「どうしたい?」それだけを聞いた日

「どうしたい?」それだけを聞いた日

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コラム
息子から電話がかかってきた。仕事のことで迷っている、と。

今の会社に残るべきか、それとも転職するべきか。声には、いつになく迷いが滲んでいた。
私は思わず、母親としての「正解」を口にしそうになった。安定してるんだから残った方がいいんじゃない、と。

でも言葉にする前に、ふと手を止めた。これは私が歩む道ではなく、息子自身が歩む道なのだと。

占い師として、これまでいろんな方の相談を聞いてきた。「みんなはどうしてるんですか」「普通はどうするものですか」

そう聞かれるたびに、私はいつも同じことを伝えてきた。誰かにとっての正解が、あなたにとっての正解とは限らない、と。

それなのに、我が子のこととなると、つい忘れそうになる。
だから私は、答えを渡すのをやめた。「あなたはどうしたいの?」とだけ聞いた。

人生という道を選ぶのは、他の誰でもなく自分自身。
まず大切なのは、自分の本音に耳を澄ませること。

人の数だけ、歩き方も違っていい。
誰かにとっての正解が、自分にとっての正解とは限らないのだから。


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