権利が欲しいわけでもありません。
「持ち主、困ってるだろうな」
「カードだったら悪用されたら大変だな」
だいたい、その程度の気持ちです。
なので財布を拾ったある日も、交番の扉を開けて、
「落ちてました!」
と机に置き、そのまま颯爽と立ち去りました。
これで終了!
のつもりでした。
ところが100メートルくらい歩いたところで、後ろから追いかけてきた警察官に捕まりました。
「すみませーん!どこに落ちてましたかー!」
そうですよね。
警察としては当然ですよね。
こちらとしては、
「財布を救出して交番へ搬送する」
というミッションを完了した気分だったのですが、警察には警察の手続きがありますもの。
また別の日。
今度はクレジットカードを拾いました。
これも交番へ。
すると警察官の方が申し訳なさそうに、
「クレジットカードの場合、拾得者の権利はないのですが……」
と説明してくださいました。
私「要らない、要らない。悪用されないように届けただけです。」
と、即答。
おそらく警察官としては、必要な説明をしてくださっただけなのですが、
私の中ではそもそも、
「クレジットカード拾った!何かもらえるかな!」
という発想が存在していないので、会話が微妙に噛み合いません。
そして個人的に一番笑ったのが、スマホを拾った時。
なんと、
交番の約1メートル手前。
もう少し頑張れ、スマホ。
あと1メートルだったぞ。
拾って、そのまま交番へ持っていきました。
ところがその日の私は、ものすごく急いでいました。
警察官から、
「お名前と住所と連絡先を……」
と言われた私は、
「今、本当に急いでいるので書いている時間がないです。じゃあ元の場所に戻してきます」
と、交番の前に戻そうとしました。
すると背後から、
「待って待って待って!」
警察官の皆さんに止められました。
今考えると当たり前です。
交番に届けたスマホを、
「手続きする時間ないから戻してきます」
と言って持ち去ろうとする人。
警察側から見れば、まあまあ謎ですよね。
そんなことが最近、何度か続いています。
さて、占いではインド占星術を含め、「お金」や「所有物」「価値」「信用」「他人の財産」といったテーマを、それぞれ象徴として読み取ります。
財布は、とても分かりやすく「お金」や「所有物」の象徴です。
でも、もう少し広げて考えると、
その人が大切にしている「価値」
とも読めます。
クレジットカードは、お金そのものではありません。
カード会社や社会から与えられた「信用」によって、お金を動かすものです。
ですから象徴として見るなら、
信用、信頼、社会との契約
のような意味にも見えます。
スマホならどうでしょう。
現代人にとってスマホは、電話だけではありません。
家族や友人との連絡。
仕事。
写真。
思い出。
SNS。
決済。
場合によっては、その人の生活そのものが詰まっています。
つまり、
人とのつながりや、その人の日常
を象徴するものにも見えます。
そう考えると私は最近、
「誰かが失った価値」
「誰かが失った信用」
「誰かが失ったつながり」
を拾っていることになります。
こう書くと急に壮大ですが、
実際にやっていることは、
道路に落ちていた物を交番へ持っていっているだけです。
ただ、占い師という仕事をしていると、少し面白い重なりを感じます。
占いに来られる方も、ときどき何かを「なくした状態」でやって来ます。
自信をなくした。
自分の良さが分からなくなった。
これからどこへ向かえばいいのか分からない。
恋愛で相手の気持ちが分からない。
仕事で自分の価値が見えなくなった。
そんなとき占い師ができるのは、未来を一方的に決めることではなく、
「あなたには、こういうものがありますよ」
「今は見えなくなっているけれど、ここに可能性がありますよ」
と、一緒に探すことなのかもしれません。
そう考えると、
最近やたらと落とし物を拾うのも、
「人が見失ったものを見つけて返す」
という、今の私の仕事と妙に重なっています。
もちろん、
「財布を拾ったから金運爆上がり!」
とか、
「クレジットカードを拾ったから宇宙からのメッセージ!」
とまで断言するつもりはありません。
偶然は偶然です。
ただ、占いというのは、こうした日常の出来事に少し立ち止まって、
「今の自分にとって、これはどんな意味に見えるだろう」
と考えてみる楽しさもあると思っています。
ちなみに私自身としては、
金運アップの前兆というより、
他人のお金を拾う運だけ妙に強くなっている
という可能性も捨てきれません。
できれば次は、
財布そのものではなく、
仕事とか売上とかいう形で金運に来ていただけると大変ありがたいです(*^^*)
そして今後また何か拾ったとしても、ひとつだけ学習しました。
交番の机に、
「落ちてました!」
と置いて逃走してはいけない。
ちゃんと拾った場所くらいは説明してから帰ろうと思います。