■はじめに
OTAを利用して自社HPへのアクセスを増やし、自社予約サイトへのリードを作ることは、宿泊業界において今や重要な戦略の一つです。宿泊者の45.3%がOTA経由で予約しており（※参考１）、多くの宿泊施設にとってOTAは集客の軸となっています。さらに、OTAで気になる宿を見つけたユーザーの90%以上が公式HPを確認する（※参考２）ため、OTAと自社予約の連携はますます重要です。本記事では、OTA活用のポイントと、自社予約サイトのメリットについて解説します。
※参考１：一般社団法人日本旅館協会「令和4年度 営業状況等統計調査」
※参考２：株式会社宿研「宿研調査 第一弾 宿泊予約にまつわるユーザー行動調査」
■TOPICS
➀OTA掲載と自社予約の繋がり
OTA（オンライン旅行代理店）は、宿泊施設を探す際に多くのユーザーが利用する重要なチャネルです。全宿泊人員のうち、OTA経由で予約した宿泊者の割合は45.3%で、OTAは宿泊施設にとって重要な集客手段となっています。さらに、OTAで気になる宿を見つけたユーザーの90%以上が、その後公式HPを訪れて詳細な情報を確認する傾向にあります。このように、OTAは自社HPへの流入を促し、OTAで集客したユーザーを自社予約へと導くための重要な役割を果たしています。公式HPにはOTAでは伝えきれない魅力的なコンテンツを充実させ、ユーザーが自社予約を選択する可能性を高めることが重要です。
②OTA拡大のメリット
OTAを利用することには、多くのメリットがあります。OTAは幅広いユーザーに宿泊施設を露出させる力を持ち、特に国内外の旅行者へのアプローチに強みがあります。また、OTA経由で宿泊予約が簡単に行えるため、新規顧客の獲得にも繋がります。OTA経由の予約には手数料が発生しますが、自社HPや広告にかかる運用コストを抑え、効果的に集客できるため、全体的なコスト削減が可能です。さらに、OTA上での高評価やレビューは、他のユーザーの信頼感を高め、施設全体の評価を向上させる効果があります。OTAは広範囲に渡って集客を行い、自社予約のみでは到達できない顧客層にもアプローチできるため、宿泊施設全体の利益向上に貢献します。
③自社HP/自社予約サイトが無い場合はOTAをまず整える
自社HPや自社予約サイトが未整備の場合、まずはOTAの活用を優先することが現実的です。OTAは、簡便に施設情報を提供でき、広範なユーザーに短期間でリーチすることが可能です。写真やレビュー、施設情報の整備をしっかり行い、OTAページを充実させることで、短期間での予約数増加が期待できます。特に小規模な宿泊施設では、OTAで安定的に集客を行い、まずは事業の基盤を固めた上で、自社HPや予約サイトの構築に進むのが効果的です。段階的にOTAから自社予約へ移行することで、リスクを抑えながら顧客を確保し、事業を拡大していくことが可能です。
④HPがある場合はHPの内容の見直しと自社予約サイト構築
既に自社HPがある場合、その内容の見直しと自社予約サイトの構築は重要です。OTAで集客したユーザーの多くは、公式HPで詳細な情報を確認するために訪れます。調査によると、7割以上のユーザーが公式HPで部屋や料理、施設の雰囲気、風呂などの詳細情報をチェックしています。自社HPにはOTAでは伝えられない、独自の魅力や詳細な情報を掲載することで、ユーザーに安心感を与え、自社予約へと誘導することができます。自社予約サイトの導入により、OTA手数料を抑え、施設の利益を増加させることが可能であり、長期的な事業の安定に繋がります。
■まとめ
OTAを活用して自社HPへのアクセスを増やし、その後自社予約サイトで直接予約を獲得する流れは、宿泊施設にとって非常に効果的な集客戦略です。まずはOTAを活用して安定した集客を実現し、次に公式HPを強化し、自社予約サイトを導入することで、施設の利益を最大化することができます。OTAと自社HPを連携させた戦略的なアプローチで、長期的な成功を目指しましょう。
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