夕方、暗くなってから、子どもたちを連れてホタルを見に出かけた。
自慢じゃないが、私は方向音痴に輪をかけた方向音痴だ。
普段からグーグルマップを見て歩いていても、迷子になることが多々ある。今回はあたりも暗いし、子ども連れだしで、ちょっとしたサバイバル状態だった。
嫌な予感を抱えながら歩いていると、スマホから「目的地に到着しました」と非情な音声ナビが流れた。
……しかし、着いたのはどこをどう見ても、ただの閑静な住宅街。ホタルの住むような川なんて、一滴も流れていない。な、なぜだ……?
すでに30分は歩いている。帰りの時間もあるし、子どもたちも疲れている。「もう諦めて帰ろうかな……」と心が折れかかったその時、買い物袋を持った地域の方がこちらへ歩いてくるのが見えた。
「これは、聞くしかない……!」
思い切って声をかけた。
「すみません、〇〇に行きたいのですが、グーグルマップだとここで到着と出てしまって……」
画面を見せながら必死に説明すると、その方はマップを覗き込んで、丁寧に道を教えてくれた。
「ここからだと、まだ結構かかりますよ。大丈夫ですか? 暗いので気をつけて行ってくださいね」
あの時、もし誰も通りかからなかったら、私は間違いなく諦めて帰っていた。
あぁ、やっぱり人って温かいな。機械のナビより、やっぱり人だよな。心からそう思った。
結局、その日はホタルを一匹も見ることができなかった。けれど、なんだか不思議と「冒険心」が満たされて、満足して家に帰った。
そして2回目のホタル観察もまたホタルがいなかった事は以前ブログに書いたんだけど...
実は後日、違う場所へ挑戦した時に全く同じことが起きた(笑)。
懲りずにまた迷子になり、今度は犬の散歩をしていた親子連れに道を教えてもらった。
その日は、念願のホタルを数匹見ることができた。沢山ではなかったけれど。あらゆる場所で、何年もホタルをカメラで撮り続けているという方との交流もあった。
グーグルマップへのちょっとした文句は置いておいて(笑)、人の温かさと、ホタルの光の優しさに触れた夜だった。
今はAIがもの凄く進化して、スマホに向かって何でも相談できる便利な時代だ。
けれど、私は今回出会った人たちのように、誰かにとっての「ホタルの光」のような、じんわりとした温もりや安心感を届けられる存在でありたいなぁ、なんて改めて思った。
……余談だが、方向音痴に加えて機械音痴でもある私は、お買い物でもついついセルフレジではなく「有人レジ」を選んでしまう。携帯の操作だって、長女からは「いまだにフリック入力じゃない!」と笑われる始末だ。
いいじゃんね、これでも。
そんな私だけれど、お電話で誰かの道案内(心のサポート)をするその時は、さすがに方向音痴ではない。
どうぞ安心して、頼ってくださいね(^^)/。